大人気スライドドア付き軽自動車TOP5をランキング形式で徹底比較!子育て家庭必見です!(1/2)

スライドドア付き軽自動車の使いやすさを徹底比較!子育てママ必見!

スライドドア付き軽自動車を選ぶメリット

日本車にはさまざまなカテゴリーがあるが、人気が最も高いのは軽自動車だ。2017年に国内で売られた新車の35%を占めた。しかもその内の75%は、全高が1600mmを超える背の高い車種になる。

特に好調に売れているのは、後席側のドアをスライド式にした全高が1700mmを超える車種だ。このタイプが軽乗用車全体の約40%を占めるようになった。

人気を高めた理由は、税金や燃料代が安い、ボディが小さいから運転しやすいといった軽自動車が以前から備える魅力に加えて、優れた実用性が得られるからだ。車内が広いために4名乗車時の居住性も快適で、後席を畳めば自転車などの大きな荷物を積みやすい。収納設備が豊富で、最近は緊急自動ブレーキを作動できる安全装備も充実している。

つまりスライドドアの装着を含めて、ミニバンと同等の機能を経済的な軽自動車のサイズに凝縮させ、先進の安全装備も採用して売れ行きを伸ばした。

別の観点で見ると、軽自動車が基本的に国内専売になることも人気の理由だ。今のセダン/SUV/クーペは海外市場を重視して開発され、日本のユーザーが使うと違和感が生じることも多い。そのために消去法でクルマを選んだ結果、日本のユーザーを見据えて開発された軽自動車に行き着くこともある。

つまり軽自動車でありながら、ミニバンのような使いやすさと安全性能を備えたことが、国内での販売台数を伸ばした理由だ。「ミニバンでは大きいがコンパクトカーでは狭い」といった要望に応えている。

子育て世代のことを考えて作られた車

そしてスライドドアを備えた背の高い軽自動車は、いずれも子育て世代のユーザーをターゲットに開発された。電動スライドドアは子供を抱えた状態でも乗り降りがしやすく、後席の足元空間が広いためにチャイルドシートに座らせる作業もしやすい。後席にもスライド機能が備わり、前方に寄せると車内の最後部にベビーカーなども収納できる。

これらの機能は子育て世代だけでなく、幅広いユーザーが便利に使えるから、スライドドアを備えた背の高い軽自動車はますます人気を高めてきた。

スライドドア付き軽自動車人気ランキング!

そこで前述の条件を満たした5車種の軽自動車を比較したい。新型になって注目度を高めたホンダ N-BOXとスズキ スペーシア、従来から人気を得ているダイハツ タント、ダイハツ ムーヴキャンバス、日産 デイズルークスだ。子育て世代のユーザーに必見の軽自動車を集めた。

車種別のランキングを見たい方はこのまま下へ、スライドドアの使いやすさなど機能別のランキングは次のページをご覧いただきたい。

>>次のページは:機能別おすすめランキング!

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スライドドア付き軽自動車 人気ランキング1位:ホンダ N-BOX

ホンダ N-BOXは軽自動車の人気車種。2011年の末に発売された先代型は、2013年/2015年/2016年に軽自動車の販売1位になり、2012年と2014年も2位であった。軽自動車のベストセラーだから、2017年9月に発売された新型も、先代型の機能に磨きを掛ける手法で開発されている。

それでも新型N-BOXは、エンジンとプラットフォームを刷新して、室内は先代型以上に拡大させた。軽自動車では最大のスペースを備える。

新型N-BOXの助手席には、570mmの前後スライド機能を備えた助手席スーパースライドシートを設定した。後方に寄せると足元空間が広がり、ゆったりと足を伸ばせて、後席に座る同乗者とも会話がしやすい。逆に助手席を前方へスライドさせると、後席の足元空間に余裕ができて、子供をチャイルドシートに座らせる作業がしやすい。降車せずに車内で運転席まで移動できることも魅力だ。

環境性能も優れ、JC08モード燃費はノーマルエンジンが先代型の25.6km/Lから新型では27km/Lに向上した。構成部品の約90%を新たに設計して80kgの軽量化を行い、エンジンも新開発となっている。

安全装備ではホンダセンシングを採用。単眼カメラとミリ波レーダーをセンサーに使うことで、歩行者も検知して緊急自動ブレーキを作動させる。運転支援の機能も充実させ、車間距離を自動制御できるクルーズコントロール、車線の中央を走れるように操舵支援をする機能なども盛り込んだ。安全装備と運転支援機能は、3ナンバー車並みといっても大げさではない。

このほかボディの後ろ側に向けた音波センサーも備わる。後方に障害物がある状態でATレバーをR(リバース/後退)レンジに入れて、アクセルペダルを深く踏み込むと、ペダルの踏み間違いと判断してエンジン出力を自動的に絞る。

