スバル 新型レヴォーグ マイナーチェンジ最新情報|おススメグレードや新型アイサイト、デザインの変更点などを徹底解説!

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大人気のスバル レヴォーグが2017年7月3日にマイナーチェンジ!

2017年7月3日に、スバルがレヴォーグのマイナーチェンジを発表した。

スバルはクルマ好きの間で人気の高いメーカーだ。ダイハツ製のOEM車を除くと、全車が水平対向エンジンを搭載して、BRZ以外は4WD仕様が売れ筋になる。サスペンションは全車が4輪独立懸架を備え、走行安定性と乗り心地のバランスが全般的に優れている。

BRZを除く全車に緊急自動ブレーキを作動できるアイサイトを搭載したことも特徴だ。2個のカメラをセンサーとして使うから、歩行者や自転車も検知できる。

このような特徴を備えるスバル車の中でも、中心的な位置付けになるのがレヴォーグだ。レガシィが現行型になって海外指向を強め、ボディを大型化してツーリングワゴンを廃止したので、後継のミドルサイズワゴンにレヴォーグが用意された。適度なサイズのボディは混雑した街中でも扱いやすく、プラットフォームはインプレッサに比べて世代が古いものの、WRXに準じた造り込みによって走りの水準は高い。エンジンは水平対向4気筒の1.6リッターターボと2リッターターボを用意する。

ホイールベース(前輪と後輪の間隔)が2650mmで比較的長いため、後席の足元空間にも相応の余裕がある。内装の造りもていねいだから、4名で乗車して長距離を運転する時も快適だ。

レヴォーグは2014年4月に発表され、納車を伴う発売は6月であった。この時点では数少ない国内専売の3ナンバー車だったが、後に欧州でも発売されている。それでも欧州仕様のエンジンは1.6リッターターボだけで、2リッターターボは用意されない。今でも日本をメインに据えた商品といえるだろう。

このレヴォーグが2017年7月3日にマイナーチェンジを受けて新型になったので、概要を見ていきたい。

>>スバル 新型レヴォーグ(2017年7月マイナーチェンジモデル)の詳細をフォトギャラリーでもチェックする

マイナーチェンジで新型レヴォーグの内装・外装デザインはどこが変更された!?

マイナーチェンジとあってデザインにも手が入れられた。

外装デザインの変更点は、フロントまわりではLEDのヘッドランプとフォグランプ、グリル、バンパーなど。また、18インチアルミホイールも造形を刷新した。ボディカラーではストームグレーメタリックを追加した全8色。

内装では5.9インチのTFT液晶パネルを使ったマルチファンクションディスプレイ、新型8インチのビルトインナビなどを採用して、ファブリックシート生地の仕様にも本革シートと同様のシートヒーターを加えた。

後席には簡単に背もたれを前方に倒せるワンタッチフォールディング機能を採用。分割可倒の比率も、従来の40:60%から、40:20:40%に変更された。中央部分だけを倒すと、2名が乗車して長い荷物も積みやすい。

インパネの質感も高められ、機能と見栄えの両方を向上させた。

新型レヴォーグに搭載される”アイサイト・ツーリングアシスト”は、アイサイトver.3とどう違うのか

今回のマイナーチェンジで最も注目されるのは、アイサイト・バージョン3が「アイサイト・ツーリングアシスト」に発展したことだ。今後はアイサイトが進化してもバージョンアップを数字では示さず、アイサイト・ツーリングアシストの統一名称になる。

”ツーリングアシスト”の名が示すように、長距離移動時の運転支援を向上させたことが特徴だ。詳細は2017年6月20日に掲載した「アイサイトツーリングアシスト/徹底解説」で述べているので併せて参照していただきたい。新バージョンで最も大きく進化したのは操舵の支援だ。

以前から「アクティブレーンキープ」として、全車速追従機能付きクルーズコントロールを作動させている時は、車線の中央付近を走れるようにハンドルの操舵支援を行っていた。この作動速度が以前は時速65km以上だったが、アイサイトツーリングアシストでは、クルーズコントロールと同様に全車速に対応している。

