レンジローバー4つ目のモデル”ヴェラール”に試乗|モダンで力強いデザインに惚れた!

  • 筆者: 清水 和夫
  • カメラマン:ジャガーランドローバージャパン
レンジローバー4つ目のモデル”ヴェラール”に試乗|モダンで力強いデザインに惚れた!
レンジローバー ヴェラール(ボディーカラー:フィレンツェレッド) レンジローバー ヴェラール(ボディーカラー:フィレンツェレッド) レンジローバー ヴェラール(ボディーカラー:フィレンツェレッド) レンジローバー ヴェラール(ボディーカラー:フィレンツェレッド) 画像ギャラリーはこちら

レンジローバー4つ目のモデル”ヴェラール”のコンセプトを改めて整理してみる

英国の高級SUVブランド”レンジローバー”シリーズに4つ目のモデルが仲間入りした。「ヴェラール」は包み隠すというラテン語が語源だが、初代レンジローバーのプロトタイプをヴェラールと呼んでいた。そんな由来がある新型車ヴェラールは4兄弟の三男坊。

長男がレンジローバー(VOGUEとAUTOBIOGRAPHY)、次男はレンジローバースポーツ、三男がこのレンジローバー ヴェラールで、四男がレンジローバー イヴォークだ。簡単にプラットフォームを整理すると、レンジとレンジスポーツは同じアルミモノコックを持ち、レンジのショートホイールベースがレンジスポーツなのだ。

三男のレンジローバー ヴェラールは、ジャガー初のSUVであるF-PACE(エフ・ペイス)をベースにしており、アルミモノコックであることからもレンジローバースポーツとパッケージは似ているので、差別化が難しいのではないかと思ってる。四男のレンジローバー イヴォークは、今はなきジャガー Xタイプをベースにしたエンジン横置きトランスアクスル方式なので、走りは兄貴分とは大きく異る。どちらかと言えば、スタイリング重視のライフスタイル派に向いている。

>>4兄弟の三男坊「レンジローバー ヴェラール」をフォトギャラリーで見てみる(画像114枚)

レンジローバー ヴェラール(ボディーカラー:フィレンツェレッド)

しかし、筆者はレンジローバースポーツのオーナーであり、すでに5年間で9万キロも走っているので、レンジスポーツのことはよく分かっているが、このセグメントにあえてレンジローバー ヴェラールを投入した理由が理解しにくかった。

そんな疑問をクリアするために、レンジローバースポーツとレンジローバー イヴォーク、そしてレンジローバー ヴェラールのサイズを比べてみることにした。

レンジローバー ヴェラールレンジローバー スポーツレンジローバー イヴォーク
全長4803mm4855mm4355mm
全幅(車幅)2032mm1985mm1900mm
全高(車高)1665mm1800mm1635mm
ホイールベース2874mm2920mm2660mm

搭載されるエンジンは、レンジローバーとレンジローバースポーツはガソリンV6とV8を搭載し、ディーゼルはV6。一方レンジローバー ヴェラールは、ガソリンの2リッターターボとV6で、ディーゼルは2リッター。もともとレンジローバー VOGUE/AUTOBIOGRAPHYはラグジュアリークラスなので、大きなエンジンと最高のクラフトマンシップで開発されている。レンジローバースポーツはその流れを汲んでいるので、価格的にも1000万円クラスと高い。

一方、レンジローバー イヴォークは400万円台からラインアップしているので、レンジローバースポーツとイヴォークの間のセグメントが必要となったのだ。実際、レンジローバー ヴェラールが日本で市販される価格帯も600万円台からスタートするので、比較的買いやすい。

ヴェラールのモダンで力強いデザインに惚れた!

レンジローバー ヴェラール(ボディーカラー:インダスシルバー)

実物を目にしたとき、どこから見てもレンジローバーだが、それでいて誰がみても新鮮なデザインに見えるのは不思議だ。いや、そこがデザイナーの力量なのだろう。

格納式ドアハンドルはとてもモダンなアイディアだが、エレキを使いすぎると壊れたときどうするのかと心配になってしまう。レンジローバースポーツは一度だけキーレスキーそのものが自主回収されたことがあったからだ。とにかくヴェラールのデザイナー達は、モダニズムと砂漠のロールスと言われた骨太い走りの力強さの両面を表現したいのである。

インテリアはIT系のクルマ好きも納得できるほど、洗練されている。デジタル技術を駆使したインフォテイメントは未来のSUVという感じだ。インテリアだけでも、完全にレンジローバースポーツが古くさく感じられる。いや、ジャガー F-PACEまでも過去のSUVという雰囲気だ。

オプションとして興味をひくのは、欧州のテキスタイルメーカーとして名が通っているKvadrat(クヴァドラ)社とコラボした”プレミアムテキスタイル”という素材。ユニオンジャック風のデザインが施されているが、そこはさすがに英国流のアンダーステイトメイトが貫かれていてユニークだ。リアのラゲージスペースは673リットルと余裕があるし、リアシートを倒すと、1731リットルまで広がる。

