3台の赤いスカイラインRSがフォーメーションで大暴れ! 「西部警察パート3」に新規参戦した攻撃班“マシンRS-1”と情報収集班“RS-2”

  • 筆者: MOTA編集部 劇中車研究班
  • カメラマン:MOTA編集部/日産自動車・石原プロモーション/製作著作:石原プロモーション/取材協力:ポニーキャニオン・トミーテック
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昭和から平成にかけての時代、クルマが主役級の扱いを受けるテレビドラマや映画は数多くあった。中でも伝説の刑事ドラマ「西部警察」は、日産自動車全面協力のもと、多数のスーパーマシンを登場させたことで知られる。今回はシリーズ中で最も人気の高い「スカイライン RSターボ」(6代目・DR30型)の活躍ぶりについて、改めて振り返ってみよう。

当初1台だった“マシンRS”も「西部警察パート3」で3台体制に進化。見事なフォーメーションで敵を制圧する姿は興奮モノだった!

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目次[開く][閉じる]
  1. 放送開始後4年が経過した「パート3」に追加投入されたスカイラインRSターボ
  2. エースの1号機「RS-1」と通信技術に優れた「RS-2」! 2台は明確に役割が分かれていた
  3. どうやってそんなロケが実現出来たのか!? まさかの都心ど真ん中、皇居前の行幸通りでマシンの走行訓練を実施!

放送開始後4年が経過した「パート3」に追加投入されたスカイラインRSターボ

6代目日産 スカイラインをベースとした劇中車、マシンRS-1及びRS-2のデビューは、西部警察 パート3 第16話「大門軍団フォーメーション」(1983年8月放映)から。1979年10月にスタートしたドラマ「西部警察」シリーズだが、既に放映開始から約4年が経過していた。

話は、西部署捜査課(大門軍団の部屋)に、珍しく軍団員が勢揃いし熱心にデスクワークしているシーンから始まる。

ベテラン刑事のチョウさん(南 長太郎/小林 昭二)が「いやあ、これといった事件もなく大安吉日。ニューマシンを迎え入れるのには最適」と話し出す。その軍団員が熱心に行っていたデスクワークこそ、そのニューマシンに関するものだったのである。

3台体制となったスカイラインRS軍団による犯人追跡フォーメーションを検討するシーンも登場

普段は嫌味しか言わない佐川係長(佐川 勘一/高城 淳一)までが熱心に参加しているその作業は、大門軍団が所有する既存のスーパーマシンに、新たに加わるスーパーマシンを組み合わせた、犯人追跡のためのフォーメーションを考えていたのである。

季節ごとにテレビ放映される「警察24時」的な番組のファンならご存知だろうが、パトカーが犯人の車両を追跡する時は、単に追いかけるのではなく、複数のパトカーと連携し、逃走車両を確保しやすいエリアへ導く“追い込み”も行っている。大門軍団もそのような効果的な追跡方法を確立すべく、大門軍団全員で知恵を出し合っていたのである。

エースの1号機「RS-1」と通信技術に優れた「RS-2」! 2台は明確に役割が分かれていた

“攻撃・戦闘車”担当のRS-1! 屋根には機関銃も装備!?

新規に投入されたマシンRS-1及びRS-2、そして旧マシンRSを改装し誕生したマシンRS-3の3台は、西部署裏手の駐車場で軍団に納車された。

RS-1は“攻撃・戦闘車”を担当し、20ミリ機関銃及び、アフターバーナーによる加速装置を装備している。リモート式となる20ミリ機関銃はルーフ上に設置。アフターバーナースイッチは車内天井部にあるオーバーヘッドコンソールに設置された。アフターバーナーは、リアから大きく火を噴くのかと思えば、1本出しとなるエキゾーストからのみ火を噴いていたので、逆に驚いてしまった。

エクステリアに装着されるエアロパーツは、当時実際にドレスアップパーツとして市販されていたものと、日産プリンス純正アクセサリーの組み合わせにより構成。ベースとなる日産 スカイライン RSターボ クーペは乗車定員が5名だが、マシンRS-1は助手席にコンピューターやレーダーなどが設置されていることもあり、定員は1名に限られた。

登場回となるパート3第16話では、団長(大門 圭介/渡 哲也)自らがステアリングを握るシーンが観られる。団長が本来の専用車であるスーパーZを運転しているときは、もっぱら大将(山県 新之助/柴 俊夫)がRS-1のステアリングを握っていた。“1”ということと、団長がステアリングを握ることもあったということからも、RSの3台のなかでは中心的存在になっていたといって良いだろう。

