CXシリーズとはまったく別モノ! MX-30は超こだわりデザインを採用した力作だった(2/2)
- 筆者: 竹花 寿実
- カメラマン:小林 岳夫
意外と使いやすいリヤドアに注目!グリルを超スマートに変更
フロントまわりは、大開口のフロントグリルやシグネチャーウイングはあえて用いず、大きなオーナメントがある中心軸に全てのリフレクションやエレメントが収れんする造形が特徴。またシリンダー形状で奥行きのある造形のヘッドランプが、彫りの深い眼差しを表現している。
サイドは抑揚を抑えた極めてシンプルな面が特徴的だ。一方、Aピラーは立ち気味で、Dピラーを強く傾斜させるコトで、単調にならないようにしながら、RX-8以来となる特徴的な観音開きのフリースタイルドアを際立たせている。またルーフはDピラーとリヤに向かって分離させることで、キャビンスペースにも配慮している。
安全性もしっかり担保! ファミリー層にもオススメ
フリースタイルドアは、後席へアクセスしやすいというメリットがある。とくににチャイルドシートを使用する場合には、Bピラーが無いため、シートの脱着や子どもの乗せ降ろしが容易だ。
またフロントシートを開かないとリヤドアが開閉できないので、安全面でもメリットがある。
フリースタイルドアは、デザイン上のアクセントであるだけではないのだ。
ボディカラーは、ソウルレッドクリスタルメタリックとポリメタルグレーメタリック、セラミックメタリックの3色に3トーンを設定。
AピラーからDピラーのキャプサイドの一部とリアゲートのサイド部分をメタリックカラーとし、ルーフをブラックとすることで、軽快でモダンな印象を実現している。またDピラーとボディの境目に「MAZDA」ロゴが刻まれたサテンクロームメッキのプレートを設定。スタイリッシュで、懐かしさも感じさせるイメージを演出している。
CX-30と考え方は同じながら、水平基調デザインで勝負
インテリアも個性的だ。マツダ3やCX-30は、見るからにドライバー中心の左右非対称なデザインだが、MX-30ではそれを踏まえたうえで、フローティングをテーマにした大胆な水平基調のデザインとし、「開放感に包まれる」空間を実現。
フローティング構造のセンターコンソールには操作系を集中レイアウトし、新デザインのシフトセレクターや新採用のタッチディスプレイがモダンな印象を演出している。
インテリアコーディネートは、ホワイトの合皮とメランジ調のクロスを組み合わせた、明るくモダンな「モダンコンフィデンス」と、ブラウンの合皮とデニム調のクロスを組み合わせた、ヴィンテージ調の「インダストリアルクラシック」の2種類を設定。どちらもナチュラルで落ち着いた雰囲気がエクステリアと良くマッチしている。
ホンモノ以上の質感がキモ! 自然由来の素材はかなりの高級感だゾ
リサイクル素材を広範囲に使用している点もMX-30の特徴である。ドアトリムのアッパー部に採用している、ペットボトルのリサイクル原料を使用した呼吸感素材や、センターコンソールのトレイ部に使用されているコルクにも注目だ。
1920年に「東洋コルク工業株式会社」として設立された歴史を持つマツダらしい、コルクの端材を原料としたヘリテージコルクは、一部のシートにも用いられているのだ。
リサイクル糸を20%使用したリサイクルファブリック、有機溶剤を使用せずに生産された高品質な人工皮革であるプレミアムヴィンテージレザレットなどは、どれも高い質感を実現していると同時に、MX-30のコンセプトにとてもフィットしている印象だ。
本日はMX-30の内外装デザインについてご紹介したが、明日2020年10月10日は、車名に込められた思いをご紹介。MXと聞けば、90年代にもあったが、過去のモデルと共通する意味があるというが、果たして……。
【筆者:竹花 寿実】
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