アルファード、フリード、セレナ…どれを選んだらいいの!? グレード設定がやたらと多いミニバン3選

  • 筆者: 小鮒 康一
  • カメラマン:木村 博道・茂呂 幸正・佐藤 正巳・小林 岳夫・TOYOTA・Honda・NISSAN
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最近のニューモデルは、グレード構成がシンプルなのが特徴だ。標準タイプをベースに上級版を加えた2グレードが基本で、あとはエンジン種類や駆動方式、エアロバージョン、特別仕様車などの選択肢が増えるパターンだ。しかしそんな中でも、売れ筋のミニバンはユーザーの多様な需要に応じた結果、ラインナップが増殖している車種も多い。今回はそんな「グレード多過ぎ!」なミニバンの人気モデル3選をご紹介しよう!

目次[開く][閉じる]
  1. 平成半ばくらいまでは、1モデルに多くのグレード設定が用意されるのが当たり前だった
  2. エンジンだけで3種類! ミニバンの最高峰はグレードも多かった! トヨタ アルファード[25グレード]
  3. 3列シート版、2列シート版の「フリード+」など多彩! ホンダ フリード[24グレード]
  4. 実は公式サイトには載っていない隠れグレードもある!? 日産 セレナ[31グレード+α!?]

平成半ばくらいまでは、1モデルに多くのグレード設定が用意されるのが当たり前だった

最近発表される新型車、グレード構成を見て気付くことはないだろうか? そう、それはグレードの数が昔に比べて減ってきているということだ。

ひと昔かふた昔前の車種では、1つのボディタイプに4~6程度グレードが用意されていて、さらにハッチバック、セダン、クーペとボディタイプの異なるものがあり、さらに排気量やトランスミッション、駆動方式の違いなど、同じ車名であってもそれこそピンからキリまでグレードが設定されていた。

しかし、最近の車種の多くは中間グレードと上級グレード、そしてエントリーグレードの3グレード程度に落ち着いてしまっていることが多いのだ。これは、グレードを多く展開するとそれだけ部品や製造にコストがかかってしまうということもあり最近のトレンドとなっている。

往年のフルラインナップ構成を想わせるミニバンの多彩なグレード構成に注目!

そんな現在においても、多くのバリエーションを誇る国産人気ミニバンを3台ピックアップしてご紹介したい。なお、グレード数は各車のホームページに記載されているものをカウントしている。

[2021年12月27日現在の各社公式ホームページの各車価格一覧ページ上でカウント/グレードは特別仕様車を含む/2WD・4WD、シート配列の違いはそれぞれ各1グレードとしてカウント/福祉車両は含まず]

エンジンだけで3種類! ミニバンの最高峰はグレードも多かった! トヨタ アルファード[25グレード]

国産高級ミニバンとしては向かうところ敵なしといったところのトヨタ アルファード。2022年中にもフルモデルチェンジし新型モデルが登場するというウワサも存在しているが、現在でも月間新車販売台数ランキングのトップ10に常にランクインするなど、モデル末期とは思えない人気を誇っている。

そんなアルファードのグレード数はなんと25グレード。エンジンのラインナップが直4 2.5リッター、V6 3.5リッター、2.5リッターハイブリッドと3種類も存在するのに加え、一部グレードでは7人乗りと8人乗りが用意される点や、エアログレードと標準グレードが用意される点などもグレード数が増える要因となっているのだろう。

ちなみにアルファードの最もベーシックなグレードは2.5リッターガソリンエンジンを搭載した「X」の2WD車で359万7000円(価格は消費税込み、以下同)。

一方、最高額のグレードはハイブリッドモデルの「Executive Lounge S」で775万2000円と、同一車種であっても倍以上の価格差となっているのだ。

なお余談ではあるが、アルファードをベースに3列目のシートを取り払い、VIPのための空間を作り上げた4人乗りの贅沢なコンプリートモデル「ロイヤルラウンジ」(モデリスタ扱い)は、最上級仕様が1500万円オーバーであることも話題となったが、こちらは2019年をもって販売が終了している。

3列シート版、2列シート版の「フリード+」など多彩! ホンダ フリード[24グレード]

取り回しのしやすい5ナンバーサイズでありながら、3列シートと広い室内空間を実現したフリードは初代モデルから安定した人気を誇る1台。

先代モデルでは3列目シートを廃してアクティブに使えるように荷室スペースを改めたモデルを「フリードスパイク」という別車種として販売していたが、現行フリードでは、2列目シート仕様のモデルを「フリード+(プラス)」というグレードのひとつとしたことで、グレード数の増加に一役買っている。

また、3列目シートモデルでも2列目キャプテンシート仕様の6人乗りと、ベンチシート仕様の7人乗り仕様が用意されている点や、このクラスの3列目シートハイブリッドモデルには珍しく、4WDモデルが用意されている点もグレード数が増える一因と言えるだろう。

さらにSUVテイストのエクステリアを持つ「CROSSTAR(クロスター)」や、より走りに磨きをかけた「Modulo X(モデューロエックス)」など、個性的な仕様も用意されている点もライバル車とは異なる点となっている。

実は公式サイトには載っていない隠れグレードもある!? 日産 セレナ[31グレード+α!?]

ミニバンの中で圧倒的なバリエーション数を誇っているのが、日産セレナだ。パワートレインもマイルドハイブリッド仕様とe-POWER仕様が用意されており、グレードも通常モデルとエアロ仕様のハイウェイスターが存在しているという点はよく知られているところ。

さらに先日、標準仕様に小ぶりなエアロパーツをプラスした「XVエアロ」が追加されたほか、ハイウェイスターにも「アーバンクロム」というブラックやスモーククリアを散りばめた仕様が用意されており、他にもプレミアムブランドの「AUTECH(オーテック)」も追加されているため、ここまでのグレード数となってしまっているというワケだ。

なお現行型セレナには過去には「NISMO」もラインナップされていたことがあり、デビュー時からのすべてのグレードを把握しているのは、ディーラーの営業マンでもほとんどいないのではないかと思えるほど。

車中泊仕様や福祉車両、さらには通常カタログに載ってないビジネスグレードまであるセレナ

また今回はカウントに入っていないが、セレナには他にも日産の関連会社であるオーテックジャパンが扱う車中泊仕様のカスタムモデル「セレナ マルチベッド」、福祉車両の「ライフケアビークル」シリーズの設定がある。

加えて、通常のカタログやウェブサイトには掲載されていないが、装備を省いたビジネス仕様のグレードとして、マイルドハイブリッドではない純ガソリンエンジン仕様(B 4WDを除く)の「B」と「S」というグレードが存在しており、これらもプラスするとさらにグレード数が増えるという罠がある。

年末年始のTVに飽きたら…「新春初夢グレード選び」ってのはどう!?

このようにグレードが多数ある車種をチョイスする際は選ぶ楽しみがある一方で、どのグレードが自分にベストなのか分からなくなるという弊害もある。しかし、悩んでいる時間も楽しい時間でもあるわけで、この辺りの線引きは非常に難しいところではないだろうか。

年末年始はこたつに入り、気になっている車種のグレードやオプション選びをしてみるというのも、楽しい時間の使い方かもしれない。

[筆者:小鮒 康一/撮影:木村 博道・茂呂 幸正・佐藤 正巳・小林 岳夫・TOYOTA・Honda・NISSAN]

トヨタ/アルファード
トヨタ アルファードカタログを見る
新車価格:
540万円872万円
中古価格:
30.1万円2,317.3万円

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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