ホンダ N-BOXの主要スペック
グレードG・L ホンダセンシング

新車価格

1,499,040円

JC08モード燃費

27.0km/L

全高(車高)

1,790mm

室内高(天井の高さ)

1,400mm(140cm)

乗車定員

4人

駆動方式

2WD

スライドドア開口幅

640mm

電動スライドドア

左:標準装備(Gを除く)
右:ターボモデルは標準装備/それ以外はメーカーオプション(Gを除く)

ハンズフリースライドドア

29,160円 ※ディーラーオプション

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スライドドア付き軽自動車 人気ランキング2位:スズキ スペーシア

スズキ 新型スペーシアは2017年12月14日に発売され、軽自動車では設計が最も新しい。注目されるのは、全高を先代型よりも50mm高い1785mmにしたことだ。先代型は少し低い天井を生かして外観を柔和に仕上げ、重心も抑えたが売れ行きは低調だった。そこで新型では全高を思い切り高めている。

プラットフォームは現行アルトから採用を開始した新しいタイプ(HEARTECT=ハーテクト)でワゴンRとも共通だ。この変更に伴って、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は35mm長い2460mmとなった。

このように背を高く、ホイールベースを長くしたことで、ボディの細かなサイズまでホンダ N-BOXとダイハツ タントに近づいた。しかも従来以上に大きく、広く見せるためにピラー(柱)の角度を立てたから、ボディのシルエットが一層似ている。

そこに個性を与えたのが、スーツケースをモチーフにしたデザインだ。ボディサイドに大胆なラインが入り、内装では助手席の前側に装着される収納設備のフタも、スーツケース風に仕上げた。開発者は「スーツケースは愛着があって親しみやすいために、モチーフとして選んだ」という。どれも似通った印象になりがちな背の高い軽自動車の外観に、オリジナリティを与えた。

特に標準ボディは、フロントマスクもボディサイドと同様に個性的だ。それなのにエアロパーツを装着したカスタムの顔立ちは、ホンダ N-BOXカスタムにかなり似ている。大量に売るために人気のデザイン路線を採用すると、個性が薄れてしまう。

居住性については、ホイールベースの拡大で前後席に座る乗員同士のヒップポイント間隔が先代型に比べて10mm広がり、前後席とも快適に座れる。

後席の畳み方も変更された。先代型はホンダ N-BOXやダイハツ タントと同様、背もたれを倒してからシート全体を床面へ落とし込むように畳んだが、新型は背もたれを倒すと座面も連動して下がる。ソリオやワゴンRと同様のワンタッチ方式にしたから操作性が良い。

その代わりシートを薄く造る必要が生じたが、巧みに柔軟性を持たせた。座った時の底突き感も生じない。

エンジンはほかの車種と同様、自然吸気のノーマルタイプとターボがあり、その両方がマイルドハイブリッドだ。モーター機能付発電機が、減速時を中心とした発電、アイドリングストップ後の再始動、モーター駆動の支援(クリープ走行は最長で連続10秒/走行中のモーター駆動は最長で連続30秒)を行う。

装備も充実しており、デュアルセンサーブレーキサポートは歩行者も検知して緊急自動ブレーキを作動させる。後方に向けて音波センサーを備え、ゆっくりと後退している時も緊急自動ブレーキが機能する。このほかフロントウインドウに投影するヘッドアップディスプレイも採用され、装備が幅広く進化した。

スズキ スペーシアの主要スペック
グレードHYBRID X

新車価格

1,468,800円

JC08モード燃費

28.2km/L

全高(車高)

1,785mm

室内高(天井の高さ)

1,410mm(141.0cm)

乗車定員

4人

駆動方式

2WD

スライドドア開口幅

両側:600mm

電動スライドドア

左:HYBRID Xのみ標準

HYBRID Gは両側装着不可

パワースライドドア予約ロック機能

左:HYBRID Xのみ標準

HYBRID Gは両側装着不可

ハンズフリースライドドア

なし

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スライドドア付き軽自動車 人気ランキング3位:ダイハツ タント

ダイハツ ダイハツの人気車で、全高が1750mmに達するボディによって広い室内を備える。

タントの特徴は、ボディの中央に装着された左側のピラーをスライドドアに内蔵させたことだ。そのために左側の前後のドアを両方ともに開くと、開口幅が1490mmとワイドに広がる。体を捩らずに乗車して、負担をかけず後席に座れる。助手席の背もたれには乗降用グリップも装着され、子供から高齢者まで乗り降りがしやすい。

後席はほかの車種と同じくコンパクトに畳めて自転車も積みやすく、助手席の背もたれを水平になるまで前方に倒すと、背面をテーブルとして使える。子育て世代が便利に使える機能を充実させた。

