三菱 新型eKワゴン/eKカスタム(3代目・2013年モデル)新型車解説(3/3)

三菱 新型eKワゴン/eKカスタム(3代目・2013年モデル)新型車解説
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グレード構成は、eKワゴンが最廉価のE、中級のM、上級のG。eKカスタムはノーマルエンジンがMとG、これに最上級のターボを装着したTが加わる。両タイプともに3グレードずつの設定だ。

新型eKワゴン/安く抑えたいなら最廉価のeKワゴン「E」(105万円)という選択肢も有

三菱 新型eKワゴン

まずはeKワゴンから見ていこう。

1年間の走行距離が短い、価格を安く抑えたいと考えるなら、最廉価のeKワゴン「E」で良いだろう。オートストップ&ゴーが装着されずJC08モード燃費は25.8km/Lにとどまるが、エコカー減税は免税だ。車両価格は105万円と安い。

電動格納式ドアミラーやリアワイパーは標準装着されないが、セットオプションの設定があり、1万,5750円を加えて装着すると実用的な不満は解消される。

オートストップ&ゴーが欲しいなら中級の「M」が良い。99%UVカットガラス、タッチパネル式のオートエアコン、チルトステアリング、運転席の上下調節機能なども備わり、車両価格は112万5,000円だ。「E」に対して10万円相当の装備を加えながら価格上昇を7万5,000円に抑えた。「M」には2万5,000円の買い得感がある。

最上級のGは装備が充実。

三菱 新型eKワゴン
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キーを取り出さずにロック操作が行えて、エンジンの始動や停止もスイッチ操作になるエンジンスイッチ+キーレスオペレーションシステム、リアビューモニター付きルームミラー、14インチアルミホイールなどがプラスされる。

「M」に対する価格上昇は11万5,000円で、装備の価格換算額とほぼ吊り合う。

カーナビを付けない場合は「G」を選ぶ価値があるが、オプションで付けるカーナビにバックモニター機能が備わる場合、リアビューモニター付きルームミラーは過剰な装備ともいえるだろう。

「G」で省くことの可能なレスオプションの設定にするか、エンジンスイッチ+キーレスオペレーションシステムをMにもオプションで用意して欲しい。リアビューモニター付きルームミラーとエンジンスイッチ+キーレスオペレーションシステムがセットになっていると、ユーザーニーズに合わない心配がある。

新型eKカスタム/eKワゴンとの大きな違いはタコメーターとディスチャージヘッドランプ

三菱 新型eKカスタム

一方、eKカスタムはどうか。

eKワゴンに設定のない装備として、ディスチャージヘッドランプとタコメーターが装着される。

eKカスタムで最廉価となる「M」をeKワゴンのMと比較すると、上記の2品目に加えてアルミホイールとエアロパーツ、専用フロントマスクも加わる。これらを価格換算すると合計18万5,000円相当だが、価格上昇は14万4,000円。新型eKシリーズでは、ワゴンよりもカスタムを割安に位置付けている。

eKカスタム「G」には、リアビューモニター付きルームミラー、エンジンスイッチ+キーレスオペレーションシステム、ドアミラーのLEDサイドターンランプなどをプラス。eKカスタムMに対する価格上昇は9万9,000円でバランスはちょうど良い。

そして最上級のeKカスタム「T」はターボを装着したエンジンが搭載され、オートライトも採用。アルミホイールは15インチに拡大され、オートストップ&ゴーは省かれる。差し引きすれば装備はeKカスタムGに対して約1万円のマイナスで、価格アップは6万2,000円。つまり、実質7万2,000円の価格上昇でターボが付くことになる。軽自動車の「ターボ価格換算額」としては平均的で、スペーシアなどと等しい。

なお、ターボのTであれば、横滑り防止装置のアクティブスタビリティコントロール、フロントスタビライザーなどを6万3,000円と比較的求めやすい価格で装着できる。必ずオーダーしたい。

ちなみに今はN-ONEやN BOXが全グレードに横滑り防止装置を標準装着し、サイド/カーテンエアバッグの選択も容易にしている。ムーヴは低速域の衝突回避支援機能を横滑り防止装置と併せて5万円で用意した。安全装備の充実は、eKシリーズにとって改善すべき課題だろう。

ワゴンRは、スティングレーでないと横滑り防止装置を装着できないが、リアシートのスライドを折り畳みと同じく左右独立式にしている。各車ともそれぞれメリットがあるわけだ。

eKシリーズで注目されるのは、やはり「29.2km/L」の燃費性能。ただしワゴンRは「28.8km/L」、ムーヴは「29km/L」、そしてボディが重く背の高いスペーシアも「29km/L」と、ライバルも中々の燃費値だ。そして、2013年9月頃に投入が予測されるライフの後継モデルは、今の流れでいけば「30km/L」台を狙ってくる。

三菱 新型eKワゴン

となれば、機能面におけるeKシリーズの優位は、タッチパネル式オートエアコン、リアビューモニター付きルームミラーといった装備になる。だとすれば、少なくともリアビューモニター付きルームミラーには、デイズと同じくアラウンドビューの機能を装着可能にして、中級のMグレードでも選べるようにすべきだ。

現状ではワゴンR/ムーヴ/N ONEの3車は、いずれも125万円前後のグレードを買い得にしている。eKカスタムはエアロパーツを割安に装着できるメリットはあるが、ekワゴンが124万円のGで勝負するには説得力が少し弱い。

112万5,000円のeKワゴンMに豊富なオプションを与え、低価格指向のユーザーに優しくすべきだ。そうなればライバル車とは違う選び方が可能になるだろう。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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