トヨタ 新型ランクルFJの価格は370万円~? 使い勝手や注意点、納期予想まで徹底解説
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:佐藤 正巳/トヨタ自動車
トヨタから新型「ランドクルーザーFJ(ランクルFJ)」が登場します。コンパクトな本格派SUVとして注目が集まる中、最も気になるのは、まだ公式には公表されていない「価格」ではないでしょうか。
この記事ではジャパンモビリティショー2025で公開されたプロトタイプのスペックをもとに、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんがランクルFJの価格を予想します。あわせて、現在判明しているスペック、内装の使い勝手まで詳しく解説します。
新型ランクルFJが登場する背景と概要
登場の背景
最近は悪路向けのSUVが人気を高めています。トヨタ ハリアーやトヨタ ヤリスクロスのような都会的なSUVが増えた結果、SUVのニーズに原点回帰の傾向が生まれ、トヨタ ランドクルーザー(ランクル)70/250/300、スズキ ジムニーやジムニーシエラ、ジムニーノマドなどが注目されています。
このような事情もあり、ランクルにもコンパクトなSUVとして、新たに新型ランクルFJが加わることとなりました。新型ランクルFJは、ジャパンモビリティショー2025(JMS2025)にも出品されたので、ご存知の方も多いでしょう。
プロトタイプのスペック
現在判明しているトヨタ 新型ランクルFJに関するプロトタイプのスペックは以下の通りです。
| 全長×全幅×全高 | 4575mm×1855mm×1960mm |
|---|---|
| ホイールベース | 2580mm |
| 最低地上高 | 240mm |
| 乗車定員 | 5名 |
| エンジン形式 | 直列4気筒2.7Lガソリンエンジン |
| パワーユニット | 最高出力: 163馬力(120kW) |
| 駆動方式 | 4WD(パートタイム4WDシステム) |
| トランスミッション | 6速AT |
| サスペンション | 前輪:ダブルウィッシュボーン(独立式) |
| 発売時期 | 2026年年央ごろ |
外観デザイン
新型ランクルFJの外観は、ボディがコンパクトでも力強いデザインです。水平基調なので、フロントマスクに十分な厚みがあり、ヘッドライトは角型と丸型が用意されています。
全幅が1855mmとワイドなので、フェンダーも大きく張り出しており、コンパクトながらも迫力があります。
新型ランクルFJの予想価格
価格はまだ公式発表されていませんが、気になっている方も多いでしょう。
記事の後半では根拠までお伝えしますが、まずは予想価格からお伝えすると、新型ランクルFJは370万円〜420万円になるとみられています。
新型ランクルFJのボディサイズ
新型ランクルFJは、ランクルシリーズの中ではボディが最も小さいです。全長は4575mm、全幅は1855mmなので、既存のSUVに当てはめるとトヨタ カローラクロスより少し大きい程度です。
以下は新型ランクルFJとカローラクロスのボディサイズを表にまとめたものです。
| 全長 | 全幅 | 全高 | |
|---|---|---|---|
新型ランクルFJ | 4575mm | 1855mm | 1960mm |
カローラクロス | 4455〜4460mm | 1825mm | 1600〜1620mm |
ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2580mmと短く、小回りの利きも良いでしょう。
短いホイールベースと大径タイヤ、さらに最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)を240mmまで高めたことで、悪路のデコボコも乗り越えやすいです。
悪路も安心! 新型ランクルFJの信頼性の高いエンジンと4WDシステム
新型ランクルFJとカローラクロスはボディサイズこそ近いものの、車両の成り立ちは大きく異なります。カローラクロスは、乗用車用のプラットフォーム(車台)を使う前輪駆動ベースのシティ派SUVですが、新型ランクルFJは前述の通り悪路向けのSUVです。
耐久性の優れたラダー(梯型)フレームに、エンジン、サスペンション、ボディなどを取り付けています。
エンジン
新型ランクルFJに搭載されるエンジンは直列4気筒2.7Lです。最高出力は163馬力(5200回転)、最大トルクは246Nm(3900回転)で、トランスミッションは6速ATです。
この2.7Lエンジンはランクル250やハイエースワゴンなどにも搭載され、約20年間にわたって使われているため、信頼性は高いです。動力性能に余裕があるとはいえませんが、6速が設定されており、状況に合わせて最適なギアが選択できるので、エンジンパワーを有効活用できます。
駆動方式
駆動方式は4WD(4輪駆動)ですが、後輪駆動を基本とするパートタイム式4WDです。センターデフや多板クラッチを使って前後輪に駆動力を振り分けるフルタイム方式ではないため、カーブを曲がる時も前後輪の回転数を調節できません。
したがって新型ランクルFJが4輪を駆動できるのは、路面が滑りやすい雪道や未舗装路だけです。乾燥した舗装路は後輪駆動の2WDで走ります。つまり、街乗りや雨の日の高速道路など、舗装路では4WDの安定した走行性能を得られない点は注意が必要です。
ちなみにランクル70も、新型ランクルFJと同様のパートタイム式4WDを採用しています。
パートタイム式4WDは、4輪を駆動できる状態が悪路に限られて使用範囲が狭まる半面、前後の駆動系を直結させるため、悪路走破力を高めやすいメリットがあります。
そして新型ランクルFJに使われるラダーフレームは、タイで生産されるピックアップトラックのハイラックスチャンプと基本的に共通です。
新型ランクルFJのホイールベースは2580mmなので、ハイラックスチャンプのショートボディ(2.4 AT Super SWB Attractive package)と同じ数値です。
