スズキ 新型 ワゴンR「S-エネチャージ」搭載モデル 試乗レポート/今井優杏(2/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:島村栄二
軽ハイトワゴンでダントツTOP「32.4km/L」の低燃費を実現!
とはいえワゴンRのハイブリッド…じゃなかった、『S−エネチャージ』はプリウスみたいにモーターのみで走行したりするわけではない。そもそもハイブリッドの定義っていうのはなかなかに曖昧で、クルマで言えば『二つの異なる動力源を組み合わせた自動車』のことをひっくるめてハイブリッド、と呼んでいる。であれば『S−エネチャージ』もそう、まさしくハイブリッドなのだが、意味が転じてモーター走行をするものこそハイブリッドだとする向きもあり、クチのよろしくない方々からはモーター走行をしないハイブリッドは『なんちゃってハイブリッド』なんて呼ばれたりもしてしまう。クルマ界もその棲み分けはなかなか難しいんである。
プリウスのようなクルマは『ピュアハイブリッド』と呼ばれているのに対して、『S−エネチャージ』のようなシステムは概して『マイルドハイブリッド』と表現されることが多いのだが、ワゴンRに関してのスズキの公式発表にはどこにもハイブリッドの文字は出て来ない(新型ワゴンRのカタログの最後のページにある主要諸元表、その中の「主要燃費向上対策」の項に、ようやくひっそりと「ハイブリッドシステム」と唯一書いてあるのみであった!)。
これに関してスズキは『お客様の混乱を避けること』と『“エネチャージ”という商品力を伸ばしたかった』を返答としている。
敢えて「ワゴンR ハイブリッド」と呼ばないこの奥ゆかしさは案外、『そんなに謙遜しなくても、ハイブリッドですって言えばいいのにね~』なんて感じで、比較的好意的に受け入れられているような印象を受ける。
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