>>レンジローバー ヴェラールのインテリア詳細をもっと画像でチェックする

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ダイナミクスはテレン・レスポンスで決まり

レンジローバー ヴェラール(ボディーカラー:フィレンツェレッド)
レンジローバー ヴェラール エンジン

駆動系はレンジローバーのお家芸だけに妥協はない。しかも積極的に電子制御を駆使し、イージーにタフに走れるのは嬉しい。

実際に岩場やオフロードを走ってみたが、レンジローバーよりも運動性能が高いので、そのままスピードラリーで参戦できそうな感じだった。

インテリジェント・ドライブライン・ダイナミクス(IDD)を搭載するFRベースのAWDは、路面状況に合わせて前後のトルク配分が自在に設定可能。最大のトラクションを得るときは50対50の配分となり、さらにリアデフは電子制御でロック可能だ。またリアだけで駆動するケースもある。ドライバーが判断しなくても、地形や路面をアイコンで選ぶだけでいい。

欧州では新開発のINGENIUM(インジニウム)・ガソリン2リッターターボ250PS/365Nmと300PS/400Nmがラインアップされているが、さらに従来からある3リッターV6スーパーチャージャーも用意され、こちらは380PS/450Nmを発生する。

日本ではディーゼルへの要望が強いSUVセグメントなので、ジャガー F-PACEで定評がある新開発の2リッター インジニウム・クリーンディーゼルも用意される。出力は180PSだが、なんと430Nmのトルクを発生。日本には導入されないが、レンジローバーに搭載されている3リッターV6ディーゼルも魅力的で、こちらは実に300PS/700Nmのハイパーパフォーマンスを発揮するのだ。

ガソリンもディーゼルもすべてZF製8速トルコンATが採用される。トルクフルなエンジンとトルコンATはとても走りやすいはずだ。気になる日本導入モデルは、3種類のガソリンエンジン(2リッターターボ2種と3リッターV6スーパーチャージャー)に2リッター・ディーゼルが用意される。

今回ノルウェイで試乗できたのは、3リッターのV6スーパーチャージャーモデルだけだったが、このエンジンは私のレンジローバースポーツのV6よりも+40PSもアップしている。その結果、0-100km/h加速はなんと5.7秒と俊足だ。

レンジ兄弟の中でもスポーティな性格を持つヴェラール

レンジローバー ヴェラール(ボディーカラー:フィレンツェレッド)

レンジローバーオーナーなので、すこし複雑な心境でテストドライブを始めた。レンジローバー ヴェラールのプラットフォームはF-PACEベースなので、フロアの高さがレンジローバースポーツほど高くない。普段の脚として使うには、ヴェラールのほうが使い勝手に優れている。その点はレンジローバー スポーツの負けだ。

走りはやはり差別化されている。ゆったりと走る兄貴分とは異なり、ジャガーのDNAを持っているというべきなのか迷うところだが、ボディのフラットな姿勢と乗り味は、いままでのレンジローバーとは異なっている。早い話しが、スポーティなのだ。

最初に乗ったモデルはダイレクト感のあるステアリングとレスポンスのよいタイヤのおかげで、ノーズがピクピクと動くのが気になった。ちょっとやり過ぎじゃないの?と思ったが、中継地点で別の個体を試すと、初期ロールが姿を消し、気持ち良いハンドリングに満足できた。乗り心地は引き締まった感じなので、スポーティなレンジローバー ヴェラールの個性に見合っている。

自動運転を見据えた高度な運転支援もロングドライブには欠かせない。フィヨルドを眺めながらのドライブは格別だ。カメラで車線を認識するので、万が一、逸脱しそうになっても警報で知らせてくれるし、ステアリングの補助機能も便利だ。

ランドローバーのエクスペリエンスチームが探してくるオフロードはいつもアメイジングだ。しかもその誘導はプロ中のプロ。初めての人でも安心して誘導してくれる。

ということで、レンジローバー ヴェラールはアバンギャルドなSUVなのだが、レンジローバーのDNAであるオフロード性能に妥協はなかった。SUVを知り尽くしたランドローバー社の傑作だと言えそうだ。

[レポート:清水和夫/Photo:ジャガーランドローバージャパン]

レンジローバー ヴェラール  First Edition 主要諸元

レンジローバー ヴェラール First Edition

レンジローバー ヴェラール First Edition 主要諸元
新車価格15,260,000円
JC08モード燃費-
駆動方式四輪駆動(4WD)
乗車定員5名
全長4,803mm
全幅(車幅)2,032mm
全高(車高)1,665mm
車両重量1,884mm
ホイールベース2,874mm
エンジン種類V型6気筒 DOHC スーパーチャージド ガソリンエンジン
排気量2,995cc
エンジン最高出力280kW(380PS)/6,500rpm
エンジン最大トルク450N・m/3,500rpm

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清水 和夫
筆者清水 和夫

1954年生まれ。1972年のラリーデビュー以来、国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして、自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。近年注目の集まる次世代自動車には独自の視点を展開し自動車国際産業論に精通する。一方、スポーツカーや安全運転のインストラクター業もこなす異色な活動を行っている。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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