人気ミニバンのリセールバリュー対決!【ヴォクシーvsセレナvsステップワゴン】(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
まずは「新車からの残存率」を高年式の2012年式で比べる
車種とグレードは、ヴォクシーZS煌II、ステップワゴンスパーダZクールスピリット、セレナハイウェイスターVセレクションで、年式は2012年(平成24年)式と2010年(平成22年)式のデータを掲載した。
モデルとしては、ヴォクシーとステップワゴンは先代型、セレナは2010年式は先代型、2012年式は現行型だ。表組の内容は、左側から年式、各車種&グレードの年式別新車価格、使用期間(年数)、中古車の走行距離と並ぶ。
さらに表の右側の中心取引価格とは、業者間で取引される時の価格を示す。売却時にユーザーが受け取る金額はもう少し低いが、リセールバリューの比較は成り立つ。
新車からの残存率とは、新車価格に占める中心取引価格の比率だ。「中心取引価格÷新車価格=新車からの残存率」で算出される。新車からの残存率が高いほど、リセールバリューが優れている。
毎月の償却額とは、価値を下げた金額を月割りにしたもの。「新車価格-中心取引価格÷使用期間=毎月の償却額」になる。要はその車両を所有するために、月々どの程度の金額を負担したか(税金や保険料は除く)を示している。
それでは「新車からの残存率」を高年式の2012年式で比べよう。走行距離が3万km/5万kmで見ると、ステップワゴンが73%/61%、ヴォクシーが72%/66%、セレナが65%/60%になる。
この比較で興味深いのは、3万kmのトップはステップワゴンの73%だが、5万kmはヴォクシーの66%になること。ヴォクシーは3/5万kmの残存率の差が6%にとどまる。ステップワゴンの12%に比べると少ない。これは中古車価格の経年による値落ちが少ないことを示している。
もっとも、セレナも65/60%に下がりながら、5%の違いに収まる。セレナは中古車市場における流通台数も多く、3万kmでも70%を超えないが、人気車であることは確かだ。そしてヴォクシーとステップワゴンはさらに好条件で売却できる。
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