ポルシェがWEC撤退!フォーミュラEへの参戦を発表
ポルシェが2017年末をもってFIA 世界耐久選手権(WEC)のLMP1カテゴリーからを撤退し、2019年よりフォーミュラEに参戦することを発表した。
このニュースを聞いて最初に思い浮かぶのはトヨタ。これまでアウディ、ポルシェとLMP1クラスで戦ってきたが、アウディは2016年をもってWECを撤退、ポルシェと同じくフォーミュラEへの参戦を発表し、2017年より本格参戦している。
現状、2018年度も日産のLMP1クラス復帰は考えにくく、その先もわからない状況。トヨタはライバル不在の中で2018年度の参戦をどうするのか。トヨタからのリリースを待ちたい。
なお、911 RSRによるGTカテゴリーに注力し、ル・マン24時間およびWECとアメリカのIMSAウェザーテックスポーツカーチャンピオンシップ、その他の耐久レースにおけるGTカテゴリーへの参戦は継続する。
ポルシェはル・マン24時間での3連勝と2015年、2016年のドライバーおよびチームタイトル獲得をはじめとした輝かしい4年間の活動を経て、11月18日のバーレーンをもって撤退する。
2014年にポルシェがトップレベルのモータースポーツに復帰する際に中心的な役割を果たしたLMP1担当副社長のフリッツ・エンツインガー氏は、「何もないところからル・マンに向けてチームを作ることは大きなチャレンジでした。この数年間で、私たちは信じられないほどの成功を収める優れたチームへと成長しました。これは我々が前へ進むための基礎となります。私はフォーミュラEでも高いレベルで戦えることを確信しています。モチベーションは高く、新しいチャレンジに興奮しています」とコメントしている。
ポルシェは今後も成功を収めたワークスドライバーを含めたLMP1チーム全体を保持。またポルシェは継続参戦するカテゴリーとフォーミュラEへ集中的な準備を行うため、様々な分野における研究開発について検証する予定だ。
フォーミュラEへの参戦
今回発表されたフォーミュラEへの参戦は、ポルシェが現在開発中のミッションEに代表される経営方針「ポルシェ ストラテジー2025」に沿ったものである。
ポルシェAGの研究開発担当役員のミヒャエル・シュタイナー氏は「フォーミュラEへ参戦し、成功を収めることは、我々が開発中のミッションEの論理的な成果といえます。独自に開発したテクノロジー採用の自由度が増しているフォーミュラEは非常に魅力的なカテゴリーです。多様なマニュファクチュアラーが参戦し、高いクオリティのシリーズを運営するWECとIMSAは、我々の労力を911 RSRに集中することを決意させました。ナンバーワンになるという目標を達成するには、投資が必要です」と語る。
ポルシェはすでにフォーミュラE車両を開発するための取り組みを始めている。フォーミュラEと合わせて、ポルシェはGTカテゴリーでの活動を活発化させていく。
【フォーミュラEとは?】
世界初のフル電動車両によるレースシリーズであるフォーミュラEは2014年9月13日にスタートした。F1も管轄するFIAは若者をターゲットとして、電気自動車に賛同する意志を示すべくフォーミュラEを立ち上げた。その他の多くのレースと違って、フォーミュラEのシーズンは秋に始まり夏に終わる。レースはより多くの観客を集める為、大都市の中心部において特別に設計されたコースで開催されている。
※写真はジャガーのフォーミュラEマシン「I-TYPE 1」
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