【MotoGP】マルケス、得意のザクセンリンクで“7戦連続ポール・トゥ・ウィン”【ドイツGP ホンダレースレポート】

2016 MotoGP 第9戦 ドイツGP(決勝)

7月17日、MotoGP 第9戦 ドイツGPの決勝レースがザクセンリンクで行われ、マルク・マルケス(レプソルホンダ)がポール・トゥ・ウィンで今季3勝目を挙げた。2位はカル・クラッチロー(LCRホンダ)が入り今季初の表彰台を獲得、3位にはアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)が入った。

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▼ホンダレースレポート

マルケス、シリーズ2位のロレンソに48点のリードで前半戦を締めくくる

2016 MotoGP 第9戦 ドイツGP(決勝)

決勝レースはウエットでスタートし、徐々に路面が乾いていく難しいコンディションとなった。前戦オランダGP同様、不確定要素の多いレースとなったが、ザクセンリンクにおいて、6戦連続でポール・トゥ・ウインを達成しているマルク・マルケスが、その記録を7に伸ばした。

朝のウォームアップで激しく転倒したマルケスは、グリッド上でタイヤの選択に迷った。最終的にチャンピオンシップを争うライバルの選手たちと同じソフトコンパウンドをチョイス。しかし、これがマルケスのライディングには合わず、レースではペースを上げることができなかった。加えて、5番手を走行していた11周目にコースアウトを喫し、9番手までポジションを落としてしまう。

2016 MotoGP 第9戦 ドイツGP(決勝)
2016 MotoGP 第9戦 ドイツGP(決勝)

苦しい状況になったマルケスだが、それからは落ち着いた走りに徹し、さらに、路面コンディションの変化に対して冷静に判断。トップグループよりも早い18周目の段階で、マシンチェンジを行った。走行ラインだけが乾いている段階でのマシンチェンジはリスクが大きかったが、ザクセンリンクを得意とするマルケスは快調にラップを刻み、30周のレースでライバルを圧倒。

これで今季3勝目を達成。9戦を終えて8度の表彰台に立ち、総合2位のホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)に48点差、総合3位のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)に59点差とリードを広げ、シーズン前半戦を締めくくった。

クラッチロー、今季初表彰台

2016 MotoGP 第9戦 ドイツGP(決勝)

カル・クラッチロー(LCR Honda)が2位になり、今季初めて表彰台を獲得した。今大会は、初日のフリー走行で4番手と、好調なスタートを切った。

しかし、予選では転倒の影響で13番手へと大きくポジションを落とす。厳しいグリッドからのスタートとなったが、前戦オランダGPから調子を上げているクラッチローは、中団グループから次第にペースを上げてトップグループに加わった。

そして、マシンチェンジしてからはペースを上げて、前を走るロッシとアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)をかわし、2位でチェッカーを受けた。

ペドロサ、難しい路面コンディションで6位

2016 MotoGP 第9戦 ドイツGP(決勝)

ザクセンリンクでこれまで6勝を挙げているダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、朝のウォームアップでトップタイムをマーク。ウエットコンディションで始まった決勝レースに期待を膨らませたが、ウエットからドライへと路面コンディションが変化する難しいレースで6位に終わった。

シーズン前半戦を終えて、2度の表彰台獲得で総合4位。後半戦での巻き返しが期待される。

前戦初優勝を果たしたミラーは16位スタートから追い上げ7位でフィニッシュ

2016 MotoGP 第9戦 ドイツGP(決勝)

前戦オランダGPで初優勝を達成したジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は7位でフィニッシュした。ドライコンディションで行われた予選は、アタックをミスして16番手。しかし、ウエットコンディションで始まった決勝レースではトップグループに加わり、最終的に7位でフィニッシュした。

ラバト、転倒で16位

2016 MotoGP 第9戦 ドイツGP(決勝)

ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、転倒を喫し、再スタートを切って16位フィニッシュに終わっている。

各コメント

▼マルク・マルケス(MotoGP 優勝)

「今日は、ある時点で、僕のレースは終わったと思いました。でも、レースが終わってみれば、とてもいいリザルトを残せました。そして、バレンティーノ(ロッシ)とホルヘ(ロレンソ)の結果を見れば、内容も、そしてレース戦略も完ぺきだったと思います。ウォームアップで転倒しましたが、チームスタッフがすばらしいマシンに仕上げてくれました。今日はとてもデリケートな路面コンディションで、とても難しいレースでした。レース序盤のウエットには、少し苦戦しました。自分のライディングスタイルには合わないフロントタイヤを選んでしまったからです。その後、スリックタイヤのマシンにチェンジしました。それからはとても慎重に走りました。ドライのラインはとても狭く、路面に水がかなり残っていたからです。いつマシンをスイッチするかという判断はとても難しいです。もしかしたら早すぎたかもしれません。僕は2番目にマシンをスイッチしたはずですが、いちかばちかやってみました。そしてうまくいきました。いいレースでシーズン前半を終えられました。後半へ向けてしっかり準備をしたいと思います。」

