東京大学が開発したランダムウォーク法を活用 インピーダンス解析ソフトウェア「Z-RW-Analysis」を開発、販売開始


~全固体電池をはじめとする二次電池の研究開発に貢献~

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高野 俊也(こうの としや)、以下 東陽テクニカ)は、国立大学法人東京大学(以下 東京大学)が開発したランダムウォーク法を用いたインピーダンス解析ソフトウェア「Z-RW-Analysis(ゼット・アールダブリュー・アナリシス)」を開発し、2023年10月5日より販売を開始いたします。
本ソフトウェアは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託により東京大学が開発した成果を、東陽テクニカが活用し開発したものです。初期値設定や解析者に依存しない解析手法により二次電池における研究の効率化を図ると共に、従来手法ではフィッティングが困難であった等価回路フィッティングにおいて高確度な解析結果を提供し、二次電池の研究開発に貢献いたします。



(インピーダンス解析ソフトウェア「Z-RW-Analysis」gamenイメージ)
背景/概要


近年、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする脱炭素(カーボンニュートラル)への取り組みが世界で進んでいます。その実現に大きく貢献すると期待される次世代電池の一つに全固体電池があります。全固体電池はその高いエネルギー密度や安全性・短い充電時間など、さまざまな面で優位性を持つ二次電池であり、国内外で高性能化に向けた研究開発が盛んに行われています。全固体電池の高性能化のためには、固体電解質内の各成分を定量的に評価する必要があります。しかし、研究開発の現場において、固体電解質のインピーダンスデータを正確に等価回路フィッティングすることが難しく、結果として測定データの解釈も限定的になっていたことが課題でした。
本ソフトウェアは、ランダムウォーク法にて極小値(局所解)を導出後もより最適な極小値を模索し、最適な極小値(最適解)を導出することで、電気化学インピーダンス分光法(EIS)データに対して確度の高い等価回路フィッティング解析を実現します。
ランダムウォーク法とはベイズ統計の近似推論手法群であるマルコフ連鎖モンテカルロ法に属する乱数探索を利用したアルゴリズムです。従来の等価回路フィッティングで用いられる勾配法では、多数の極小値が存在する場合にはフィッティング初期値に依存するため、EISデータの特性によってはフィッティング解析の難易度が高い解析手法でした。本ソフトウェアでは、多数の極小値を持つ場合においても、ランダムウォーク法により最適な極小値を探索し、初期値に依存せず最適解を求めることができます。
東陽テクニカは、全固体電池をはじめとする二次電池の研究開発向けに積極的に自社製品を開発し、高周波インピーダンスシステムなど最先端の計測ソリューションを提供しています。このたび自社開発した本ソフトウェアの提供およびサポートを通して、二次電池の研究開発のさらなる発展を支援し、カーボンニュートラル実現を目指します。
「Z-RW-Analysis」主な特長


・全固体電池および固体電解質に最適な等価回路モデルの選択
・等価回路フィッティング解析で用いる初期値の自動算出機能
・複数の設定パターンの同時計算処理機能
・(原理的には)初期値に依存しない高い等価回路フィッティング確度
・探索結果の確認機能
・解析結果の等価回路モデルデータをZView(※)形式で出力
※ZView:インピーダンス測定の等価回路解析を行うためのソフトウェア
◆製品サイト:https://www.toyo.co.jp/material/products/detail/Z-RW.html

<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは、1953年の設立以来、最先端の“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、技術革新に貢献してまいりました。その事業分野は、情報通信、自動車、エネルギー、EMC(電磁環境両立性)、海洋、ソフトウェア開発、ライフサイエンス、セキュリティなど多岐にわたります。5G通信の普及、クリーンエネルギーや自動運転車の開発などトレンド分野への最新の技術提供に加え、独自の計測技術を生かした自社製品開発にも注力し、国内外で事業を拡大しています。最新ソリューションの提供を通して、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまいります。
株式会社東陽テクニカ Webサイト:https://www.toyo.co.jp/


企業プレスリリース詳細へ

プレスリリース提供:PR TIMES

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

検索ワード

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる