自動車メーカーへの就職ってどうなんでしょうか?

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自動車メーカーへの就職ってどうなんでしょうか?

このコーナーでお聞きしていいのかわかりませんが、質問させていただきたいと思います。

息子が今大学3年生で就職活動中です。本人は大手の安定した企業に行きたがっております。私はこの道35年の地方公務員で、市役所に勤務しております。こちらも安定はしておりますが、好奇心旺盛な息子には役人は向かない、本人もそう考えているようです。

そこで自動車メーカーが第一希望のようですが、将来的に自動車メーカーはいかがなのでしょうか?クルマのこと、業界のことにお詳しい方にアドバイスいただけたらと思います。

世間知らずな父親でお恥ずかしいですが、ぜひよろしくお願いいたします。(58歳の世間知らずな父)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

お父さんが心配する気持ち、よくわかります。

私の息子は今大学1年生ですが、やっぱり将来が心配です(笑)。ただ、もう大人なので、いまさら親があれこれ口をはさんじゃイカンと思い、「自分の行きたい道を往け!」とだけ言ってあります。それでもやっぱり心配です。それが親心です。

さて、自動車メーカーですが、自動車メーカー本体で、部品メーカーじゃないんですね?ということはつまり、日本に12社しかない大企業です(トラックメーカー含む)。そんな大企業の正社員になれたら、それは凄いことです。

お父さん、「自動車メーカーは将来が暗いからダメだ」なんて、間違っても言わないでくださいね。大企業に入るだけでも、猛烈に大変なご時世なんですから。

さて、実際自動車メーカーの将来が暗いか明るいかですが、その前に自動車の将来がどうなのかを考えてみましょう。私は個人的には、自動車はあと500年は続くと見ています。なぜかというと、自動車が空を飛ぶようになるまで、あと500年くらいかかると思うからです。

現状、空を飛ぶには大変大きなエネルギーと、広い離発着場所が必要です。地べたを走る自動車の方がはるかに省エネルギー・省スペースです。空を飛んだほうが効率がいいのは、遠距離大量輸送だけ(つまり旅客機)。短距離個別輸送なら圧倒的にクルマです。よって、クルマはあと500年は安泰です。

日本国内は人口減少でどんな産業も頭打ちで、自動車の販売も減少が続いてますが、日本の自動車産業は世界屈指の競争力を持っていて、アジアの新興国市場でも世界中のライバルたちと激しく戦っています。

私は思うのですが、日本の産業で、自動車以上に競争力がある分野はないんじゃないでしょうか?家電?いや、自動車の方が上でしょう。電気自動車等、次世代技術しかりです。つまり、日本の自動車メーカーに入れたら、そりゃもう凄いことだと思います。ただ、それで安泰ということはまるでありません。

自動車業界は、他業界同様、わずか数年の経営不振で、大企業であっても、あれよあれよという間に倒産寸前に追い込まれます。今や「安定した大手企業」なんて、過去の話です。そんな企業は存在しません!すべての大手企業が、いつ倒産するかわからない、弱肉強食の世界にいます。社員にはその覚悟が必要です。その点はお父さんも覚悟を決めてください。我々の世代とは時代が違います。一寸先は闇です。

某大手自動車メーカーは、志望書に大学名を書く欄を無くしたそうです。先入観を一切排除して採用考査を行うためです。「安定した大企業に入りたいです……」なんつってポワーンとしてたら、まず採用されません。

MJブロンディの「ひとりごと」

私が就活していた頃、私たちは攻めより守りの気持ちばかりがはやって、「○○は将来堅い」「○○が待遇がいい」というようなことで、志望企業を選んでいました。

でも、お父さん、もし息子さんに好きなもの(たとえばクルマ)があれば、その仕事をするのが人間、何よりもシアワセですよ。安定とか待遇とか、そんな他力本願はいつ吹っ飛ぶか知れません。好きなものをやる。これだけは何があってもグラつかない。それが人生にとって、最も太い幹になると思います。攻めの人生です。

だから父親は、「お前が好きな道を往け!」と背中を叩いてやることが最善である、と私は思ってます。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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