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自動車評論家コラム 2018/2/16 19:10

雪の日にワイパーを立てる理由って知ってますか?

関連: 日産 エルグランド Text: 松田 拓也(オートックワン編集部) Photo: オートックワン編集部
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「なんとなくワイパーを立てている」という人も意外と多い

雪が降る日、駐車場に停まっている車のワイパーがズラリと立っている。スキー場や降雪地帯ではよく目にする光景ですが、あまり雪が降らない地域でも雪予報の前の晩には目にすることがあります。そもそも、どうして雪が降るとワイパーを立てておく必要があるのでしょうか?

あまり雪が降らない地域に住んでいる人は「隣の人がやってるから」という理由だけでワイパーを立てている人も多いと聞きます。そんな「ワイパー立て駐車」ですが、実は色々な理由があって行われていますので、これから1つずつ解説してみたいと思います。

理由その1:ワイパーブレードが凍結して動かなくなるのを防ぐため

まず一番大きな理由として挙げられるのは、ワイパーゴムとフロントガラスが凍結によって貼りついてしまわないようにする為です。車内の温度で暖められたフロントガラスに雪が降ると、雪が溶けて水に変わります。ずっと車内が暖かいままなら水が凍ることはないのですが、エンジンを切って一定時間経つと車内の温度が下がり、フロントガラスに残った水は凍りついてしまいます。

フロントガラスに直接触れている部品はワイパーゴムだけです。ワイパーゴムとフロントガラスが凍ってくっついてしまうと、ワイパー自体が動かなくなってしまい、すぐに車を動かしたくても動かすことができません。

「ワイパー立て駐車」は、雪が降ってもすぐに車を動かせるようにする為、という理由が一番大きいようです。

理由その2:ワイパーのモーターやリンク、ゴムなどの構造部品を保護するため

もしワイパーを立てずに駐車をして、ワイパーブレードが凍ったとします。そんな時すぐに車で出かけたい場合、なんとしてでもワイパーを動かそうと手で無理やり動かしてしまうのはもってのほかです。

ワイパーはさまざまなリンクを介してモーターで動いています。ワイパー自体に負荷がかかると、スプラインや金属でできたリンクなどの構造部品が破損してしまう可能性がありますし、最悪の場合にはモーターが焼き付いて使えなくなってしまう可能性もあります。

また、ワイパーブレードに付いているふき取り用のゴムはとても柔らかい素材でできているので、凍ったまま無理やり動かそうとするとゴムが切れてしまうこともあります。ゴムが切れてきちんとふき取りができないワイパーで雪道を走るのは不可能です。

寒冷地仕様の車の場合は、ワイパーが収まる部分に熱線が仕込まれている車もありますので、その場合はきちんとワイパーに付いた氷が溶けたのを確認してから動かすようにしましょう。

理由その3:フロントガラスの雪かきをし易くするため

大量の雪が車に積もってしまった場合には、屋根と前後ガラスの雪かきをしてからでないと車を動かすことができません。ワイパーが雪に隠れたままフロントガラスの雪かきをすると、雪かき用の道具でワイパー自体を傷つけてしまう可能性もあるので、なかなかスムーズに雪かきができないことがあります。

出発時はなるべくスムーズに車を動かせるに越したことありませんから、雪かきに使う時間を短くする為にも「ワイパー立て駐車」は有効な手段と言えるでしょう。

ワイパーが立てられない外車や高級車の場合はどうする?

フォルクスワーゲン パサートヴァリアント TDI

多くの車のワイパーはそのまま立てられるような構造になっていますが、外車や一部の高級車では「コンシールドワイパー」といってボンネットの下にワイパーが隠れている車種があります。

こういった車種ではワイパーを立てることはできないのか? と言うとそんなことはありません。

「コンシールドワイパー」が採用された車種では、押している時だけ動くワイパースイッチがあります。そのスイッチを操作して、ワイパーが立てられる位置までブレードを動かしてからワイパーを立てましょう。

その際に気を付けなければいけないのは、立てたままワイパーを動作させてはいけないということです。元々ボンネットの下に収まるようになっている構造ですから、ワイパーを立てたまま動かしてしまうと、ボンネットを傷つけたりワイパーに負荷をかけて破損させてしまうことがあります。

「コンシールドワイパー」が採用された車では、フロントガラスの雪かきが終わったらワイパーはきちんと寝かせてから動かすようにしましょう。

「ワイパーを立てているから安心!」という訳でもなさそう…

スバル フォレスターの説明書

上記のような理由から、雪の日の駐車では基本的にワイパーを立てておいたほうが良いでしょう。しかし、トラックやキャブオーバー型の車など、ボンネットが無いor角度が浅い車の場合は注意が必要です。

少ない例ではありますが、屋根やフロントガラスに溜まった大量の雪が何らかの拍子でワイパーに落ち、「ワイパーが雪の重みで折れてしまった」なんてこともあるようです。

いずれにしても、「できるだけ屋根の下に停める」や「風下に向けて車を駐車する」など、雪の日の駐車には気を使うことが必要です。

寒い日にワイパーを立てるひと手間が面倒だと感じる場合もあると思いますが、次に車を動かす時の為にもその手間は惜しまないようにしましょう(スバル フォレスターの説明書には凍結防止の為にワイパーを立てるよう記載されていたりします)。視界の確保は安全運転への第一歩です! ちょっとした気遣いで、トラブルフリーのカーライフが送れるようになりますよ。

[Text/Photo:松田 拓也(オートックワン編集部)]

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