「ロータリーエンジン50周年」が展示テーマのマツダに“本気”を見た!【オートモビルカウンシル2017】(2/2)

「ロータリーエンジン50周年」が展示テーマのマツダに“本気”を見た!【オートモビルカウンシル2017】
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「チャターマーク」などの貴重な実物資料も展示

ロータリーエンジンの開発史をここでご紹介する紙幅が無いことが残念だが、1967年に量産化が成功するまでにマツダが乗り越えた苦難と試練は数知れないと云われる。その開発はまさしく「飽くなき挑戦」だった。

そこでマツダブースではロータリーエンジンの実用化、量産化を実現した先人の歩みに感謝の想いを込め、現在のSKYACTIV技術の開発にも通じるマツダの「飽くなき挑戦」の精神の一端を貴重な資料で紹介していた。

そのひとつがロータリーエンジン開発の初期に遭遇した大きな難関「チャターマーク」が刻まれたローターハウジングの実物だった。

“悪魔の爪痕”とも呼ばれたチャターマークは、ローターハウジング内をローターの頂点が削ってしまうことで起こったが、技術者たちはこの問題に寝ても覚めてもの覚悟で果敢に挑戦し、3年かけて解決したという。その実際の“爪痕”が見られる機会をオートモビルカウンシルに用意したことからも、マツダの「イベントへの本気度」が伺えた。

>>マツダ ロータリーエンジン50周年 オートモビルカウンシル2017 の展示内容を画像でチェックする

こちらも「本気」!初代ロードスターのレストアサービスも開始

オートモービルカウンシル2017

そしてオートモビルカウンシル2017のマツダブースには、「初代ロードスター(NA型)」も展示されていた。

初代ロードスターの登場から28年が経過し、ビンテージカーの仲間入りという意味での展示かと思いきや、もっと重大で、もっと喜ばしいニュースのために用意された展示だった。

そのニュースとは、「初代ロードスターレストアサービスを開始」するという発表だった。

このサービスは、オーナーのロードスターをマツダが預かりオリジナルに近い状態までリフレッシュ作業を行うという「レストア事業」と、供給が終了している初代ロードスターの一部パーツを復刻して販売する「パーツ再供給」の2つから構成される。

レストア事業は2017年受付開始、2018年初頭よりサービスを開始予定で、マツダとオーナーが直接話し合ってクルマの状態やオーナーの要望に合わせて作業を行う。リフレッシュ作業を実施する施設はクラシックカーガレージの認証取得も予定しているという。

一方のパーツ再供給はオリジナル状態にこだわり、ソフトトップやNARDI製ウッドステアリング/シフトノブの復刻、そして当時の純正装着タイヤ「ブリヂストンSF325(185/60R14)」まで再生産するというのだから楽しみだ。

どれほどオリジナルに忠実にレストアしたクルマでも、タイヤのサイドウォールやトレッドパターンが現在の製品だと、見た目にどことなく違和感が出ることが往々にしてあるし、当時の古いタイヤでの運転は危険も伴うことから、このパーツ再供給は嬉しいサービスだ。こちらは、2018年初頭からパーツ販売を開始する予定になっている。

レストアサービスは「マツダ車を大切に長く乗りたいというユーザーへの感謝と期待」に応えたいという思いと「末永くマツダ車に乗り続けていただける環境づくり」を目的としている。マツダが自社のクルマを大切な文化として捉え、マツダ車を乗り続けてくれるユーザーを大事に思っている証と言えるだろう。

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先人のヘリテージを受け継ぎ、「クルマ文化」の発展を目指すマツダに期待!

一般公開に先駆けて実施されたプレスカンファレンスでは、ロードスターアンバサダーの山本修弘氏がスピーチを務めた。

その中で山本氏は、「先人が残してくれた物事を深く理解し、そこに誇りを持ってさらに発展させていくことが、歴史を受け継ぐ者の重要な役割だと考えています」と述べ、マツダには「先人たちのヘリテージ」と「モノ造りのDNA」が受け継がれていると語った。

「ヘリテージ」とは「先祖から受け継ぐ文化遺産」という意味が含まれる。マツダが作る現行車種にも、マツダのヘリテージはしっかりと息づいていると感じた。

マツダは、「お客さまの人生においてかけがえのない存在となり、お客さまと特別な絆を持ったブランドになること」を目指しているという。今回の展示を見て、その思いの本気さを受け取ることが出来た。

[レポート:遠藤イヅル/Photo:小林岳夫]

>>オートモビルカウンシル2017 イベント概要・他記事一覧はこちらから

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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