新型ランクルFJの内装は? 広さや荷室の使い勝手をチェック
新型ランクルFJのインパネは水平基調のオーソドックスな形状です。それでも中央にはワイドなモニター画面が備わり、使い勝手に不満はないでしょう。
前席は床と座面の間隔が十分に確保され、正しい運転姿勢に調節できます。
後席
身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の頭上と膝先の空間は、両方とも握りこぶし1つ分です。
後席の足元空間の広さは、ヤリスなどのコンパクトカーと同程度です。カローラクロスの握りこぶし2つ分に比べて狭いです。
それでも後席に座る乗員の足が前席の下にスッポリと収まり、着座姿勢も前席と同様に無理がないため、4名乗車は不満なく行えます。
荷室
荷室は、右側にヒンジを備えた横開き式のリアゲートがユニークです。これにより、後方に壁が迫った駐車場でも小さく開けやすいメリットがあります。
荷室面積はさほど広くないですが、荷室高に余裕があってリアゲートの角度も立てられているので、背の高い荷物を積みやすいです。
ボディサイズの割に荷室の実用性は高いです。
購入前に知っておきたい注意点
その一方で注意点もあります。まずラダーフレームを備えたボディと、240mmの最低地上高により、床が高いことです。特に後席は、短いホイールベースによってドアの開口部も狭いため、乗り降りがしにくいです。
視界にも注意しましょう。外観の写真からも分かる通り、荷室の両側のウィンドウが埋められています。そのために斜め後方が見にくいです。
バックモニターが備わり、そのレンズはスペアタイヤキャリアの中央に装着されますが、すべての視界をモニターだけでカバーできるわけではありません。後方の視界が良くない点は注意が必要です。
新型ランクルFJの予想価格の根拠
新型ランクルFJに搭載される2.7Lエンジンや6速ATは、長年にわたり使ってきたため開発費用などの償却が進んでいます。
前述の通りシャシーも大量生産されるハイラックスチャンプと共通で、4WDもシンプルなパートタイム式なので、コストを低減しやすいです。
そのため価格も安く抑えられます。今のところ具体的な価格設定は不明ですが、ベーシックなグレードが370万円前後で、上級グレードは420万円くらいでしょう。
その根拠は、トヨタには複数のSUVが用意され、価格の順列も存在するからです。そして各SUVのボディサイズやエンジン排気量、装備、価格の順列などに基づいて、トヨタの国内におけるSUV販売戦略も成り立っています。
単純にいえば、ランクル250が性能や価格でランクル300を追い抜いたり、トヨタのMサイズミニバンであるノアがLサイズミニバンのアルファードを上まわると販売戦略に支障が生じます。
ランクル250の上級グレードと、ランクル300のベーシックグレードが価格で重複することはありますが、基本となる順列は守られています。同様のことが新型ランクルFJにも当てはまります。
ベーシックなグレードが370万円前後と予想する理由
新型ランクルFJのベーシックなグレードが370万円前後に収まると予想される理由は、前述の通りコストを徹底的に低減したからです。
そしてトヨタのSUVで、新型ランクルFJにボディサイズが最も近い車種は、シティ派SUVのカローラクロスです。
このカローラクロスの上級に位置するハイブリッドZ E-Fourの価格は、368万9000円なので、新型ランクルFJのベーシックグレードが370万円前後であれば販売しやすいです。ユーザーから見ても違和感はありません。
上級グレードが420万円前後と予想する理由
上級グレードの予想価格はボディサイズが大きいランクルシリーズと比較して考えましょう。
ランクル70/250/300の中で最も安価な車種は、ランクル70の480万円です。ランクル70は、新型ランクルFJに比べてボディが大きく、エンジンも直列4気筒2.8Lクリーンディーゼルターボです。
このランクル70の価格が480万円なので、ボディサイズや動力性能の違いを考えると、新型ランクルFJは価格を50万円以上は安く抑えなければなりません。
そうなると新型ランクルFJの上級グレードは420万円くらいと予想されます。
その他のモデルやライバル車との比較
そしてトヨタでは、400万円前後の価格帯に、ピックアップスタイルのSUVとしてハイラックスを用意しています(2025年11月6日現在は販売停止中)。ハイラックスもラダーフレームとパートタイム式4WDを採用しています。
こちらも新型ランクルFJの価格を裏付ける根拠となるでしょう。
また、トヨタのSUVで人気のハリアー(ハイブリッドを含む売れ筋価格帯:370〜480万円)とも価格帯が重なります。新型ランクルFJが370〜420万円であれば、都会派のハリアーから本格派の新型ランクルFJへ、という乗り換えも現実的な選択肢になるでしょう。 また他社の商品では、ホンダ ZR-Vなども370〜420万円前後の価格帯に位置します。
人気爆発は必至? 新型ランクルFJの納期に注意
現実的な価格設定でありながら、ラダーフレームやパートタイム4WDを備えた本格的な仕様が魅力の新型ランクルFJ。
最近はジムニーノマドなど、コンパクトな悪路向けSUVが注目を集めており、この新型ランクルFJも高い人気を得ることは間違いないでしょう。
そうなると、気がかりなのは「納期」です。今のランクルシリーズは、生産が需要に追いつかないために受注を止めることが多く、新型ランクルFJでも転売による中古車価格の高騰などが起きないか心配されます。
多くのファンが適正な価格で順調に購入できるよう、トヨタは確実な生産と納車体制を整えるべきです。
【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:佐藤 正巳 画像提供:トヨタ自動車】
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