昭和の香り漂う純和風セダン/トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ](2/5)

昭和の香り漂う純和風セダン/トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]
トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎 画像ギャラリーはこちら

プレミオ&アリオンがフルモデルチェンジ出来なかった理由とは

トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎

トヨタ プレミオ&アリオンはなぜフルモデルチェンジを受けないのか。

この疑問を開発者に尋ねると「5ナンバーセダンは市場規模が縮小傾向にある。その一方でプレミオ&アリオンは、以前から優れたボディスタイルを備えていたので、マイナーチェンジを行った」と言う。

国内における今後のセダン需要を考えると、多額のコストを費やすフルモデルチェンジには踏み切れない。しかしプレミオ&アリオンは貴重な5ナンバーセダンで、両車を合計すると1か月に1500~2000台は登録している。廃止するわけにもいかずマイナーチェンジとなった。

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この事情は、同時期にマイナーチェンジを受けたエスティマに似ている。エスティマも発売後10年を経ている。こうした長寿モデルのマイナーチェンジが最近多い。

フェイスリフトでミニクラウン風の立派なマスクに「グレードアップ」

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新型 プレミオ&アリオンでは、フロントマスクを刷新した。最近のトヨタ車に多く見られる手法で、グリルの開口部を広げている。「ミニクラウン」的な雰囲気だ。ボディサイドは水平基調でオーソドックスだから、視覚的に前側が重い印象を受ける。

注意したいのは、以前はプレミオとアリオンでヘッドランプやフロントマスクの形状を変えていたのに、変更後はグリルの内部以外は共通化されたことだ。以前はプレミオの全長がアリオンよりも30mm長かったが、変更後は5mmしか違わない。寸法的にはアリオンを伸ばしてプレミオとほぼ同じ形にした。これも日本市場が重視されなくなったことを意味する。

もともとプレミオはコロナ、アリオンはカリーナの流れを汲み、コロナに上級感が伴ったことから、トヨペット店がアリオンとの完全な共通化を好まなかった。カリーナもスポーティー感覚が特徴だったから、アリオンはフロントマスクをシンプルで精悍に仕上げていた。

変更後もプレミオのグリルはメッキ、アリオンはブラックで差はあるが、以前に比べると見栄えの違いが弱まった。「大した話ではない」といえばそれまでだが、かつてのプレミオ&アリオンは、姉妹車でもこだわりがあったのだ。

光沢の強い木目調パネルに昭和の香りが漂う「純日本風」セダンの味わい

トヨタ 新型「プレミオ」「アリオン」試乗レポート[2016年6月ビッグマイナーチェンジ]/渡辺陽一郎

インパネの形状は両車ともに共通だが、マイナーチェンジで中央部分が大きく変更された。カーナビ画面の両側から下に向けて、縦方向にシルバーの装飾が施されている。

木目調パネルは不自然なほど光沢が強いが、これも昭和の香りが漂う純日本風セダンの持ち味だ。古典的でも造りは上質で、トヨタのセダンを実感させる。

メーターパネルの中央には、4.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイを採用した。燃費やアイドリングストップ時間(1.5リッターモデル)を表示できる。

緊急自動ブレーキシステムは「Toyota Safety Sense C」に留まる

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シートの造りは古い。運転席に座ると相応の姿勢は取れるが、肩まわりのサポート性、腰の支え方などに不満がある。

後席は腰の収まり方は悪くないが、座面に少し底突き感が伴い、背もたれの支え方も今となっては良好とはいえない。

それでもホイールベース(前輪と後輪の間隔)が2700mmに達するから足元空間は広い。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る同乗者の膝先には握りコブシ2つ少々の余裕がある。シートを改善すれば、居住性は向上するだろう。

装備では、緊急自動ブレーキを作動できる「Toyota Safety Sense C(トヨタセーフティセンスシー)」を標準装着、あるいはメーカーオプション(5万4000円)で用意した。プリウスなどの「Toyota Safety Sense P」であれば、歩行者を検知できて緊急自動ブレーキが作動する速度の上限も高いが、この安全装備は装着していない。

開発者に尋ねると「Toyota Safety Sense Pを装着するには、周辺の機能を含めて大幅な設計変更が必要だ。その点でCなら性能は下がるが装着しやすい。(もともとCはコンパクトカー向けの安全装備とされたが)フルモデルチェンジを待たずに装着できるメリットもある」という。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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