【解説】スバル インプレッサ マイナーチェンジ(2014年11月)新型車解説/渡辺陽一郎(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:小林岳夫
レガシィB4がワイド化されたいま、インプレッサの立ち位置はより重要に
最近のスバルは元気が良い。ワゴンの「レヴォーグ」、スポーツセダンの「WRX」、さらにLサイズモデルに発展した「レガシィアウトバック&B4」という具合に、話題の新型車を投入している。
レガシィツーリングワゴンがレヴォーグに発展したこともあり、以前とは異なる新しい車種ラインナップが確立された。
そこで重要になるのが「インプレッサスポーツ&G4」だ。トヨタやダイハツから供給されるOEM車を除くと、スバル車ではサイズが最も小さく日本の道路環境に適している。
特に今ではレガシィB4の全幅が1,840mmまでワイド化されたので「スバルが手掛ける適度なサイズの買い得なセダンに乗りたい」と考えるユーザーにとって、インプレッサG4の役割は従来以上に大切になった。
またレヴォーグは1.6リッターエンジンを用意するが、ターボを装着して動力性能は2.5リッター並だ。なので最廉価の1.6GTでも価格は260万円を超える。
250万円以下のクルマを求めるユーザーに応える意味でも、インプレッサは大切だろう。
そしてインプレッサは、今のスバル車の中核に位置している。レヴォーグやWRXは、インプレッサのプラットフォームをベースに各部を強化して、走行安定性や乗り心地を高めたからだ。
時系列で見ると「インプレッサ~レヴォーグ~WRX」と順次発展してきた。なのでホイールベース(前輪と後輪の間隔)の数値は、インプレッサ/レヴォーグ/WRXともにほぼ同じ。
WRXのピラー(天井を支える柱)や天井も、基本形状はインプレッサG4を踏襲している。
インプレッサのグレード構成は、基本的にはマイナーチェンジ前と変わらない。ボディは5ドアハッチバックのスポーツ、4ドアセダンのG4を用意する。
エンジンは水平対向4気筒の1.6リッターと2リッター。駆動方式は大半のグレードに、前輪駆動の2WDと4WD(スバルはAWDと呼ぶ)を設定した。
マイチェンによりフロントマスク刷新、より精悍なフェイスに
マイナーチェンジによる変更点だが、外観ではフロントマスクを刷新した。
デザインにメリハリが付き、スポーティな雰囲気を強めている。G4ではトランクリップスポイラーを装着したグレードを用意するなど、リアビューにも手を加えた。16インチのアルミホイールは、新しいデザインとしている。
機能的にはドアミラーの形状変更に注目したい。死角を減らして、斜め前方の視界を向上させた。道路環境が過密な日本のユーザーにとって、メリットの大きな変更だろう。
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