まさかの欧州専売!? 日産の新型SUV キャシュカイは日本に導入しない理由が見当たらない!

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日産は2021年2月18日(木)、欧州で最も売れている日産車であるSUV「キャシュカイ」をフルモデルチェンジし、2021年夏に欧州で発売すると発表した。

新型で3代目となる新型キャシュカイは、欧州初のe-POWER搭載車で、日本にはない新機構も盛り込む。新型ノートにも似た先進的でスタイリッシュなデザインは、日本でも人気を集めそうだ。

日本では売っていない日本車、新型キャシュカイを徹底解説する!

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目次[開く][閉じる]
  1. 日本ではマイナーな日産 キャシュカイ、欧州では稼ぎ頭だった
  2. e-POWERと初組み合わせの1.5リッターVCターボは新型エクストレイルにも搭載か
  3. SUVブーム真っ只中! 新型キャシュカイを国内導入しない理由が見当たらない!

日本ではマイナーな日産 キャシュカイ、欧州では稼ぎ頭だった

「日産 キャシュカイ(NISSAN Qashqai)」の新型と聞いても、多くの方は「そんなクルマあったっけ?」と思われるかもしれない。

2007年にデビューした初代キャシュカイは「デュアリス」の名で日本にも導入されていた(英国製の輸入車だった)が、1代限りでモデル消滅。ここ日本ではマイナーな存在に留まっている。

しかし欧州でキャシュカイは、日産の稼ぎ頭となる重要な1台だった。

発売後10年間に欧州だけで230万台を販売したヒット作

2007年当時、欧州で安定した人気を誇っていたCセグメント(「フォルクスワーゲン ゴルフ」や「トヨタ プリウス」等のクラス)のハッチバックカテゴリーに新型を導入する際、日産は直球勝負せず、あえて大胆にSUV化して導入した。

そんな外し技で誕生した初代キャシュカイだったが、当時まだ少なかった“クロスオーバーSUV”スタイルの新鮮さもあり瞬く間に大ヒット。およそ10年で世界330万台を、うち欧州だけでも230万台を販売するまでに至っている。

2016年、トヨタがプリウスをベースにした「C-HR」を欧州でいち早く初披露したのも、キャシュカイを強く意識してのこと。その後各社から多くの対抗車が誕生するなど、日産 キャシュカイは世界に対し大きな影響を与えた重要なモデルなのだ。

e-POWERと初組み合わせの1.5リッターVCターボは新型エクストレイルにも搭載か

前置きが長くなった。3代目となる新型キャシュカイの概要を説明しよう。欧州の日産で最も売れているキャシュカイだけに、全ての面で刷新されている。

土台となるプラットフォームは、ルノー日産三菱アライアンスで共同開発されたCMF-Cプラットフォームを欧州モデルとして初採用する。先代(2代目)キャシュカイや、その兄貴分的な存在だった現行型(3代目)エクストレイルに用いられたCMFプラットフォームの進化版だ。

現行型に比べ60kgの軽量化を図ると共に、車体剛性を41%向上させるなど、新型キャシュカイの基本性能底上げに大きく貢献する。なお先行発表されている4代目新型エクストレイル(北米名:ローグ)も、同様にCMF-Cプラットフォームを用いており、兄弟関係は新型でも続いている。

兄弟関係にあるエクストレイルと上手く差別化を図った外観デザイン

外観デザインも大きく変化を遂げた。現行型キャシュカイは、エクストレイルと共通イメージのデザインだったが、新型では独自性を強調する格好となった。

ボディサイズは全長4425mm×全幅1635mm×全高1838mm、ホイールベース2666mm。現行型に対し全長で+35mm、全幅で+32mm拡大し、ホイールベースも+20mm延びている。

2020年12月に日本で発表された新型ノートや、2021年発売予定の電気自動車アリアと近い先進的なイメージがあると同時に、スポーティで俊敏な印象も与える。

他方、SUVらしい力強さを強調しアグレッシブなフロントマスクやスクエアなフォルムとした新型エクストレイル(新型ローグ)とは、キャラクターを明確に変えることにも成功している。

