【WEC第5戦 COTA 6時間レース】トヨタ表彰台逃すも次戦富士に期待が高まる!
アメリカ・テキサス州オースティンにおいて『FIA世界耐久選手権(WEC)第5戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)6時間レース』が開催され、TOYOTA GAZOO Racingは4位でレースを終えた。
4位に入賞したのはアンソニー・デビッドソン選手、セバスチャン・ブエミ選手、中嶋一貴選手の乗るTS040 HYBRID #1号車。アレックス・ブルツ選手、ステファン・サラザン選手、マイク・コンウェイ選手の#2号車はレース中盤のアクシデントでリタイアを喫した。
この結果、TOYOTA GAZOO Racingはメーカー選手権をリードするポルシェから119点差で3位を維持している。
#1号車をトラブルが襲った暫く後、今度は#2号車に災難が降り掛かった。コンウェイ選手がドライブ中に2台のGTカーに行く手を阻まれてスピン、あわやのところで立て直して事なきを得た。しかし、レースが中盤戦に差し掛かった頃、再び周回遅れを抜こうとした際に第11コーナーでコントロールを失ってスピン、今度はガードレールとの接触を避けきれず、TS040 HYBRIDの前後部に大きなダメージを負ってしまいリタイヤとなった。
その後、#1号車が先のピットレーン進入時のトラブルを問われてストップ・ゴーのペナルティを科せられることに。それ以降は問題なくレースが進み、#18号車ポルシェを襲った技術的なトラブルにも助けられて、中嶋選手の運転する#1号車は優勝したポルシェ#17号車から2周遅れの4位でレースを終えた。
このレースを終えてWECはアジアでの2連戦に向けて海を渡る。最初はトヨタのホームレースである富士6時間レースが10月11日(日)に、続いて中国における上海6時間レースが11月1日(日)に行われる。
その後WECは11月21日(土)のバーレーン6時間レースでシーズンを締めくくることとなる。
中嶋一貴選手のコメント
「私がTS040 HYBRIDに乗り込む頃には暑さもそれほどではなくなっていたので、予想していたほど暑さには悩まされませんでした。最後まで激しくプッシュしましたが、おそらく路面コンディションのせいか、非常に苦しみました。それでもレース前に予想していたよりも良い結果の4位を何とか獲れたので、これが富士に向けての大きな弾みになればと思います」
アンソニー・デビッドソン選手のコメント
「我々には厳しい週末でしたが4位でフィニッシュ出来たのはちょっと嬉しいです。我々のTS040 HYBRIDは今週とても運転しづらく、コンディションは、誰にとっても易しいものではありませんでした。ちょっとしたミスもあったので、次戦の富士ではスッキリしたいと思います。これからのレースも全力で頑張りますが、特に富士のホームレースはやる気がみなぎっています」
セバスチャン・ブエミ選手のコメント
「ある意味、難しい週末でしたが、想定はしていました。そんな中でも、私はTS040 HYBRIDの運転を楽しめましたし、来年に向けて、コースやタイヤやクルマについて、出来る限り多くのことを学ぼうとしました。来年は、我々が以前いたポジション、つまり首位争いに戻れるようにしたいと願っています」
チーム代表 佐藤俊男氏のコメント
「暑く、厳しいレースであったのは我々だけではありませんが、#1号車にとってはまずまずの結果だったと思います。昨年のル・マン以来、そして、私にとってはチームに加わって初めてのリタイアを味わいましたが、残念ながらこういうことはモータースポーツにおいては、起こり得ることです。また素晴らしいパフォーマンスを発揮し、それにふさわしい勝利を成し遂げたポルシェを祝福します。いよいよ次戦は、富士スピードウエイで行われる、我々にとっては最も大切なホームレースです。しっかりと準備をして、強さを見せられるように、固い決意で日本に向かいます」
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