【試乗】スズキ 新型 アルト[37.0km/L(ガソリン車No.1低燃費)] 速攻試乗レポート/今井優杏(1/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:島村栄二
実はここまでウケるとは・・・
しかしこのデザインへの熱狂を、新型アルトのチーフデザイナーを務められた内山一史氏は「意外だった」と語る。
「なるべくシンプルに、プレーンなデザインにしたのです。たとえばヘッドランプの間、右側寄りにアシメトリーに開いた4つの小穴。もともとアルトには半分しかラジエターがありませんから、その機能に沿って穴を開けた。アシメトリーにも理由があるんですよ。奇を衒(てら)ったのではなく、基本に忠実にしたのです。コンセプトは原点回帰でしたから」
だからこそ、デザインを正式に発表したときに「奇抜なデザインですね」という世間の反響を、やや驚きをもって受け入れた。
「実はここまでウケるとは、正直想像していなかったんです」
でもやっぱり嬉しいでしょう、と尋ねるとそれはもちろんです、と内山さんは破顔一笑された。
スズキ アルトは1979年5月に発表されてから実に8代めのモデルチェンジを迎える。
現在はトールワゴン型が市場の大半を占める軽市場にあって、発売以来小型で運転がしやすく、経済的で求めやすい価格が支持されて来たロングセラーモデルだ。先代で優しく女性的な丸みのあるカタチにイメチェンをしていたが、今回は初代の雰囲気を踏襲する、やや中性的なルックスにゴロっと変わった。 それがおそらく、今の時代にドンピシャに当たったのだろう。おもに激しくメロメロに反応したのは40代後半男子だったような印象なんだけど、その辺どうでしょう(今井調べ)。
[脅威の低燃費「37.0km/L」を達成した秘密とは・・・次ページへ続く]
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