トヨタ カムリ 試乗レポート
- 筆者: 御田 昌輝
- カメラマン:村西一海
ビッグなボディを物ともしない、軽快な走りを実現。
新型カムリはデカい。クラウン・ロイヤルとサイズを比べると全長は5mmだけ短いが、全幅/全高は30mm/35mm大きいのだ。ゆえに街中で並んだ時、むしろカムリの方が立派に見えてしまうほどだ。マークIIならなおさらである。
このビッグなボディは近年、セダン復権に執念を燃やすトヨタのデザイン・ポリシーに沿い、無難なようでいてアグレッシヴなプロポーションに仕上がっている。全高は旧モデルより70mmも上がっているのに、そう見せないデザインの技がある。まあ、リアドア、Cピラー部分はマークII、いやメルセデスSクラスに類似しているのだが。
エンジンは直4、2.4Lの2AZ-FE型のみでV6搭載車はない。このパワーユニットはエスティマと共通で中低速トルクが高く扱いやすい特性だ。音振もうまく抑えられている。大柄なボディに159PSのエンジン、となると走りはそう期待していなかったのだが、これがどっこいなかなかいける。クラウンより 100~150kg 軽量だしノーズも直4なので重ったるくない。
この新型カムリでネックとなるのは大柄ゆえの取り回し性だが、最小回転半径はツーリングで5.6m、2.4Gで5.3mとサイズのわりには小さい方。問題は自宅のガレージに収まるか、周辺の路地の幅は十分か、デパートの立体駐車場の出し入れは得意か、である。もう一度いいますが、カムリはデカいです。
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