トヨタ ウィッシュ 実燃費レビュー【vol.1 0-100km】(2/2)

いい意味で予想を裏切られたウィッシュの燃費

だが、3列目にはギリギリの狭い空間しか残されていない。

出入りも大変な3列目に祖父母を乗せるのは、気が引ける。

7人乗せたいのだったら、それなりの大きさを持つミニバンを買うべきで、5ナンバーサイズの3列ミニバンに“いつも使うわけじゃないけど、あったら便利”という期待を寄せても、結局は中途半端なものになってしまう。

シートを3列作ることによって犠牲となるものは大きく、2列目と荷室スペースを損なっている。できあがった3列目だって、狭くて、乗り心地の悪い、できれば誰も乗りたくない＆乗せたくない場所となる。

そんなものだったら、いいことなんて何もない。

“ないよりはあった方がいい”というのは幻想で、そんなものに惑わされてはいけないのだ。

ずっと、そういう考え方を持っていて、それは今でも変わらない。だから、「今月はウイッシュで500km走りましょう」と、担当編集のYさんから聞かされた時には、ずっと3列目に乗せられるのかと耳を 疑った。

でも、ミニバンというものの燃費が、はたしてどのくらいあるのか。

その点には、興味があった。

重量も重く、前面投影面積が大きなミニバンの燃費がいいわけがないからだ。

しかし、その懸念は六本木をスタートして、首都高速道路から関越自動車道に入った辺りで、外れていたことが明らかになった。

混雑気味の関越道を、90km／hから100km／hで流しながら、ウイッシュの燃費計（平均燃費）を見ると、なんと15.0km／Lもの好燃費を示しているではないか。

六本木から、渋滞もなくスムーズに走って来たからかもしれないが、こんなに良いとは驚きだ。

条件が変わると、どう変化するのか。モチベーションが上がってきた。