レクサス UX試乗|見た目はヤンチャ、でも走りはマイルドな新世代プレミアムSUV(2/3)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:和田 清志
レクサスUXの特長は「若さ」と「新しさ」
若々しくヤンチャな外観デザインがユニーク
まずはデザインから。
写真で見るよりも、実物のほうがうんと陰影が強く、押し出し感がある。
フロントから見ればまごうかたなきイマの世代のレクサス顔で、スピンドルグリルの使い方もすっかりコナレ、しゅっと都会的な風情はさすがの一言なのだけど、サイド〜リアに回り込んで見れば印象は一転してしまうのが面白い。ブリブリと意匠てんこ盛りなリアフェンダー周りがなんともヤンチャ感を醸し出しているのだ。
このおかげで全体的にはとても若々しい……というよりは、むしろ荒々しい印象すら与えてくる。これは明らかに他のモデルにはなかった個性だから、同社SUVラインナップの中でも非常にユニークな立ち位置だということを、デザイン面からもすでに雄弁に語っているような気すらしてしまう。
“和”のテイストも漂うモダンで新しい内装デザイン
インテリアにも他のモデル同様、レクサスらしいスパイスが散りばめられている。
ドアを開けた瞬間、わあ、と華やいだ気持ちになる淡い色の内装を2色も追加した全9色展開。さすがラグジュアリーブランドならではのホスピタリティーだ。
また、フラッグシップ兄弟であるLSやESなどにも「和」の伝統を取り入れた意匠が随所に施されていたが、末っ子UXのインパネにはなんとズバリ「和紙」風のシボがあしらわれた。この“和紙シボ”、触った感じがなんとも不思議。光沢を抑えたその風合いは、既視感のないもので、非常にユニークな質感だから、ぜひ触ってみてほしい。
また、シートは「刺し子」モチーフの処理が加えられたレザーと、数理曲線を使って実に細やかにパンチングされたレザーを組み合わせて、凝った印象を醸し出している。このパンチング、デザインもさることながら空調性能にも考慮されているというから嬉しい。
これらの「和」テイスト、日本人である我々の目を喜ばせてくれるのももちろんなのだけど、こんなにモダンなテイストならば、きっと海を渡っても歓迎されるだろう。その反応も是非見てみたいと思ってしまった。
ガソリンとハイブリッド、共に新開発のパワートレインを採用
さて、その佇まいやパッケージングが注目されがちなUXではあるのだけど、実はパワートレーンが最注目ポイントだ。
なんと、ガソリンとハイブリッド、その両方が新型なのだ。
ガソリンエンジンは直4直噴の2.0リッターNAで、これまた新開発となるトランスミッション「ダイレクトシフトCVT」が組み合わされる。
もう一方のハイブリッドモデルは、直4直噴の2.0リッターエンジンにモーターの組み合わせだ。
基本的にはガソリン/ハイブリットともに前輪駆動のパッケージだが、ハイブリッドでは後輪をモーターで駆動するAWDシステム「E-Four」を選択する事ができる。
今回、試乗会ではその両方にスポーティーな装備やセッティングが施された「F-Sport」と、コンフォートな「Version L」をそれぞれ用意していただき、たっぷりと堪能した。
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