スズキ 新型 ワゴンR「S-エネチャージ」搭載モデル 試乗レポート／今井優杏(4/4)

繊細過ぎたアイドリングストップ機構の動作が格段とスムーズに

また、関連するドライバビリティとしては、モデルチェンジ前までかなり気になっていたアイドリングストップのタイミングの繊細さ(信号停止などで停止位置までブレーキの踏力を抜きながら車速を合わせると、踏力を緩めた瞬間にすぐ再始動してしまっていた)が綺麗に改善されていた。

ブレーキストロークと車速をセンサリングしてスタートとストップのタイミングを最適化したそうで、この改善はなによりも喜ばしいと感じた。

ワゴンRは車速13km/h以下でエンジンを自動停止する減速時アイドリングストップを採用しているのだが、モデルチェンジ前までは折角アイドリング停止していても、踏力をゆるめた瞬間に頻繁に再始動してしまっており、これが逆にプチストレスになっていたからだ。この点が気になって購入に至らない人ももしかしていたのではないかと思うくらいのネガティブだったから、ここは大いに感動した。

ちょっと気になるのは回生の強さ。減速に入った瞬間に強いエンジンブレーキが効いたかのような回生感を感じるのには評価が分かれそうだ。まあ、慣れればなんということのないレベルではあるのでご安心いただきたいが。

快適な走りっぷりに今井優杏も太鼓判！

そのISGのアシストも手伝って加速から航続に入るとドライブは至極快適だ。実はエンジンもアルトエコに搭載されているエンジンをさらに改良したものが採用されている。ISGによるモーターアシストに対応すべくレイアウトを変更しているのはもちろんのこと、圧縮比の向上やそれにともなうノッキングの改善、摩擦抵抗の低減などの走りのためのブラッシュアップも行われている。

このエンジンは懸命な読者諸兄ならもうお察しのとおり、汎用性を持たせているので今後の拡大が楽しみでもある。

心配なのは意外に攻めた外観の変更だ。同社ハスラーはじめ癒し系軽カーが猛威を振るう中、この強め顔に磨きをかけた大型フェイスがどう受け入れられるか、いえいえ、顔の迫力に負けない走りは保証しますけどもね！

[レポート：今井優杏／Photo：島村栄二]

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スズキ 新型 ワゴンR STINGRAY(スティングレー)「X」[FF／S-eneCHARGE(S-エネチャージ) 搭載モデル]

ボディサイズ：全長x全幅x全高：3395x1475x1660mm／ホイールベース：2425mm／車両重量：800kg／駆動方式：FF(前輪駆動)／エンジン形式：R06A型／エンジン種類：直3 DOHC 12V 吸排気VVT／総排気量：658cc／エンジン最高出力：52ps(38kW)/6000rpm／エンジン最大トルク：6.4kg-m(63N･m)/4000rpm／トランスミッション：インパネシフトCVT(自動無段変速機)／モーター種類：直流同期電動機／モーター最高出力：2.2ps(1.6kW)/1000rpm／モーター最大トルク：4.1kg-m(40N･m)/100rpm／動力用主電池種類：リチウムイオン電池／燃料消費率：32.4km/L[JC08モード燃費]／タイヤサイズ：155/65R14 75S／メーカー希望小売価格：1,461,240円[消費税込み](スマートフォン連携ナビゲーション装着車は88,560円高)

※主要燃費向上対策：充電制御付アイドリングストップ装置/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング/ロックアップ機構付トルコン/自動無段変速機[ハイブリッドシステム]