ただしカーブを曲がるすべての場面で操舵支援を行うわけではない。時速40kmではカーブの曲がり具合が70R以下、時速100kmでは400R以下とされ、速度の割に舵角が大きくなると制御を弱める。ハードな曲がり方をしている時に制御が中断されると、安定性を悪化させる心配が伴うからだ。

また自動運転ではないから、ハンドルを常に保持していることが不可欠になる。すべての速度域において、ハンドルを保持しない状態が10秒以上続くと制御が終了する。

以前はすべての運転支援機能の上限速度が時速100キロだったが、マイナーチェンジ後は時速120キロとした。高規格高速道路の建設などによる今後の制限速度の上昇に、先行して対応した。

操舵支援を行う時の検知方法も変更されている。以前は操舵の支援は白線の検知のみによって行い、先行車は車間距離を適正に保つために把握していた。これがアイサイトツーリングアシストでは、先行車の動向を操舵の支援にも活用している。

その理由は、高速道路の白線が1本/8mで、12m間隔により引かれているためだ。渋滞などによって速度が下がると、検知できない状態が生じてしまう。そこで白線と先行車の両方を検知して操舵支援を行い、低速域でも制御を続けられるようにした。

先行車の検知による操舵支援は、時速60km以下で行われる。時速60km以上の速度域では、従来と同じく操舵支援は白線、車間距離の制御は先行車を検知して行う。

またツーリングアシストの採用と併せて、緊急自動ブレーキの性能も向上した。夜間走行における歩行者の検知能力が高まり、歩行者に対する衝突の回避性能が一層良くなった。

「後退時自動ブレーキシステム」をアイサイトの機能に組み込んだことにも注目したい。車体の後部にソナー(音波)センサーを装着して、低速による後退時に衝突の危険が生じると、警報音と警告表示で注意をうながす。それでも回避操作が行われない時は、緊急自動ブレーキを作動させる。

オプションではアイサイトセイフティプラスを用意した。4つの安全装備が含まれ、最も注目されるのはスバルリアビークルディテクションだ。ボディ後部にミリ波レーダーを装着して、ドアミラーのインジケーター点灯により、ドライバーの死角に入る後方の並走車両を知らせる。衝突の危険を検知した時には警報も発する。

このほかアイサイトセイフティプラスには、リアゲートにカメラを装着して後方の様子をルームミラーに表示するスマートリアビューミラー、ボディの前方や左側面の死角をマルチファンクションディスプレイに映すフロント&サイドビューモニター、ハイ/ロービームを自動的に切り替えるハイビームアシストも含まれる。従来から設定されていたアドバンスドセイフティパッケージに、スマートリアビューミラーとフロントビューモニターを加えたのが、アイサイトセイフティプラスと考えれば良い。

ちなみにフォレスターには、対向車や先行車を検知すると、ハイビームを維持しながらシェードを使って遮光させ、相手車両の眩惑を防ぐアダプティブドライビングビームが採用される。これは新型になってもレヴォーグには設定されていない。レヴォーグのヘッドランプはフォレスターに比べるとサイズが小さく、複雑な機能を収められないためだ。その代わりステアリングに連動してヘッドランプの照射範囲を変える機能は、フォレスターと同様に採用された。坂道などで後退を抑えるオートビークルホールドも装着した。

安全装備に加えて、走行性能も向上している。フロント&リアサスペンションに改良を加えて走行安定性と乗り心地のバランスを向上させ(STIスポーツを除く)、電動パワーステアリングの設定も見直して操舵感を改善した。1.6GTアイサイトを除いてブレーキパッドの性能を高め、遮音性や振動を抑えて車内を従来以上に快適にしている。1.6リッターエンジンは制御を最適化した。

上級シリーズ「レヴォーグSTIスポーツ」も同時に一部改良でアイサイト ツーリングアシスト搭載

今回の改良は、レヴォーグの上級シリーズとなるレヴォーグSTIスポーツについても行われた。

レヴォーグSTIスポーツの発表は2016年5月だが、ベース車と同様、アイサイトがアイサイトツーリングアシストに進化した。アイサイトセイフティプラスも装着され、安全性と快適性を向上させている。

