日本車にも小排気量ターボが「復活」!トヨタ オーリス、マイチェンで1.2リッター直4ターボを新たに搭載/渡辺陽一郎(3/3)

日本車にも小排気量ターボが「復活」!トヨタ オーリス、マイチェンで1.2リッター直4ターボを新たに搭載/渡辺陽一郎
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1.5リッター、1.8リッターモデルは殆ど変更無し

一方、従来から設定のあった1.5リッターと1.8リッターエンジンは、ほとんど変更を受けていない。

特に1.5リッターは、カローラアクシオ&フィールダーの2WD&CVT搭載車が2NR-FKE型を新搭載したのに、オーリスはマイナーチェンジ前と同じだ。

JC08モード燃費は18.2km/Lで、アイドリングストップを装着しても19.2km/Lにとどまる。燃費を9%ほど向上させたカローラフィールダー1.5Gの23km/Lに比べると、見劣りする数値になった。1.8リッターモデルも、一部のグレード構成は変わったが、RSは以前と同じ14.4km/L。1.8リッターにアイドリングストップは用意されない。

1.5リッターエンジン搭載車のエコカー減税はどうだろう。平成27年度燃費基準プラス5%に該当して、自動車取得税は20%、自動車重量税は25%の軽減だ。アイドリングストップをオプション装着すると、JC08モード燃費が1km/L増えて19.2km/Lに向上。自動車取得税は40%、自動車重量税は25%の軽減だから、1.2リッターターボの120Tと同じ減税枠に収まる。

安全面は充実

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エンジン以外では安全装備を充実させた。この内容は、2015年3月30日にマイナーチェンジの解説を掲載したカローラアクシオ&フィールダーとほぼ同じ。「トヨタセーフティセンスC」と呼ばれるタイプで、赤外線レーザーと単眼カメラによって前方の障害物を検知する。

作動する速度は時速10~80km。衝突の危険を検知すると警報を発し、衝突不可避の時には自動的に緊急ブレーキも作動させる。停車している車両に対し、自車の速度が時速30km以下の時なら、衝突を未然に防げる場合もある。このほか車線の逸脱を警報したり、ロー/ハイビームを自動的に切り替えることも可能だ。

マイナーチェンジとあって外観も変更を受けた。フロントロアグリルはバンパー部分まで開口部を拡大。ヘッドランプを目立たせるメッキグリルなども装着され、外観の存在感を強めている。内装では装飾を見直し、メーターは4.2インチのTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイと組み合わせて、視認性と質感を向上させた。

価格は前述のように1.2リッターターボの120Tが259万37円。6速MT専用車となるスポーティな1.8リッターのRSが246万437円だ。一般的な選択肢は、ノーマルタイプの1.5リッターエンジンにエアロパーツやLEDヘッドランプなどを組み合わせた「150X・Sパッケージ」だろう。このグレードであれば価格が208万5382円で、アイドリングストップや前述の安全装備もオプション装着できる。ミドルサイズの5ドアハッチバックとして、購入しやすい設定だ。

まずは1.2リッターターボの実用化に注目!

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オーリスはスポーティな3ナンバーサイズのハッチバックだから、今の日本車のラインナップでは趣味性の強いジャンルに属する。なので1.5リッターエンジンを廃止して、1.2リッターのターボの価格を抑え、主力に据える思い切りの良さが欲しかった。

メーカーの事情として生産規模やコストの問題もあろうが、少なくとも欧州車では小排気量のターボが標準エンジンになっている。最上級グレードのみの搭載になるのは、小排気量ターボの本来の使い方ではないだろう。

衝突回避の支援機能も、時速80kmが上限になるのは少々残念。オーリスは走りの良さが特徴で、長距離ドライブを快適に楽しめるから、高速道路を使う機会も多い。ミリ波レーダーによる高い速度域まで作動する安全装備が求められる。

このように今後の発展に期待されるところも多いが、まずは1.2リッターターボの実用化に注目したい。

今までのトヨタは「低燃費ならハイブリッド」と偏りが生じていた。これからは車種やグレードの性格に応じて、いろいろなパワーユニットを選べるようにして欲しい。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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