【ahead×オートックワン】-岡崎五朗のクルマでいきたい- フォルクスワーゲン パサート オールトラック
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VW流の“SUV風ワゴン”
パサート・オールトラックはステーションワゴンのボディをベースに車高を上げ、外観にSUV風のデコレーションを施したモデル。このジャンルを表す特別な呼び名はないが、ここでは「SUV風ワゴン」としておこう。
SUV風ワゴンをメジャーにしたのは'95年に登場したレガシィ・アウトバック。その後、アウディやボルボ、日産などが追従したが、専用ボディをもつSUVが次々に登場してきたことで、SUV風ワゴンは自然消滅するかと思われた。
ところがどっこい、このジャンルは消滅するどころか再び脚光を浴び始めている。アウディはA6に加えA4にもSUV風ワゴンを追加。スバルもこの秋にインプレッサベースのSUV風ワゴンを投入する予定。
そしてこのオールトラックである。
乗用車の使い勝手とSUVの雰囲気を兼ね備えたちょうどいいバランス感覚や、専用ボディをもつSUVより軽く作れる=燃費面で有利であることが、SUV風ワゴン人気再燃の理由だろう。
パサート・オールトラックは、パサート・バリアントの車高&最低地上高を30㎜引き上げると同時に、樹脂製の無塗装フェンダーやアンダーガード風前後バンパーといった専用パーツでドレスアップしている。
標準のパサートは広くて使いやすい反面、ちょっと遊び心に欠けるが、オールトラックには楽しげな週末をイメージさせる演出がある。
標準のパサートが1.4リッターTSIエンジンを積んでいるのに対し、ゴルフGTIと同じ強力な2リッターTSIを搭載しているのも注目ポイントだ。
動力性能は従来モデルにあった3.2リッターV6に迫るレベル。その他、上質なレザーシートや衝突防止システムを標準装備するなど、プレミアムメーカーからの顧客誘因を意識していることもうかがえる。
荒れた路面で足回りがバタつくことを除けばハードウェアに死角はない。500万円を切る価格でこの内容。注目する人はきっと多いはずだ。
車両本体価格:¥4,940,000
全長×全幅×全高(mm):4,785×1,820×1,560
車両重量:1,670kg
乗車定員:5人
エンジン:直列4気筒DOHC インタークーラー付ターボ
総排気量:1,984cc
最高出力:155kW(211ps)/5,300-6,200rpm
最大トルク:280Nm(28.6kgm)/1,700-5,200rpm
JC08モード燃費:11.6km/リッター
駆動方式:4輪駆動
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