マツダ CX-7 海外試乗レポート(3/3)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:マツダ株式会社
2.3リッター 直列4気筒直噴ガソリンターボを搭載
CX-7のエンジンは直列4気筒直噴ガソリンターボ。2.3Lで最高出力は244ps/5000rpm、最大トルクは350Nm/2500rpmを発生する。このエンジンはすでに、マツダスピードアテンザにも搭載されている新エンジン。とくに、2500回転という低回転から太いトルクを発生するところが、使いやすそうだ。エンジン本体もシリンダーブロックとヘッドはアルミ製、ターボエンジンとしては高圧縮比9.5を実現した。これでかなり使いやすさも向上した。
クリーン度も、触媒コンバーターが直接ターボチャージャーにつながることで、エンジンが冷えた状態での始動時の排ガスもクリーンなのだ。
試乗したのはFF車。シフトレバーをDにシフトしてアクセルペダルを踏みこむ。スタートからトルクを感じる、回転を上げると2500回転からは一層、レスポンスが鋭くなる。
Dレンジで0→100km/h加速を計測すると8秒台を記録した。これはスポーティカーのタイムだ。このとき4気筒ターボは6300回転まで上昇し、シフトアップしていた。一方、100km/h巡航はDレンジ2000回転。5速にシフトダウンしても2600回転だ。もちろん2000回転からの加速も、タイムラグなく、スポーティドライビングを楽しめる。エンジンは3500回転からややうなり音が大きくなるが、これは常用域ではないのであまり気にならなかった。6速ATはDレンジでのシフトショックもなく、マニュアルモードを選択するとシフトラグもなく、とてもスムーズで、スポーティなミッションといえる。
サスペンションはフロントがストラット、リアはマルチリンク式の組み合わせ。セッティングは低速域から高速域まで、ややかため。上下動はややキツめだった。しかし、突き上げなどはなく、心地よいかたさだ。ハンドリングはやや軽めの操舵力が扱いやすい。コーナーでの動きはロールは若干大きめだが、抑えは効いており、不安はない、むしろ、高速直進時に、サスのかたさから、やや重心の高さを意識することがあった。タイヤはP235/60R18。ブレーキは軽めの踏力で、初期制動も強力だった。
アクセサリー類ではAM/FMラジオ/CDプレーヤー付オーディオを標準装備している。このCX-7は日本仕様では、全モデルにナビゲーションを標準装備する予定だ。このほか、9スピーカー、240Wのアンプ、センターポイントサラウンドシステムも搭載する。
日本仕様は冒頭にも書いたように12月の半ばに発表される。スポーティな走りと、若々しく個性的なスタイル、リーズナブルな価格は、30代のファミリーだけでなく、50代以上のベテランユーザーにも受け入れられそうな気がする。
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