スズキ MRワゴンエコ 試乗レポート/古谷シゲユキ(1/2)

  • 筆者: 古谷 シゲユキ
  • カメラマン:神里亮徹
スズキ MRワゴンエコ 試乗レポート/古谷シゲユキ
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最新の低燃費性能+個性派軽ワゴン=マヂで便利な街乗りクルマ「MRワゴンECO」

今、日本の自動車ギョーカイは「燃費戦争」の真っ最中。トヨタ・プリウスから始まった「ハイブリッド」は「エコカー減税」もあって大人気。また、日産リーフなどの完全なる電気自動車(EV)も登場。

さらには長引く不況と震災、イランのホルムズ海峡封鎖騒動などによる世界的なガソリン価格の高騰により、「どれだけ(維持費が)安く済むのか?」が、今一番大事なセールスポイントになっているのは、間違いないトコロです。

実際に「ハイブリッド」はどんどん身近なモノになり、EVのインフラだって充実してきています。しかし、東京のような公共交通機関が発達した大都会ならともかく、「生活のアシ」として「軽自動車」を活用している地域は多く、車両価格も(税金などを含めた)維持費も安い「軽自動車」は、我々が考える以上に大切な移動手段なのです。

今、そんな「軽自動車」にも「燃費戦争」が拡大中なのです。ただでさえ良かった燃費を各メーカーがこぞって見直し、「リッター20km越え」なんぞアタリマエになっているんです。

「燃費性能」に個性をプラス? MRワゴンにも低燃費“ECO”モデルが登場!!

そんな中、個性的なスタイリングで人気のスズキのMRワゴンに、燃費性能をさらに向上させた新グレード【MRワゴンエコ】が追加されました。もともと個性派だったMRワゴンにも、燃費性能を向上させたことで、ナニが変わったのか?その辺りをジックリと探ってみたいと思います。

「アルトエコ」で採用されたスズキの低燃費技術をモリ込んじゃいました!

この【MRワゴンエコ】、カンタンに言ってしまえば、スズキの大黒柱「アルト」にもラインナップされた「アルトエコ」の低燃費技術を、ちゃっかり盛り込んだモデルでございます。以上!

……と、これだけで終わってしまってはサビシイので、もっと詳しく見てみましょう。

まず、ナニよりも今までのエコモデルであった「MRワゴン × アイドリングストップ」よりも、さらに燃費性能が3.0km/L向上し、リッターあたり「27.2km」もの低燃費を実現させています。そして、この低燃費実現のためには、3つのポイントがあるんです。

まず第1のポイントとして、スズキが誇る新世代エンジン「R06A」型とCVTの組み合わせをブラッシュアップ。摩擦抵抗(フリクション)を低減させるなど、効率化をはかる改良が施されました。これにより、エンジン自体の燃費性能を向上させているワケです。

次に第2のポイントとして「アイドリングストップ」システムの進化。今までの停車時を診断してエンジンストップさせていたモノをさらに進化させ、停車直前の減速時(ブレーキング中の時速9km以下)を検知して、さらに早いタイミングからエンジンをストップさせるシステムを搭載。カンタンに言えば「早いうちからエンジン切っちゃえ」というコトですね。

仕上げの第3のポイント。「転がり抵抗」に優れるタイヤの採用など、走行抵抗を減らす足回りの改良が施されています。つまり、細かい部分をさらに磨いたことで、クラストップの低燃費を実現させました!ってコトです。

「アルトエコ」もシンプルな「素うどん」のような魅力を持ったクルマでしたが、そこに、ちょっと個性的なスタイリングや装備などをプラス。「MRワゴン」ならではの魅力を存分に発揮しつつ、環境にもフトコロにも優しいクルマが、この【MRワゴンECO】なのです。実際の所、どんなクルマなのかを、もっと「ユーザー目線」でチェックしてみたいと思います。

ルックスは少しカワイイ個性派のまま。「素」のMRワゴンと変化ナシ

で、目の前に【MRワゴンECO】を持ってきてみましたが…。見た目は通常の「MRワゴン」と大差ありません。というか、変わりません。リアのエンブレムに「ECO」が追加された程度。

元々個性派ワゴンだけに「低燃費モデルだから…」的な貧相さを全く感じさせません。フェイスブック調で言えば、これだけで「いいね!」ボタンを1クリックって感じです。

さすが「軽ワゴン」というジャンルを確立させた「ワゴンR」を世に送り出したスズキだけあって、「軽自動車枠」という制限を逆手に取っているのがポイント。背の高さを上手に活用し、ちょっとキュートで丸みを帯びたラインで構成させたボディは、懐かしい「チョロQ」に通じる「オモチャ的感覚」がある気がします。

つまり、誰が見ても「イヤな気分にならない」という、最大公約数的なスタイリングを上手く表現していると思います。

その「オモチャ的感覚」を盛り上げるのが、ボディカラー。専用色「リーフホワイト」を追加して全8色から選べる仕様になっております(撮影車両は「カシスピンクパールメタリック」ってカクテルみたいなカラーです)。

ツウっぽく言えば「ショートノーズ&ハイデッキ」、分かりやすく言えば「胴長短足」なんですけど、実用性とデザインがうまくミックスされている印象を受けます。

アタリマエすぎて忘れがちですけど、ホントに「日本は『小さいモノ』を作らせたら世界一なんだなー」と感心してしまう瞬間です。「ワゴンR」のシャープなラインもいいけれど、もっとカジュアル&キュートな雰囲気を持たせて、女性にもウケそうなライン。

往年の「フィアット500」に通じる、少しファニーな顔つきなら、幹線道路の合流なども「どーも、すんませんねぇ」的な謙虚さすら感じられ、周囲のドライバーからも目クジラ立てられなくて済みそうですね。

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筆者古谷 シゲユキ
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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