2011年7月 販売ランキング/松下宏(1/4)

2011年7月 販売ランキング/松下宏
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東日本大震災の影響から脱しきれず

自販連と全軽自協の調べによる2011年7月の新車販売台数は、登録車が241,472台で前年に比べて27.6%の減少、軽自動車が131,580台で14.1%の減少、合計では373,052台で23.3%の減少となった。

徐々に自動車メーカーの生産も軌道に乗ってきたものの、まだまだ大幅な落ち込みが続いている。当然ながら過去10年で見ても、登録車、軽自動車ともに最も台数が少ない。

メーカー別に見ると、登録車はスズキとトラックメーカーの日野自動車が前年を上回っただけで、ほかのメーカーはいずれもマイナス成長に終わった。

また軽自動車はマイナス幅は小さかったものの、全社がマイナス成長に終わっている。本格回復までの道のりは、まだまだ遠いと言わざるを得ない状況だ。

1位~10位:マツダ車が7年振りにトップ10入り

マツダ デミオ

※()内は販売台数

1位:プリウス(24,220)/2位:フィット(20,753)

3位:ワゴンR(15,039)/4位:ヴィッツ(12,963)

5位:ムーヴ(12,830)/6位:タント(12,794)

7位:デミオ(10,464)/8位:セレナ(7,438)

9位:アルト(6,952)/10位:ミラ(6,394)

販売ランキングの首位に立ったのは「トヨタ プリウス」で、2ヶ月連続で首位を確保した。

大量の受注残を抱えるプリウスαの登録が始まったこともあって、台数自体も6月に比べて5,000台近く上乗せしている。しばらくは好調な売れ行きを続けることになりそうだ。

2位の「ホンダ フィット」も2ヶ月連続で2位。こちらもフィットシャトルの台数が上乗せされているため、6月に比べ4,000台以上も台数を増やしている。

プリウスvsフィットの激しい販売合戦は、しばらく続くものと見られる。

 軽自動車で首位の「スズキ ワゴンR」は総合ランキングで3位。15,000台の大台は超えたものの、プリウスやフィットにはかなりの差をつけられた。

4位には「トヨタ ヴィッツ」が入った。ヴィッツは今年の2月に3位へ入ったことがあるが、他の月は5位以下にとどまっていたので、7月はランクを上げてきている。

5位「ダイハツ ムーヴ」、6位「ダイハツ タント」は逆に7月は台数を伸ばしきれなかった印象を受ける。

ガソリン車で30km/L(10・15モード)を達成したSKYACTIVが話題になった「マツダ デミオ」は、1万台を超える登録台数をマークして7位へランクイン。

マツダ車が月に1万台を超える販売を記録したのは2004年3月のデミオ以来、実に7年4ヶ月振りのことだ。

デミオがいかに良く売れているか、また販売会社もいかに力が入っているかが分かる。

8位の「日産 セレナ」は、ミニバントップの売れ行きで先月に続き順調。

9位~10位の「スズキ アルト」と「ダイハツ ミラ」は概ねこのあたりの順位。これまた順調な売れ行きといって良いだろう。

7月もまた、ベスト10のうち半分が軽自動車となった。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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