【解説】トヨタ 新型パッソ(2014年4月マイナーチェンジ)新型車解説/渡辺陽一郎(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:トヨタ自動車株式会社
新型パッソの燃費は「27.6km/L」!ガソリンエンジン車トップの燃費に!
トヨタ iQを除けば、小型車の最小クラスに属する「トヨタ パッソ」。
現行のパッソが登場したのは、2010年2月。約4年を経た2014年4月14日に、大規模なマイナーチェンジが実施された。
パッソのマイナーチェンジにおいて最も注目すべき変更点は、「1リッター直列3気筒エンジン」を大幅に改善したこと。
11.5という高圧縮比の達成、従来のトヨタ車ではハイブリッドのみに採用されていたアトキンソンサイクル(高膨張比)が用いられるなどの結果、従来の1リッターエンジンの最大熱効率は35%だったが、新型パッソでは2,400rpmにおいて37%まで高まった。
このほか、電装部品に電力を供給する発電を主に減速時に行ってエンジンの負荷を減らす回生機能の向上、時速9km以下でエンジンを停止するアイドリングストップの採用などにより、新型パッソの1リッターエンジン搭載車の燃費は「27.6km/L」(JC08モード)に向上した。(アイドリングストップを装着しない1.0X・Vパッケージは「23.4km/L」)。
ちなみに、マイチェン前のパッソの燃費は「23km/L」(1リッターエンジン搭載車・アイドリングストップ付)なので、新型パッソの「27.6km/L」は20%も燃費が向上したことになる。三菱 ミラージュの「27.2km/L」を超え、ハイブリッドカーなどモーター駆動を用いない小型車としては、燃費No.1となった。さらに、エコカー減税も「免税」だ。
1.3リッターエンジンは従来と変わらず
新型パッソの動力性能は、最高出力が69ps(6,000rpm)、最大トルクが9.4kg-m(4,400rpm)。従来型とほぼ同じで、車両重量も910kgと変更はない。パッソでは、従来から1リッター直3エンジンのほかに、1.3リッター直4エンジンも用意されていた。
マイナーチェンジ後も1.3リッターを選べるものの、1.3リッターエンジンは1リッターエンジンと異なり、従来型と同じタイプのエンジンだ。アイドリングストップも装着されず、JC08モード燃費は「19km/L」とマイチェン前と変化がない。
ちなみに、トヨタでは4月10日にこのパッソの1リッターエンジンと合わせて、新開発の高効率・低燃費を達成する新型1.3リッターエンジンを発表している。今回のパッソに搭載されないのは不可解だが、今後登場するモデルには搭載されるものと思われる。
こちらの情報も、また後日ご報告出来ることだろう。
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