安全装備はスマートアシスト3を採用。2個のカメラをセンサーとして使い、歩行者も検知して緊急自動ブレーキを作動させる。ボディの後方に向けた音波センサーも備わり、後方に障害物がある状態でATレバーをRレンジに入れてアクセルペダルを深く踏むと、ペダルの踏み間違いと判断してエンジン出力を自動的に抑える。

ダイハツ タントの主要スペック
グレードX“SA3”

新車価格

1,420,200円

JC08モード燃費

28.0km/L

全高(車高)

1,750mm

室内高(天井の高さ)

1,365mm(136.5cm)

乗車定員

4人

駆動方式

2WD

スライドドア開口幅

左:1,490mm
右:595mm

電動スライドドア

左:標準装備(Lを除く)
右:G“SA 3”は標準装備/それ以外はメーカーオプション(Lを除く)

ハンズフリースライドドア

なし

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スライドドア付き軽自動車 人気ランキング4位:ダイハツ ムーヴキャンバス

ダイハツ ムーヴキャンバスの特徴は、後席側のドアをスライド式にした軽自動車では、全高が唯一1700mmを下まわることだ。全高は1655mmだから車名が示すようにムーヴと同等だが、スライドドアによって乗り降りがしやすい。

ターゲットは子育て世代ではなく、1台のクルマを共同で使う母親と娘になる。スライドドアは、母親が買い物に出かけた時に重宝する。後席に簡単に荷物を積めるからだ。

この特徴を際立たせるため、後席に「置きラクボックス」を採用した。後席の下側に引き出し式の収納設備があり、これを引き出した状態で中敷きを持ち上げると、バスケット状になって置いた荷物が倒れにくい。シート上に買い物袋などを置くと、走行中に倒れて荷物が散乱する心配があるが(この時には運転の集中力も削がれて危険が伴う)、「置きラクボックス」があれば安心だ。右側のスライドドアを開いて「置きラクボックス」に荷物を収め、スムーズに運転席へ乗り込める。

一方、娘が友人とドライブに出かける時は、快適な居住性が重宝する。後席が広いために友人と一緒に4名で乗車しても快適だ。

子育て世代がターゲットではないから、自転車を積むようなニーズは想定しておらず、前述のようにタントよりも天井が低い。これによって外観をスマートにデザインできた。リアゲートも少し傾斜させ、上品な印象に仕上げている。ボディの上下を同色にして、中央だけを塗り分けたストライプスカラーも用意した。

安全装備はスマートアシスト3を採用。2個のカメラをセンサーに使い、歩行者も検知して緊急自動ブレーキを作動させる。前後方向に音波センサーを備え、障害物に向けてアクセルペダルを深く踏み込むと、自動的にエンジン出力を抑える機能も備わる。

ダイハツ ムーヴキャンバスの主要スペック
グレードX“リミテッドSA3”

新車価格

1,425,600円

JC08モード燃費

28.6km/L

全高(車高)

1,655mm

室内高(天井の高さ)

1,285mm(128.5cm)

乗車定員

4人

駆動方式

2WD

スライドドア開口幅

両側:595mm

電動スライドドア

両側:G“メイクアップSA3”、G“SA3”、X“リミテッドメイクアップSA3”、X“リミテッドSA3”に標準装備/それ以外は装着不可

ハンズフリースライドドア

なし

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スライドドア付き軽自動車 人気ランキング5位:デイズルークス/ekスペース

日産と三菱が共同開発した軽自動車で、日産ブランドがデイズルークス、三菱はeKスペースとして販売している。

一番の特徴は後席の快適性を重視したことだ。後席の座面は奥行寸法が前席を30mm上まわり、軽自動車にかかわらず日本車全体で見ても最長レベルになる。膝の裏側まで確実にサポートされ、座り心地は前席を含めて柔軟で快適だ。

売れ筋グレードの天井には、エアコンの風を後席に送る機能が備わり、風量と風向の調節も可能にしている。インパネにはタッチパネル式オートエアコンが装着され、光沢のあるブラックのパネルを使ったから見栄えも良い。

また、全高が1775mmに達するから後席を畳めば自転車なども積みやすく、優れた実用性と快適な居住性を両立させている。

緊急自動ブレーキを作動できるエマージェンシーブレーキは、赤外線レーザーのみをセンサーとして使う。歩行者は検知できず車両のみが対象で、作動速度の上限は時速30kmだ。

日産 デイズルークスの主要スペック
グレードX

新車価格

1,425,600円

JC08モード燃費

22.0km/L

全高(車高)

1,775mm

室内高(天井の高さ)

1,400mm(140cm)

乗車定員

4人

駆動方式

2WD

スライドドア開口幅

両側:580mm

電動スライドドア

両側:標準装備(Sは左側のみ)

ハンズフリースライドドア

なし

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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