内装の質感もベースのレヴォーグと同様に高められ、後席の格納を40:20:40%とするなど使い勝手を高めた。

ただしレヴォーグSTIスポーツの場合、サスペンションの設定は変更されていない。フロントグリルとバンパーのデザイン、フォグランプも従来型と同じだ。レヴォーグSTIスポーツは、ベース車のレヴォーグが発売された約2年後に追加されたので、足まわりの設定やフロントマスクのデザインがもともと進歩的だった。そのために変更する必要がなかったといえるだろう。

バリエーションは従来と同じく1.6リッターターボと2リッターターボの2種類だ。1.6リッターターボの1.6STIスポーツアイサイトの価格は356万4000円、2.0STIスポーツアイサイトは405万円とされ、従来型に比べると7万5600円/10万8000円の値上げになった。

レヴォーグSTIスポーツにはアイサイトセイフティプラスが標準装着されるので、従来型のアドバンスドセイフティパッケージから機能が進化したことにより、ベースのグレードに比べると価格上昇が大きい。安全面を除いても装備内容はかなり充実しており、価格も高く、1.6リッターターボの1.6STIスポーツアイサイトでも356万4000円に達した。

新型レヴォーグは1.6ターボと2.0ターボ、GTとGT-S、どっちのグレードが買い!?

新型レヴォーグにおけるグレードの選び方だが、機能と価格のバランスを考えると、1.6リッターターボを搭載する1.6GTアイサイト(282万9600円)が最も買い得だ。従来型に比べると5万4000円値上げされたが、アイサイトがツーリングアシストに上級化され、後退時自動ブレーキシステム、ヘッドランプのステアリング連動機能なども加えた。機能の向上を考えれば納得のできる価格設定だ。

逆に2リッターのターボは、高性能を求めるユーザーには適するが、価格は割高になる。4WDが多板クラッチを使うアクティブトルクスプリット式からセンターデフ式に上級化するとはいえ、装備差を補正しても、1.6リッターターボに比べて実質50万円近く高い。フォレスターはターボ、自然吸気ともに4WDシステムが共通で、2リッターターボの動力性能はレヴォーグよりも低いが、2リッターの自然吸気エンジン車に実質16万円を加えるとターボが備わる。レヴォーグではターボ車同士の価格比較となるのに差額が大きい。2リッターターボは少なくとも15万円は値下げすべきだ。また2リッターのターボにもアイドリングストップを装着したい。

1.6GTアイサイトが買い得だといっても、価格は282万9600円だから、カーナビをオプション装着して諸費用も加えれば、20万円程度の値引きがあっても購入総額は300万円を超えてしまう。5ナンバーサイズの最終型だった3代目レガシィツーリングワゴンの2003年式2.0GTが、269万8000円(5%の消費税を含めて283万2900円)だったことを考えると、今のクルマはレヴォーグを含め、安全装備の充実もあって価格が高まった。

クルマ好きのユーザーにとっても、実際に買おうとすれば、レヴォーグが上限に近い価格に思える。それだけにユーザーから寄せられる期待も大きいため、スバルは今後もレヴォーグを着実に進化させて欲しい。

[レポート:渡辺陽一郎]

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スバル レヴォーグ主要スペック

スバル新型レヴォーグ主要スペック(2017年7月マイナーチェンジモデル)
グレード1.6GT EyeSight2.0GT EyeSight
駆動方式AWD(4輪駆動)AWD(4輪駆動)
価格(消費税込み)2,829,600円3,618,000円
JC08モード燃費16.0km/L16.0km/L
全長4,690mm4,690mm
全幅(車幅)1,780mm1,780mm
全高(車高)1,495mm1,490mm
ホイールベース2,650mm2,650mm
乗車定員5人5人
車両重量(車重)1,540kg1,570kg
エンジンFB16型 DOHC 16V デュアルAVCS 直噴ターボ ”DIT”ガソリンエンジンFB20型 DOHC 16V デュアルAVCS 直噴ターボ ”DIT”ガソリンエンジン
排気量1,599cc1,998cc
エンジン最大出力170ps(125kW)/4800-5600rpm300ps(221kW)/5600rpm
エンジン最大トルク25.5kgf-m(250N・m)/1800-4800rpm40.8kgf-m(400N・m)/2000-4800rpm
燃料無鉛レギュラーガソリン無鉛プレミアムガソリン

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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