BMWストレート6 特集(1/4)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:原田淳
BMWのシルキー6とは『エンジンのBMWの代名詞』としてよく用いられる。BMWの前身は航空機のエンジンメーカーで、ヨーロッパの空を飛びまわったドイツ航空機の心臓として高い信頼を勝ち得ていた。
その後2輪車の製造を経て4輪に進出したが、BMWの名声を磐石なものにしたのはストレート6エンジンだった。バランスの良い直列6気筒エンジンは4気筒に比較すると滑らかな回転フィールが特徴。とくにBMWのエンジンは、6気筒エンジン最高の滑らかさと軽やかさを特徴としており、シルキー6と言われるようになった。
現在のBMWの直列6気筒は軽やかさだけではなく、力強さを併せ持ったものである。エンジン回転の上昇に従ってトルクと共にパワーが盛り上がっていく様が現代のBMW6気筒エンジンの特徴である。
今では世界中で直列6気筒を開発・生産しているのはBMWだけといってよいだろう。V6エンジンもメリットはたくさんあり、将来を考えるまでもなく魅力的なパワーユニットに違いないが、どんなに優れたV6でも直6のもつ回転バランスには及ばない。それが長年、直列6気筒に命を掛けてきたBMWとなるとなおさらだ。
エンジンはクルマのキャラクターを決める大きなファクターをもっている。だからこそBMWは直列にこだわるのであり、ファンはそのこだわりに共感するのだ。
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