ボルボ 新型 V70 試乗レポート/森口将之(1/3)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
昔ながらのボルボの魅力を今に伝えるV70
変わらない良さ。クルマに限らず、音楽やグルメなど、さまざまなジャンルで使われるフレーズだ。
クルマについて言えば、燃費・環境性能や安全性能などは時代とともに進化すべきだけれど、デザインや走りのテイストについては、根強い人気を持つブランドであればあるほど、昔のままのほうが支持されるケースが多い。フォルクスワーゲン・ゴルフやポルシェ911といった名前を出せば納得してもらえるだろう。そして、ボルボ・エステートのスタンダードナンバー、V70もそんな1台だ。
すべてのボルボが変わらないわけじゃない。たとえばXC60・S60・V60の3兄弟は、ダイナミックなスタイリングとハンドリングをウリにしている。変わりつつあるボルボを象徴するモデルたちだ。でもV70の場合は、 大きなスペースをゆったり走らせるキャラクターを生かしたまま、進化を続けている。
最新技術投入でより魅力的に進化し続けるV70
今年、まず2月にラインナップを一新。3リッター直列 6気筒ターボエンジン+4WDの「V70 T6AWD Rデザイン」はそのままに、それ以外の5気筒や6気筒を一掃し、代わりに1.6リッターと2リッターの直列4気筒ターボをデュアルクラッチ・トランスミッションとともに投入するという、思い切ったダウンサイジングを敢行した。グレード名は1.6リッターが「V70 DRIVe(ドライブ・イー)」で、2リッターが「V70 T5」。このうちV70 DRIVeは、ボルボとしては「S60 DRIVe」に続く2番目のエコカー減税適用車にもなった。
続いて10月には、それまでRデザインにのみ標準装備していたシティ・セーフティ、30㎞/h以下の低速走行時に車両との追突事故を防止する自動ブレーキシステムを全車に標準装備とし、従来からあったセーフティパッケージにはレーダーやカメラで歩行者を検知して自動ブレーキを掛け衝突を回避するヒューマン・セーフティを含めた。しかも今なら25万円のパッケージオプション価格が、期間限定で10万円とお得なプライスで優遇されている点も見逃せない。
ではその走りはどうなのか。DRIVeとT5の2台を都内の試乗でチェックしてみた。
この記事にコメントする