ミニバン人気復活か!?各社マイルドヤンキー狙いのデザイン取り入れSUV人気に対抗(1/2)

ミニバン人気復活か!?各社マイルドヤンキー狙いのデザイン取り入れSUV人気に対抗
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SUVブームでも根強い人気のミニバン競争が激化

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ミニバンは今でも日本の売れ筋ジャンルだが、これから再び競争が激化しそうだ。トヨタヴォクシー/ノア/エスクァイアが2017年7月3日にマイナーチェンジを実施して、ホンダ ステップワゴンも同じく、9月末には改良を行って新たにハイブリッドを加える。さらに日産セレナも、年末にはe-POWERを追加すると見られるためだ。

上記のミニバンはいずれも各メーカーの主力車種でライバル同士だから、改良やハイブリッドの追加によって競争がさらに激しくなるだろう。

トヨタヴォクシー/ノア/エスクァイアの変更内容は「新型ヴォクシー/ノア/エスクァイアのマイナーチェンジを徹底解説!」でお伝えした通りだ。フロントマスクを存在感の強いデザインに変更して、まさにマイルドヤンキー好みのデザイン。内装の質も高めた。フロントウインドウやリアゲートのガラスに高剛性ガラス接着剤を使うことで、ボディ剛性も向上させている。

ただし緊急自動ブレーキを作動できる安全装備のToyota Safety Sense C(トヨタセーフティセンスC)は、依然として歩行者を検知できない。車間距離を自動制御できるクルーズコントロール、車線の中央を走りやすいようにハンドル操作を支援する機能もなく、ステップワゴンやセレナに比べると、安全装備と運転支援の機能が遅れている。

その代わりヴォクシー/ノア/エスクァイアには、1.8リッターエンジンをベースにしたハイブリッドが用意され、ライバル2車とは違う特徴を打ち出す。そこに今後、ライバル車のハイブリッドが加わると、優位性が薄れるかも知れない。

>>人気ミニバン、ヴォクシー/セレナ/ステップワゴンの詳細を見る

すでにティザーも始まった新型ステップワゴンHV

ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッドホンダ ステップワゴン スパーダ

気になるのは、2017年9月末に行われるステップワゴンのマイナーチェンジとハイブリッドの性能だ。

まず注意したいのは、標準ボディは変更点が少ないこと。後述する安全装備のホンダセンシングは改良されるが、外観はほとんど変わらず、ハイブリッドの設定もない。外観を変えてハイブリッドを用意するのは、エアロパーツを装着した上級シリーズのスパーダだけだ。

今はステップワゴンの販売総数の内、約70%がスパーダだから、標準ボディは冷遇されている。背景には数年後の下取査定もある。販売店によると「中古車市場の人気は圧倒的にスパーダが高く、標準ボディは査定額が下がってしまう。スパーダホンダセンシングの価格は、標準ボディのGホンダセンシングに比べて23万円高いが、3年後の下取査定額では40万円近い開きが生じることもある。下取査定が低いと乗り換えの提案もしにくいため、販売店ではスパーダを推奨している。この売り方も標準ボディの比率が低い原因だろう」と分析する。

スパーダの外観は、すでにホンダのホームページに掲載されるフロントマスクの部分的なカットからも想像していただけるだろう。LEDクリアランスランプが装着され、メッキグリルを左右に伸ばして精悍な顔つきに改める。現行型のフロントマスクは、標準ボディはともかく、スパーダは市場の好みを考えると明らかに地味だ。発売時点で外観のインパクトが前述のライバル車に負けていたから(開発者は「これがステップワゴンスパーダの個性だ」とコメントしたが)、精悍かつ派手に変更するのは当然の成り行きだ。

スパーダのみに搭載されるハイブリッドは、直列4気筒の2リッターエンジンがベースになる。ホンダオデッセイ、ホンダアコードに採用されるのと同様のi-MMD(インテリジェント・マルチモード・ドライブ)だ。 基本的にエンジンは発電機の作動に使われ、駆動は主にモーターが担当するシリーズタイプのハイブリッドになる。ノートe-POWERも同様の方式を採用する。

JC08モード燃費は不明だが、オデッセイアブソルートホンダセンシングが24.4~25.2km/Lだから、ステップワゴンスパーダハイブリッドは29km/L前後だろう。スパーダハイブリッドのグレード構成は、GホンダセンシングとG・EXの2種類を設定する。

装備ではホンダセンシングが少し進化する。現時点でも歩行者を検知して緊急自動ブレーキを作動させ、車間距離を自動制御するクルーズコントロールとハンドルの支援を行うが、改良後はクルーズコントロールに渋滞追従機能が加わる。現行型では車速が時速25km以下に下がると、クルーズコントロールがキャンセルされるが、改良後は持続する。車線の中央を維持できるようにハンドルを制御する車線維持支援システムは、従来と同じく時速60~100kmの制御だが、渋滞時のペダル操作が支援されるとドライバーの疲労を軽減する効果が大きい。

ステップワゴンスパーダハイブリッドで問題なのは価格だ。ミニバンの顧客はファミリー層で、子供が就学年齢に達していると出費も多い。ミニバンを買う一方で節約も大切な世代だから、ライバル車に比べて価格が大幅に高いと商品力が優れていても売れ行きを伸ばせない。

そうなるとスパーダハイブリッドGホンダセンシングは、ヴォクシーハイブリッドZS(326万9160円)と価格を同等に設定する可能性が高い。1.5リッターターボを搭載するスパーダホンダセンシング(284万円)の43万円アップくらいだ。オデッセイハイブリッドは、装備の違いを補正して2.4リッターのノーマルエンジン車に比べて約58万円高いから、ステップワゴンスパーダハイブリッドは、機能の割に価格が安い。

ステップワゴンスパーダハイブリッドと、ヴォクシー/ノア/エスクァイアのハイブリッドを比べると、動力性能はステップワゴンが高い。モーターがオデッセイと同じなら、動力性能は自然吸気エンジンの3リッター並みだ。ヴォクシー系ハイブリッドは2.2リッタークラスだから、加速感には相応の差が生じるだろう。

そしてJC08モード燃費はステップワゴンスパーダハイブリッドが29km/L前後、ヴォクシー系ハイブリッドは23.8km/Lだ。先に述べた緊急自動ブレーキの違いもあるから、魅力はステップワゴンが勝る。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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