ボルボ S60 試乗レポート/岡本幸一郎(2/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:茂呂幸正
これは、2008年に登場した「シティ・セーフティ」と、一定の条件下で自動的にブレーキが作動するという点では共通するものの、シティ・セーフティが主に低速走行時の追突回避が主な目的であるのに対し、ヒューマン・セーフティは歩行者検知機能を有するのがポイントだ。
ルームミラー脇のデジタルカメラと、フロントグリルに設定された広角の視野を持つレーダーが捉えた前方の物体が、人間であると特定され、危機的な状況に陥った場合、まず警告と音を発し、さらにドライバーの反応が間に合わなければ、自動的にフルブレーキングするというシステムである。
試乗会のプログラムは、まずこのヒューマンセーフティを体験することから始まったのだが、まずは同社のシティ・セーフティやスバルのアイサイトの倍近くという最大で約1Gという減速Gの強さに驚かされた。
いわゆる自動ブレーキ的なシステムで、これほどの急ブレーキはかつて体験したことがない。
ただし、夜間など十分な明るさが得られない状況下では上手く機能しない点など、やはり克服すべき課題もある。
なお、「シティ・セーフティ」は全車標準装備だが、「ヒューマン・セーフティ」はR-DESIGNのみ標準装備となり他のグレードではオプションとなる。
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