▼カル・クラッチロー(MotoGP 2位)

「レース序盤はとても難しいものでしたが、いつものようにベストを尽くしました。このようなコンディションでは、最も強いライダーの一人だと思っています。今日はその力を発揮できました。もっと早くピットに入るべきでしたが、サインボードが見えませんでした。そのため前にいたロッシや(アンドレア)ドヴィツィオーゾと一緒に入りました。表彰台の可能性を選ぶべきか、レースリーダーたちについていくべきか迷いましたが、僕は彼らについていくことにしました。今日はLCR Hondaとささやかなお祝いをしたいと思います。今日は本当に報われました。これで、いい気分で夏休みに入れるし、後半戦に挑めます。今週末は妻のルーシーがいなくて残念でした。この9年で彼女がいなかったのは今回が2度目です。でも次のオーストリアグランプリの直前に子どもが生まれる予定なので、今はそれを待ちたいです。」

▼ダニ・ペドロサ(MotoGP 6位)

「朝のウォームアップほど力強い感触はありませんでした。フロントにスーパーソフトタイヤを選びましたが、これほど早く路面が乾くとは思いませんでした。安定したペースをキープして、ミスをしないように努力しました。残念ながら、マシンをスイッチしてからタイヤが温まるまで、フィーリングはあまりよくありませんでした。でも、少なくとも何人かをパスして6位でフィニッシュできました。もっといい結果を出したかったです。とにかく、集中力を維持して今後のレースに備えたいです。」

▼ジャック・ミラー(MotoGP 7位)

「とてもいいレースでした。今日の結果はとてもうれしいです。正直もっとチームを信用してマシンのスイッチを早くしていればと思いました。そうすれば、再び表彰台に上がることができたと思います。コース上に少し長くとどまってしまったのが本当に残念です。判断はとても難しかったです。ウエットタイヤでレースを終えることばかり考えていました。みんなが僕をパスしていったときはフラストレーションがたまりました。スリックタイヤでまたコースに戻ったとき、どうしてもっと早くスイッチしなかったんだと自分を責めました。とても勉強になりました。本当のフラッグ・トゥ・フラッグ・レースは今回が初めてでした。いい経験になりました。バレンティーノたちと前でレースをするのはとても楽しかったです。最終ラップでは、もう少しでダニをパスして6位に入ることができました。最後の僕のペースはとても速かったので、今後に向けてとても自信がつきました。」

▼ティト・ラバト(MotoGP 16位)

「今日はとても残念です。フルウエットのときはとても難しかったのですが、路面がとても早く乾き始めたし、いいタイミングでマシンをスイッチできたと思います。トップ10に入れるようにプッシュして戦っていました。今日はそれができるいいチャンスだと思ったからです。でも残念ながら最終コーナーで転倒してしまいました。幸い、ケガはありません。夏休み中は一生懸命トレーニングをして、オーストリアのレッドブルリングにいい状態で戻りたいです。」

決勝リザルト

(1)#93 M.マルケス (ホンダ)

(2)#35 C.クラッチロー (ホンダ)

(3)#4 A.ドヴィツィオーゾ (ドゥカティ)

(4)#45 S.レディング (ドゥカティ)

(5)#29 A.イアンノーネ (ドゥカティ)

(6)#26 D.ペドロサ (ホンダ)

(7)#43 J.ミラー (ホンダ)

(8)#46 V.ロッシ (ヤマハ)

(9)#8 H.バルベラ (ドゥカティ)

(10)#19 A.バウティスタ (アプリリア)

(11)#50 E.ラバティ (ドゥカティ)

(12)#25 M.ビニャーレス (スズキ)

(13)#38 B.スミス (ヤマハ)

(14)#41 A.エスパルガロ (スズキ)

(15)#99 J.ロレンソ (ヤマハ)

(16)#53 T.ラバト(ホンダ)

(17) #76 L.バズ(ドゥカティ)

(18)#68 Y.ヘルナンデス (ドゥカティ)

(RT)#44 P.エスパルガロ(ヤマハ)

(RT) # D.ペトルッチ(ドゥカティ)

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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