2012年2月販売ランキング/松下宏(1/2)
- 筆者: 松下 宏
登録車、軽自動車、輸入車とも好調
2012年2月の新車販売台数は合計で「519,623台」となり、前年比で「29.5%」増加した。先月1月に比べるとやや増加率は低くなったが、それでも30%近い増加は、まさに順調と言えるだろう。昨年暮れにエコカー補助金が復活し、買い換えモードに火が付いている。
本当ならば、2012年度税制改正で根拠がなくなったものとして、廃止を要求していた「自動車取得税」と「自動車重量税」がなくなったほうがユーザーの負担はずっと軽くなるのだが・・・。
またエコカー減税の継続も決まったが、その適用条件はこれまでと比べて厳しくなった。そのため、現在の対象車が外れるケースも出てくるし、多くの車種が75%減税から50%減税に変わってしまう。このため、ディーラーセールスマンが駆け込み需要をあおっている一面もある。
2月に売れた新車のうち登録車(軽自動車ではないクルマ)は「333,213台」で、「31.9%」の増加。軽自動車は「184,613台」で、「25.4%」の増加となった。
また、登録車の中に含まれる輸入車は「24,821台」で、前年に比べて「21.8%」の増加だった。輸入車もまずまず順調な売れ行きを示している。
輸入車は海外メーカー車だけで見ると「29.1%」の増加となった。(日産 マーチのような)日本メーカーの海外生産車が「5.2%」の増加だったので、海外メーカー車がより好調だ。
プリウスの勢いが驚異的!月間販売台数の新記録を樹立
1位:トヨタ プリウス(35,875[187.7%])/2位:ホンダ フィット(24,973[148.0%])
3位:ダイハツ ミラ(22,023[324.9%])/4位:トヨタ アクア(21,951[----])
2月も堂々の首位に立ったのは「トヨタ プリウス」だった。
プリウスは月間販売新記録の「35,875台」を販売した。この台数は前年に比べると87.8%の増加で、ほとんど2倍に近い台数である。
プリウスαが加わったことも大きいが、今どきのクルマ選びはプリウスが中心になっているのが良く分かる。ちなみに2月の台数のうち、プリウスαは「14,495台」プリウスPHVは「1,915台」が含まれていた。プリウスの販売ランキング首位は、これで9ヶ月連続となった。
トヨタ プリウス 2012年モデル 試乗レポート/飯田裕子 -マイナーチェンジモデル-
2位の「ホンダ フィット」も安定した売れ行きを続けている。10ヶ月前にはプリウスを上回ったこともあったが、ここしばらくは2位に甘んじている状態。しかし、それでも十分に良く売れている。
フィットの販売台数も、フィットシャトルが含まれているほか、それぞれにハイブリッド車があるのでちょっとややこしい。フィットの販売台数「24,973台」のうち、ハイブリッドカーが「15,358台」と、半分以上を占めている。今や、ハイブリッドカーのほうがスタンダードという時代なのだ。
なお、フィットのハイブリッドカーのうち、フィットシャトルハイブリッドが「9,757台」。フィットハイブリッドよりも、フィットシャトルハイブリッドのほうが多く売れている。
ミライースが好調な「ダイハツ ミラ」は3位。
前年はミラだけの台数だったので、今年はその3倍を超える22,023台を販売した。“第三のエコカー”というキャッチフレーズで、発売前から大々的なキャンペーンが繰り広げられ、登場した後も引き続き大量のCMが投入されていることも大きいだろう。
総合で4位、登録車だけで見ると3位に「トヨタ アクア」が入った。
21,951台も売れているのだから凄い。アクアの月間販売目標台数は12,000台で、立ち上がり1ヶ月の受注がその10倍に達したとのこと。
なので2万台を超える登録台数も驚くことではないのだろうが、12,000台の計画でスタートしたクルマを月に2万台も売るとなると、部品の供給から生産設備、人員に至るまで、完全に不足している状態だろう。
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