フィアット 500 海外試乗レポート(2/3)

  • 筆者: 西川 淳
  • カメラマン:フィアット・オート・ジャパン
フィアット 500 海外試乗レポート
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甘やかしたくなる、愛くるしいデザイン

イメージ

ご覧の通り、愛しのチンクェチェントのデザインモチーフを、巧みに現代的に表現している。4人乗り3ドアスタイル、という普通の説明では飽き足らないスタイリングである。愛くるしいフロントマスクや二段デッキスタイルといった全体のテイストだけでなく、ディテールのデザインにも凝っている。仕上げも上々だ。

ベースは現行パンダ。ホイールベース2,300mmがそのことを物語っている。全長3.5mちょいというコンパクトさだが、もちろん旧型500よりは、ひと回りも大きい。これは前後トレッドを拡げて、踏ん張りの効いたスタイルにした為と思われる。デザインはフィアットデザインセンター。04年のコンセプトカーよりも少し間延びした印象だが、切れ上がったサイドシルデザインがその辺を巧く隠している。

そして、一番の見所はこの可愛いスタイルを自分好みに仕立てるオプションパーツが豊富なこと。ヴィンテージ風カラー6色を含む全12色のボディカラーに、15種類のインテリアトリム、19タイプのステッカー、9スタイルのホイール、3種類のエレクトロニックフレグランス、多彩な後付けクロームモール類に携帯電話感覚のカラーキーケースセットなど、エンジンタイプやパノラミックルーフ、スカイウィンドーなども掛け合わせると、なんと55万通りのチンクが出来上がるという寸法だ。

考えるだけでワクワクするオプション設定、見ているだけで笑顔が浮かんでくるデザインだ。ひょっとするとこれが新型500最大の魅力なのかも知れない。

イメージイメージフロントリアフォグランプ
エンジン

パンダーベースとあって、メカニズムもほぼ共通である。エンジンラインナップは3種類。1.2SOHCと1.4DOHCのガソリンエンジンに、欧州では1.3DOHCターボのディーゼルエンジンが加わる。組み合わされるミッションは、1.2と1.3Dに5MT、1.4には6MTとした。また、両ガソリンエンジンには5速セミオートマのデュアロジックの搭載も可能である。全エンジンともにユーロ4適合。CO2排出量は、1.2が119g/km、1.4が少し悪くて149g/km、そして1.3Dが111g/kmというカタログデータで、燃費はそれぞれ順に、19.6km/l、15.9km/l、23.8km/lだという。

各エンジンタイプにそれぞれポップ、スポーツ、ラウンジ、レザーという4種類のグレードが用意されており、それぞれに各種インテリアカラーやマテリアルが用意され、全部で15種類のトリムレベルから選ぶことになる。エクステリアに負けず、見ているだけで楽しくなるインテリアデザインだ。色遣いもよく、中でもフラウレザー仕様ともなれば、ちょっとしたスペシャリティカーの装いであった。シートも可愛い。難を言えば、シフト周りのデザインが素っ気ないことと、細かな仕立ては日本の軽自動車をやや下回るといったところ。目くじらたてるほどじゃないけれど、というのが本音。そんな細かなことを許せてしまう雰囲気が新しい500にはある。

7つのエアバッグにABS+EBDは標準。ASR/MSR+HBA、ヒルホルダーを統合したESPは1.4に標準で、その他でもオプションで選べる。

生産はフィアットのポーランド工場(現行パンダを生産中)で、年産12万台を予定。現地価格は1.2の5MTポップのベースグレードが1万500ユーロからとなっている。

インパネフロントシートリアシートラゲッジセンターパネル

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西川 淳
筆者西川 淳

別名ボンジョルノ西川が示すとおり、大のイタリア好き。乗り手をワクワクさせる、刺激に満ちたクルマが好きなので、自然にイタリア車に接することが多い。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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