ドイツ車の車検は正規ディーラーで受けた方が良い？

ドイツ車の車検は正規ディーラーで受けた方が良い？

先日はどうもありがとうございました。電動サイドミラー異常音の件でお世話になりました。お陰さまで、不安なくカーライフを過ごさせていただいております。

さて、ドイツ車の車検は正規ディーラーで受けるべきでしょうか？再来月、2回（5年）目の車検を受けます。初回は、どこも壊れていないのに21万円を要しました。

最近、他のドイツ車メーカー（VW・Audi）の正規ディーラーで「それは高すぎ。うちの車なら初回にそこまでは・・・。立ち会い車検なら更に安いが、コンピュータ更新のために正規ディーラーで受けるのが望ましいかも」と聞き、ショックでした。

見積もりもせず、先方に任せっきりにしていた小生にも非がありますが、以来、地元の正規ディーラーに不信感を抱いています。

清水先生なら如何にされますか。立ち会い車検の是非、コンピュータ更新の必要性、将来の安全性・経済性を含め、ご教授くだいますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。（BMW3シリーズ所有のヨシムラ）

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします！

これについては、私も常々、若干の警戒心を抱いていました。

私個人はあまりドイツ車を所有したことはないんですが、実家がBMWに乗っていた頃、ディーラーに車検に出すと非常に高かった。見積もりを見ると、転ばぬ先の杖で、さまざまな消耗パーツを交換しようとしていました。

日本でBMWに乗るユーザーは、基本的に鷹揚な富裕層が多く、万全を好む傾向は強いです。走行中に故障でもしようもんなら大目玉を食うので、絶対に粗相がないよう、ディーラー側は万全の上にも万全を期しているのです。

多くのユーザーは、少々高くてもそれで満足している面はあるかと思いますが、私のようなクルマ変態は、いかに安くカーライフを楽しむかを追求しますので、こういうお大尽様車検はとても困ります。ラテン車に慣れた人間は、「壊れてから直す」のが基本なので！

さて、対策ですが、なにはともあれ、一度他の車検業者に見積もってもらってはどうでしょう。業者も千差万別ですが、なにごとも行動してみないことには始まりません。

それで「やっぱり安かろう悪かろうだった」ってことになるかもしれませんが、それはそれでひとつの経験です。人生にはプラスです。

一番手堅いのは、ディーラーで見積もりを取り、消耗部品交換の項目については細かく内容を聞いて、本当に必要なのかどうか確認してみることですね。

ブレーキパッドやブレーキローターなんざ、残量が半分になった時点で交換しようとしたりしてますから。まだ半分も残ってるのに！

それは日本人の美徳である「もったいない！」精神で撃破してください。コンピュータ更新は、プログラムを書き換えることでエンジンやミッションの制御をアップデートすることが目的ですが、現在の走りに不満点がないのなら、特に必要のないものです。

もちろん更新すれば、なんらかは改善されるはずですが、原状に不満がない限り、目に見えて良くなるなんてことはあり得ません。

ヨシムラさんはディーラーに不信感を抱いてらっしゃるとのことですが、多くの客が至れり尽くせり車検を望んでおり、ディーラー側も良かれと思っていることは理解してあげてください。

また、削った項目については、自己責任の部分も生じます。

たとえばブレーキパッドの残量確認などは、自分でもできるわけなので、車検の際にどこを見ればいいのかを尋ねておくなど、自分のことは自分でやる、という姿勢も大切ですね。自助努力です！

MJブロンディの「ひとりごと」

私が思うに、故障もひとつの人生経験です。一度経験すれば、2度目は落ち着いて対処できます。それは人間的にはプラスです。

作家の北方謙三先生は、ずっとマセラティに乗っています。昔のマセは鬼のように故障しまくり、道中なんどもエンコして、その交通整理中に「北方ぁ、イタ車は大変だなぁ！」と声をかけられたそうです。

しかしそれで人生の経験値が増し、ハードボイルドにも磨きがかかったたわけです。

先生は私に「男はマセラティに乗れ。多少のことにはビビらなくなる」という力強い言葉をくださいました。それで私は一番壊れそうな88万円のマセラッティを買い、人間力を磨きました（笑）。

車検代を削れば、その分リクスは増します。しかしそれは、男にとってはプラスなのです。

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