月に一度はチェック! 燃費や走りに影響するタイヤの空気圧【脱・運転初心者!】
タイヤの空気圧は自然に減る
クルマの構造に詳しくない人でも、どんなクルマにもタイヤは4本装備されていて、その中には空気が充填されていることはご存知でしょう。
では、タイヤ内部の空気は何もしなければ少しずつ漏れていくのは知っていますか? 定期的に空気を入れてあげないとタイヤ内部の空気が減り(=タイヤの空気圧が低くなる)、燃費が悪化したり、タイヤ性能や寿命が悪くなったり、パンクしやすくなったりといいことがありません。
タイヤに空気を入れるのはガソリンスタンドやディーラー、カー用品店で依頼でき、費用を請求されることはまずありません。空気を入れる作業もほんの数分で完了します。
ドライバーの皆さんは「そろそろ空気圧をチェックしてもらわなきゃ」と定期的に思い出すだけでいいんです。そのために、まずはタイヤの空気圧について簡単に知っておきましょう。
自分の車の適正空気圧を知ろう
タイヤの空気圧を管理するためには、みなさんの愛車のタイヤにどのくらい空気を入れればいいのか(タイヤの適正空気圧)知る必要があります。タイヤの適正空気圧が記されたステッカーは運転席のドアを開けたあたりに通常は貼ってあります。
ガソリン給油口やボンネットの裏側に空気圧ステッカーが貼られている車種も一部にはあります。まずは自分の車の適正空気圧がどこに記載されているのかをチェックしましょう。
適正空気圧は乗車人数やホイールサイズで違う
タイヤ空気圧が1パターンしか記載されていない車種もありますが、ホイールサイズやタイヤの種類によって複数の適正空気圧が記載されていることもあります。乗車人数によって指定される適正空気圧が違う場合もありますね。
コンパクトカーでは記載されていないことも多いのですが、スポーツカーや多人数が乗車するミニバンなどでは走行性能に影響するため、適正空気圧を細かく指定していることがあります。運転初心者の場合は、一定の空気圧が保たれていれば、そこまで細かく気にする必要はないでしょう。
空気圧が低すぎたり、高すぎたりしていなければOKです。また、適正空気圧は前輪と後輪で違うことがあるので、そちらも注意して確認してください。
適正空気圧の表記単位には何パターンかある
タイヤの空気圧は「kPa(キロパスカル)」か「kgf/cm2(キログラムフォース/平方センチメートル)」で記載されていることがほとんどです。セルフ式ガソリンスタンドで空気入れを借りて空気圧をチェックしたり、空気を充填したりするときには通常はkPa で空気圧を見ることが多いでしょう。
kPaでの適正空気圧は220のような3桁の数字で記載され、同じ数値をkgf/cm2に直すと約2.24となります。今はkPaが世界標準の単位になりつつありますが、輸入車では「bar(バール)」や「PSI(ピーエスアイ)」といった単位で適正空気圧が記載されていることもあります。barやPSIが記載されている車の場合でもkPaの数値が併記されているので、そちらをチェックしてください。
適正空気圧より少し高めに空気を入れた方がいいって本当?
高速道路を走る際には空気圧を高めにした方がいいと言われていた時代がありました。時速100kmなどの高速走行時はタイヤにかかる遠心力が強くなるため、空気圧を少し高めにしておく方は今もいらっしゃいます。
最近の高性能なタイヤはそこまでデリケートではないので、あまり気にする必要はありません。ただ、タイヤの空気圧を頻繁にチェックしない人は指定空気圧から10%ほど高めに入れておくのもいいかもしれません。
普段、お世話になっているディーラーなどで「タイヤの空気圧を少し高めにしておきました」と言われたことがある人もいると思います。これは自然に空気が抜けても大丈夫なように作業してくれているワケです。
タイヤの空気圧が低すぎると燃費が悪化する!
タイヤの空気圧が低いと道路に接するタイヤの面積が増え、接地面積が増えた分、タイヤと路面との抵抗が増え、燃費が悪くなります。これは自転車でも同じで、空気圧が低い自転車に乗ってペダルが重く感じたことがある人もいるでしょう。空気圧が低くて燃費が悪化するのは自転車のペダルが重く感じるのと同じ理由です。
「では、空気圧を高くすれば燃費が上がるんじゃないか?」と思うかもしれません。しかし、適正な空気圧でタイヤと路面の適正な接地面積が確保されないとブレーキが利きづらくなったり、乗り心地が悪くなったり、最悪の場合、タイヤが破裂する可能性もあります。
ちなみに、特殊な例ですが、柔らかい土の上や新雪が積もる雪道を走る4WD車の場合、わざとタイヤの空気圧を下げてタイヤと路面の接地面積を増やし、タイヤのグリップやブレーキ性能を上げることがあります。
空気圧は低すぎても高すぎてもタイヤがバースト(破裂)する危険性アリ!
高速道路を走っていて、路肩に破裂したタイヤが落ちているのを見たことはありませんか? 毎日長い距離を走ってタイヤを酷使するトラックに多いのですが、摩耗したタイヤを空気圧が低い状態で走らせると、タイヤが破裂することがあります。
高速走行中にタイヤが破裂すると、ハンドルが利かなくなるなど非常に危険です。タイヤバーストが原因で他車を巻き込む重大事故が起こった例も多くあります。高速道路に乗る前にガソリンスタンドに立ち寄る人は多いでしょうから、その際に空気圧も一緒に見てもらうようにしましょう。
タイヤの空気圧点検は月に1度を目安に行いましょう
最後にタイヤの空気圧の点検サイクルについてお話します。使用しているタイヤやホイール、季節によっても違いますが、正常なタイヤであっても月に10~20kPaほど空気圧が下がるのが一般的です。
2~3ヶ月も空気圧チェックを怠れば徐々に燃費が悪くなり、走行性能にも影響してくるでしょう。ちなみに夏と冬では気温による空気の体積が変わるため、夏に空気を入れて放置したタイヤは、冬になると空気圧が低くなります。気温が10℃下がると空気圧が10kPa下がるというタイヤメーカーのデータがあります。
一般のドライバーが空気圧の低下に気づくのは難しいかもしれませんが、空気圧が低いタイヤで走行を続けるとタイヤが偏摩耗しはじめ、タイヤ寿命も短くなってしまいます。定期的に空気圧をチェックすることでタイヤのパンクに気づくこともあるでしょう。
タイヤの空気圧は1000円~2000円で購入できるエアゲージを使えば自分でもチェックできますが、わざわざ購入しなくてもガソリンスタンドに行けば無料で空気入れを借りることができます。自分で作業するのが面倒、という方は有人のガソリンスタンドに行けばガソリンを入れるついでに空気圧のチェックを依頼してください。たったそれだけの作業で安心して車に乗ることができるようになりますよ。
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