ボディカラーは11色の単色と5種類の2トーンカラーの計16パターンから選択可能だ。

インテリアも先進的なイメージに生まれ変わった

インテリアも従来モデルから大きくイメージを一新。特に質感の向上が目覚ましい。

さらにメーターパネルを全面フルカラー液晶画面の12.3インチのマルチインフォメーションスクリーンとしたり、車載Wi-Fiを搭載するなど、エクステリア同様に先進装備を多数用意した。

高効率・高出力な1.5リッターVCターボとe-POWERを初めて組み合わせた

新型キャシュカイに搭載されるパワートレインは大きく分けて2種類。

1つは、現行型のモデル途中に追加された排気量1300ccガソリン直噴ターボ「1.3DiG-T」を12Vマイルドハイブリッド化したもの。138馬力/240Nm版と156馬力/270Nm(6速MT版は260Nm)版があり、FF(前輪駆動)を基本に、156馬力版のCVTモデルにのみ4WDが用意される。

それに加え注目は、欧州初導入となるe-POWER(シリーズ式ハイブリッド)だ。

日本のノートやセレナ、キックスなどに搭載されるe-POWERは、直列3気筒1200ccのエンジンを発電機としモーターを駆動させる。走行感覚は電気自動車(EV)に限りなく近い。

新型キャシュカイでは、高効率・高出力な1500ccVCターボ(187馬力/330Nm)の新開発エンジンと初めて組み合わされる。エンジン動力を駆動に直接用いないため、エンジン回転の最も燃焼効率の良い領域で動作させることが可能なe-POWERだが、エンジン自体の大幅な高効率化も実現させた。

VCとは日産が世界で初めて実用化させた可変圧縮比エンジンのことを指す。既にインフィニティ向けの2リッター版VCターボ搭載が始まっているが、e-POWERとの組み合わせは初めてである。

燃費効率の向上と共に、よりパワフルになった走りのフィーリングも気になるところだ。

この革新的なエンジンの説明だけで1記事になってしまうほど、可変圧縮比機構には新しい技術が満載される。詳細は今後また別項でお届けする予定なので、楽しみにしていて欲しい。

SUVブーム真っ只中! 新型キャシュカイを国内導入しない理由が見当たらない!

新型キャシュカイに導入された新技術は全て新型エクストレイルにも採用か

このほか、新型ノート e-POWERにも採用されたナビリンク機能付プロパイロット(先進運転支援機能)や、コネクティッド機能の充実など、全方位の刷新が図られた新型キャシュカイ。

欧州では2021年夏より発売を開始する予定となっている。

なお新型キャシュカイに導入される新機能は、おそらく同時期に日本でも発表されるであろう兄貴分の新型エクストレイルにも当然採用されることだろう。特に1.5VCターボエンジンと組み合わせた、新型e-POWERのパワフルな走りは楽しみなところだ。

ノートとエクストレイルの間を埋めるのは新型キャシュカイしかない!

現在日本の日産では、コンパクトカーのノートとコンパクトSUVのキックスの上は、ミニバンのセレナかSUVのエクストレイルしかラインナップがない寂しい状態にある。

例えば「トヨタ カローラスポーツ」や「スバル インプレッサスポーツ」などのCセグメントハッチバック車に対抗するモデルは、日産にはここ最近用意されていない。

かつて初代キャシュカイで欧州Cセグ市場を席巻したように、新型キャシュカイを大胆に国内導入してみるのも十分にアリなのではないだろうか。しかもSUVブームの折、国内ではキックスとエクストレイルしかラインナップがないなんて、実に勿体無い!

欧州専用車などと寂しいことを言わず、前向きに検討して欲しいところだ。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:NISSAN]

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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから10余年、乗り換えに悩むユーザーの目線に立ったコンテンツ作りを常に意識し続けている。2021年春より編集主幹に就任。編集部の最古参として、編集記事のクオリティ管理、後進育成を担当している。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集主幹)

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