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自動車用語 2012/3/17 00:00

登坂車線は何故左にあるの?右に作る方が楽で安全だと思うのですが

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登坂車線は何故左にあるの?右に作る方が楽で安全だと思うのですが

登坂車線は何故左にあるの?右に作る方が楽で安全だと思うのですが

高速道路の上り坂にある登坂車線。あれは左側でなく、右側に作る方がいいと思いませんか?なんで左側にあるのでしょうか?

遅いトレーラーや高速初心者がドッコイショと左に車線変更して道を譲るより、速いクルマがヒラリと右側に車線変更して、スパッと抜いて行く方が、ずっと楽で安全だと思います。(EIYU3)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

画像は中央道 元八王子地区に新しく完成した「ゆずり車線」

まったくその通りですね。

登坂車線は、勾配のきつい上り坂にあるものと、渋滞を発生させる「サグ」のゆるい上り坂にあるものの、2種類があります。どちらにせよ、遅いクルマにわざわざ車線変更をさせるより、追い越し車線側を増やした方が合理的です。

きつい上り坂の場合、登坂車線は遅いトレーラー等が走ることになりますが、それらは、登坂車線がなくなる地点で、右側に合流しなくてはなりません。これはスピードが出ないクルマには酷な試練なので、結果的に遅いトレーラーも、登坂車線を使うことをためらうことになりがちです。

ゆるい上り坂(サグ)で渋滞が発生するのを防ぐための付加車線も、左側より右側に作った方が効果が高いということは、専門家のシミュレーションで実証されています。

交通量が増えて混雑してくると、徐々に全体の流れのスピードが落ちてきます。スピードが落ちると、少しでも速く走ろうと、多くのクルマが追い越し車線に集中します。結果的に、一番右側の車線に多くのクルマが集中し、高速道路の自然渋滞は、必ず追い越し車線から始まるのです。

そこで、追い越し車線のさらに右側にもう1車線作ってやれば、追い越し車線の交通が分散することになり、渋滞の発生を防ぐ効果が高くなります。

が、実際には、右側に付加車線が作られることはほとんどありません。

恐らく公安委員会は、“追い越し車線の追い越し車線”と捉えるドライバーによる速度違反を助長する、という懸念を抱いているのでしょう。

MJブロンディの「ひとりごと」

先日、NEXCO中日本より画期的なリリースが発表されました。中央道上り線の相模湖―小仏トンネル間にある1.8キロの付加車線を、3月14日から右側に付け替えることになったのです。

これは、前述のような「クルマの追い越し車線への集中」を分散させる対策です。

今回の変更では、付加車線の終点は、左側の車線が合流によって減る形になっています。クルマが集中する追い越し車線側を合流させて減らしたのでは、そこを先頭に渋滞が始まる可能性が非常に高いからです。

ただしこの付加車線、もともと小仏トンネルを先頭にした渋滞の途中にあって、以前からあまり効果を発揮していませんでした。よってこの変更後も、渋滞緩和効果はほとんどないのでは…と考えています。

根本的な解決のためには、小仏トンネルを複々線化するしかありません。

それでも、車線運用がより合理的な方向に変わるのは、ユーザーとして歓迎したいです。

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