アウディ 新型A1スポーツバック 海外試乗|8年目のフルモデルチェンジで総合力を上げた最小コンパクト(2/2)

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インテリアにも品格を保つ工夫が

コンパクトながら上品さを維持

インテリアは操作系をややドライバーに向けてデザインされ、コクピット感を強めるスポーティな印象がある。

が、子供っぽくならないというか質感を維持しているのは、最新の高精彩なフル液晶ディスプレイをセンターパネルとメーターパネル(他モデルにも採用されているバーチャルコクピット)に採用し、先代以上に先進性を感じられるところだろう。加えて水平感や多角形のモチーフを適度に取り入れることで、クールな上品さが保たれている。

アウディの他モデルを知る方から見れば、例えばレザーを多用している上級モデルに比べれば樹脂パーツの採用率の高さは否めないが、アウディらしい品格をカジュアルかつ最もコンパクトなモデルにも上手く取り入れている点は、A1スポーツバックの一つの特徴であり見どころとも言えそう。

待望の運転支援機能を装備!

ところで、装備として追加されたもので「遂に!」と安堵したのが、ドライバーアシスト機能だ。

衝突軽減ブレーキや車線逸脱警報・防止機能、さらにアダプティブクルーズコントロールや危険を察知するとシートベルトを自動で巻き上げ乗員を傷害から守るシステムのほか、ハイビームアシストなどが装備される。

いよいよ試乗! この安定感と一体感が嬉しい

地元の人みたいにスイスイ走れるサイズ感

それではいよいよ、そんな新型A1スポーツバックのドライブフィールを。

まず、不慣れな土地でもこのサイズ感には安心感があり、地元の人のようにスイスイと走らせることのできる扱いやすさは魅力的だった。

今回のドイツ試乗では日本未導入の2L直噴ターボエンジン+7速Sトロニック(AT)を組み合わせたモデルだったが、エンジンサイズ(トルクやパワー)が大きくなるとやはり懐感の大きさや深さは排気量の大きなエンジンのほうが有利だ。

A1スポーツバックのボディサイズに対し、感覚的にはオーバースペックぶりを少し贅沢に、もしくはスポーツモデルのような感覚で街中から郊外の田園地帯を走らせることができた。

が、新型として注目すべきはホイールベースが拡がったことと、車幅は変わらないがフロントのトレッドは拡がっていること。

直進走行もコーナリングもドッシリとした安定感が増していると感じ、またコンパクトさが活きた相変わらずのコーナリングの応答性の良さや軽快感が、この安定感とともにドライブフィールの質を向上させている。運転席と四隅に置かれたタイヤが直ぐそばにある一体感は、A1ならではのものだ。

新開発1.5Lエンジンは期待大

日本には1.5L直噴ターボエンジン(150PS/250Nm)を搭載した35 TFSIが導入される。これは新開発のエンジンだ。

その印象はまた改めてご紹介したいのだけれど、そもそもすでに在る1Lターボエンジンを搭載したQ2の走りにもなんら不満を抱くことはないわけで、新開発の1.5Lターボエンジンを搭載したA1の走りにはむしろ「どんなドライブフィールを新たに生んでいるのか」という興味と期待を抱く。

総合力アップで、日本導入が楽しみな1台

A1とA3、結局どっち!?

フロントシートに比べリアシートは少しだけ乗り心地が硬く感じるかもしれないから、後席にもう少し広さと乗り心地などの快適性を求めるならA3スポーツバックがベター。でも日常のパーソナルユース+αを1台のモデルでと考えたら、実用面ではA1スポーツバックでも十分に満たしてくれるかもしれない。

冒頭で申したようにA3スポーツバックのパッケージングと比べて迷いながら、デザイン性や、車格を上げた走りや、十分な実用性を持つコンパクトなA1は、「これでいい」ではなく、「A1がいい」と思う方も増殖するのではないか。その際にはぜひ好きな色を選んで、無難さよりも個性も主張することをクルマ好きは願うばかり。

性能や装備にすごく特別な飛び道具を有するわけではないけれど、総合力で底上げ、車格アップを果たし、安心感と頼もしさは確実に増量。そんなA1スポーツバックなら、サイズ以上にカーライフも変わりそうなギャップが、毎日楽しみながら味わえるかもしれない。

[筆者:飯田 裕子]

アウディ/A1スポーツバック
アウディ A1スポーツバックカタログを見る
新車価格:
304万円366万円
中古価格:
53.2万円382.7万円

アウディ 新型A1スポーツバックの主なスペック

アウディ A1スポーツバック 35 TFSI アドバンスド 主要スペック(日本仕様)

車種名

A1スポーツバック

グレード名

35 TFSI アドバンスド AT

価格(消費税込み)

365万円

全長×全幅×全高

4040mm×1740mm×1435mm

ホイールベース

2560mm

駆動方式

FF

車両重量

1220kg

乗車定員

5名

エンジン種類

直列 4気筒 DOHC

総排気量

1497cc

エンジン最高出力

110kW(150PS)/6000rpm

エンジン最大トルク

250Nm(25.5kg・m)/1500rpm

トランスミッション

7速Sトロニックトランスミッション

使用燃料

ハイオク

タイヤサイズ

215/45R17

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飯田 裕子
筆者飯田 裕子

OL時代に始めたレース活動をきっかけに、クルマへの興味/関心を深め、フリーの自動車ジャーナリストに転身。自動車雑誌への執筆や自動車系TV番組出演などから、活動の場を広げ、現在では女性誌および一般誌、新聞、Web、ラジオ番組でのパーソナリティ、TV、トークショーと活躍の場は幅広い。ドライビングインストラクターとしてのキャリアも長く、自動車メーカーをはじめ、一般企業、保険会社、警視庁などが主催するスクールでの指導にも定評あり。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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