2011年5月 販売ランキング/松下宏(1/2)

2011年5月 販売ランキング/松下宏
スズキ ワゴンR ダイハツ ムーヴ ホンダ フリード (手前)フィットハイブリッド/(奥)フィット スズキ ソリオ トヨタ ノア (左から)ノート/フィット/ラクティス 画像ギャラリーはこちら

2011年5月の新車登録台数は、142,154台。

前年同月(228,514台)に比べ、37.8%の減少だった。

一方、軽自動車は95,209台で、前月(76,848台)からは123.9%の増加であったが、前年同月(127,633台)に比べて25.4%の減少。

東日本大震災の影響が残る中で大幅なマイナスを記録し、過去10年で見ても最も少ない台数に終わった。

1位~10位/スズキ ワゴンRが2年振りの首位!ダイハツ ムーヴが2位と軽自動車が好調

スズキ ワゴンR

1位:ワゴンR(11,185)/2位:ムーヴ(9,402)

3位:フィット(9,354)/4位:タント(9,267)

5位:ヴィッツ(7,867)/6位:プリウス(6,491)

7位:セレナ(5,766)/8位:アルト(5,204)

9位:ライフ(4,887)/10位:ミラ(4,777)

そんな中で、ランキングの首位に復帰したのが「ワゴンR」だ。

2年前に現行プリウスに首位の座を奪われて以来の首位復帰であり、5月はワゴンRだけが1万台を超える売れ行きを記録した。

昨年秋以降は、マイナーチェンジを受けた「フィット」が首位に立つこともあったが、軽自動車はなかなか首位に立てなかった。

ダイハツ ムーヴ

5月は首位の座を奪回しただけでなく、2位にも「ムーヴ」が入り、軽自動車自体の好調さを示している。

ムーヴは昨年暮れにフルモデルチェンジを受けたばかりだが、ダイハツはムーヴだけでなく4位の「タント」もたくさん売れているため、総合では首位に立つことはできなかった。

ベスト10圏内にはほかにも8位に「アルト」、9位「ライフ」、10位「ミラ」が入っていて、軽自動車が10台中6車種を占めた。

東日本大震災の影響が大きいため、5月の結果だけで判断できない部分もあるが、増税論議なども含めて先行きの不透明感が強い中で、軽自動車は今後も堅調な売れ行きを見せるものと見られる。

プリウスは6位にまでランクダウン

(手前)フィットハイブリッド/(奥)フィット

登録車については、3位の「フィット」が最上位だ。

東日本大震災の影響による生産台数の減少は、軽自動車よりも登録車のほうが大きいようで、登録車トップのフィットも伸び悩んだ。

5位には「ヴィッツ」が入ったが、これも昨年12月にフルモデルチェンジを受けたばかりのクルマにしては、販売台数は今ひとつといった印象を受ける。

3代目が発売された後、2年近くにわたって販売ランキングの首位を独走し続けてきたプリウスは、5月は6位にまでランクダウン。

トヨタもハイブリッド車の生産再開を優先させたようだが、プリウスはアメリカなどへの輸出台数も確保しなければならないため、国内での登録台数が落ち込んだ面もあるようだ。

7位には、「セレナ」がランクイン。

セレナも昨年秋にフルモデルチェンジを受けたばかりのクルマで、今年の年初こそ登録が伸び悩んでいたが、ここへきてランクが上がってきている。

セレナは、日産車としてもミニバンとしても首位の売れ行きとなった。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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