BMWストレート6 特集(3/4)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:原田淳
上級感と6気筒モデルらしい重厚感
3シリーズのインテリアはスッキリとしており、どちらかといえばビシネスライクな感じもさせる。しかし320iがチタン調トリムで、見方によっては冷たいイメージを抱かせるのに対して、323iはポプラウッドを使い、上級感と6気筒モデルらしい重厚感を持たせている。操作系は簡略化されており、どの操作系スイッチも使いやすい。 進化したi-Driveはオプション設定となる。
また安全面の装備は充実しており、DSC、スマートエアバッグ、トラクションコントロールなどは標準装備である。
シートは、クロス張りのシートが標準となるが、座面はよく体をホールドしてくれ、しかもスポーツシートほど硬くないので、人によってはこちらの方が勧められる。
トランクはWリンクヒンジを持っており、もちろん開口部は広く容積は大きい。ただし横方向には出っ張りがあって、荷物によっては制約される。またランフラットタイヤが標準なのでスペアタイヤは持っていない。
トランスミッションはすべて6速のATで、ファイナルドライブも含めて325iと共通だ。滑らかな回転フィールと共に、スムースな加速が楽しめる。
充実の装備と扱い易いラゲッジスペース
ハイパフォーマンスバージョンである2.5リッター・エンジンを搭載した325iツーリングはスポーティな走りが特徴で、装備もセダンに準じたものになっている。
オプションで電動ガラスサンルーフや駐車に便利なパークディスタンスコントロールなどを選べるが、標準装備としてはマルチファンクションレザーステアリングやルームミラー内蔵ETC、MD・CDチェンジャーオーディオなどを備えており、必要なものは十分に備わっている。
ツーリングはラゲッジスペースの特徴があるのはもちろんだが、ボックス形状となっており、荷物を整理して積むには適している。またツーリングのみのオプションとしてラゲッジコンパートメント・パッケージがあり、洗浄可能なリバーシブルマット、防水機能つきの格納ボックスには濡れたブーツも搭載できる。スキーバッグを選択すると板を4枚載せて、後席に2名が乗れる。
シートバッグは2/3で分割可倒が可能で使い勝手に優れ、従来の3シリーズツーリング以上にワゴン機能は強化されている。またパッケージオプションとして用意されるMスポーツやハイラインは、趣向によって欲しいものがすべてついているので、お得感がある。
スポーティかつユーティリティに優れた能力
日常のビジネスからオフシーンのリラックスしたシーンまで、どのシチュエーションでも様になるのが5シリーズツーリングだ。セダンのダイナミックさを継承しつつ、ツーリングワゴンのスポーティでユーティリティに優れた能力は5シリーズツーリングの魅力となっている。
ステアリングにはマルチファンクションが可能なレザーステアリングを持ち、530iツーリングには標準のパノラマ・ガラス・サンルーフが非常に気持ちのよい空間を作る。前後のガラスパネルはそれぞれチルトアップ可能で、快適な換気機能を持ち、もちろんフロントは開閉可能だ。オプションのスポーツシートはやや硬めで、BMWの常でタイトな作りなので、好みはあるが、体のホールド性は非常によい。
スポーツシートには選択できないが、ナスカ・レザーとの組みあわせではフロントにベンチレーションシートを設定でき、夏はとても快適だ。
ラゲッジスペースは左右の張り出しが大きいためにそれ程大きさを感じないが、整理された荷物の収納には適している。ゴルフバッグは横には載せられないがスーツケースなどをきっちりと搭載できるのはいかにもドイツ車らしい。荷物の収納は2階建てとなっており、フロアを上げると小物の収納に適した仕切り版を備えた小部屋が現れる。
内装・装備の総評
6気筒BMWとなると、装備は充実しており、標準設定でも十分に満足できる。さらにスポーティさ求めるユーザーにはMスポーツ・パッケージを、ゴージャスラインにはハイラインを選択できるので、幅広く、自分の好みのモデルを選べる。Mスポーツはかなりハードはサスペンション設定で、クイックなハンドリングを求めるユーザーにはお勧めだ。個別のオプションも充実しており、ライフスタイルにあわせたモデルに仕上げることが可能だ。
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