ベース車とは異なり、車内にはコルビュー製のバケットシートを採用。先に記したとおり助手席はなく、ドライバーに向かって、フロントから、レーダー関係の機器、操作系パネル、コンピューターのメインユニットが並ぶ。いずれも、実際に当時実在したメーカーがラインナップしていた製品なども搭載することで、リアルイメージが強調されていた。ルーフの20ミリ機関銃を格納するために、ルーフの内張りが室内にかなり出っ張っており、車内頭上高は結構狭い印象が強かった。

ちなみにRS-1の0-400メートル加速は13.5秒、0-100km/h加速は5.9秒、最高速度は265km/hというスペックとなっている。

2号機「RS-2」は“情報収集車”! 高度な通信機器を搭載する

RS-2は“情報収集車”という位置付け。搭載機器の中でも通信機材が目立つが、これが海外とも交信が可能な高性能なものとなっている。装着される無線機は八重洲製のFT-77Sというもので、RS-1も同じものが採用されている。

ほかの2台のRS(RS-1とRS-3)と異なり、赤いパトライトがボディサイドに装着されている。これはRS-2だけがサンルーフを装着しているからで、身を乗り出し銃撃することも可能であった。そのほか、4連装特殊弾発射筒やシグナルコントロールなども装備していた。

乗車定員は2名となり、シートはRS-1と同じコルビュー製となっている。おもに、ジュン(五代 純/石原 良純)とチョウさんが乗車していた。

スペックはRS-1とは異なり、アフターバーナーを採用していないこともあるのか、0-400メートル加速は0.5秒遅く、14.0秒、0-100km/h加速は0.2秒遅く6.1秒、最高速度は5km/h遅く260km/hというスペックになっている。

“情報分析車”RS-3(旧“マシンRS”)についてはすでに一度ご紹介しているので、今回は割愛する。

どうやってそんなロケが実現出来たのか!? まさかの都心ど真ん中、皇居前の行幸通りでマシンの走行訓練を実施!

マシンRS-1とRS-2、そしてRS-3が納車となると、大門軍団はさっそくフォーメーションの練習をはじめた。しかし、その練習場所が凄かった!

練習を行ったのは、皇居と東京駅丸の内口を結ぶ「東京都道404号皇居前東京停車場線」(通称「行幸通り」)だったのである。

皇居を背景にしながら、東京駅方向へパトランプを点灯させ何度も全力疾走する真っ赤なマシンRS軍団!

リアルタイムで観ていた少年時代にはなんとも思わなかったが、今改めてロケ地に訪れてみると「どうやって許可を取ったの!?」と、ただただ驚かされるばかりである。

大門軍団が勢揃いのうえ、初登場のスーパーマシンを使ったフォーメーション訓練のシーンを華やかに演出するため、いつもの寂れた埋立地や芝浦の港湾道路などでなく、あえて“東京のど真ん中”がロケ地として選ばれたのだろうか。

余談だが、西部警察パート1の第1話では、敵が米軍から奪った最新鋭の装甲車が、銀座・有楽町方向よりパトカー群を引き連れながら東京駅前を曲がり、行幸通りを皇居方向に向かい走り抜けるシーンがあった。

そこでなすすべもなく見守る大門軍団たちの「このまま行くとうちの管内に入ります」という悲痛なセリフが聞かれる。となるとマシンRSの走行訓練は、西部署の管轄外で行われていたことになる…。

「本当はこんなマシンは使いたくない」と語る木暮課長のセリフに思わずグッとくる

フォーメーションの訓練を終え西部署に戻ってきた団長は、早速課長にフォーメーション練習の様子を報告。すると木暮課長(木暮 謙三/石原 裕次郎)が「本当はこんなマシンは使いたくない。ガレージで埃を被っていればいい、それが俺の本音だ」と語るシーンに、筆者は思わず熱いものがこみあげてしまった。

もちろんRS軍団は埃を被るどころか、この後も常に画面狭しと暴れまわるのは言うまでもない。しかも活躍の場は東京に留まらず、全国縦断ロケの名の下、北海道から九州まで日本中で事件解決に貢献することになるのだった。

スカイライン RSターボの活躍シーンも繰り返し確認出来る! 放映開始40周年記念のコンプリートDVD-BOXも要チェック

西部警察シリーズ全236話を収録し、特製オリジナルアイテムを揃えたスペシャルセットの「放映開始40周年記念 西部警察 40th Anniversary コンプリートDVD-BOX<ファイナル エディション>」(石原プロモーション DVD・ブルーレイシリーズ)は、数量限定でポニーキャニオンから発売中。価格は12万2222円(消費税込/送料別)となっている。

スカイライン RSターボの活躍シーンも繰り返しチェック出来る、ファン必携のコレクターズアイテムとなるだろう。

[筆者:MOTA編集部 劇中車研究班/撮影:MOTA編集部・日産自動車・石原プロモーション/製作著作:石原プロモーション/取材協力:ポニーキャニオン・トミーテック]

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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