今年の「ニュル24時間耐久」STIは勝ちに行く!(2/2)

  • 筆者: マリオ 二等兵
  • カメラマン:マリオ二等兵
今年の「ニュル24時間耐久」STIは勝ちに行く!
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これがSTI流?常識を覆す仕様でレースを制す!

逆にいうと、レースカーの開発をしている人が市販車を作っているというのも極めて珍しいケースといえるでしょう。STIのスペシャルモデルは、今も世界トップクラスのモータースポーツの実戦で得られたノウハウが注ぎ込まれているということを実感できます。

本番レースでマシンを走らせるのは吉田寿博選手などのドライバーですが、ベース車を知り尽くしたテスト・エンジニアが自らもマシンを走らせながらドライバーの声を聞くので、意思の疎通がダイレクトに行え話が早い。テストとセッティングを同時に進行できる効率の良さが大きな武器となるわけですね。

参戦マシンは、世界規格のレースカーとしてはかなり市販車に近い状態で、WRCでいうとグループN車的な内容です。

エンジンは、バランス取りされた強化ピストンなどの専用品を採用し、吸排気系統は別モノながら基本的にはノーマル。

ボディは、一度切開してピラーの中を軽くするなどして去年のハッチバックより20kgも軽量化。

サスペンションもフロント回りはピロボール化した以外はほぼノーマルのままです。

リアサスは、サブフレームは「秘密のアイテム」を施した特殊なものですが、フレキシブルドロースティフナーなどの市販車のtSに装着されるパーツの多くをそのまま採用。tSの象徴であるカーボンルーフやフレキシブルタワーバーなど、レースカーながら市販車と同じ部分が多々あります(タワーバーは取り付け位置が若干違う)。

これは、単に市販車のイメージを重ねるためだけではなく、tSで成功した「安定しながらよく曲がり、長時間運転しても疲れない」という特性をそのまま活かすことを狙った結果であり、ニュルでの長丁場で勝つための必然でもあったのです。

辰己監督いわく、「ある意味レーシングカーとしてはあるまじき作り方をしています(笑)。ノーマルのブッシュも使ってるほどで、過度に固めるようなことはしていません。今までの常識では、この仕様でレースに挑むことはありえないのですが、ドライバーが安心して気持ち良く走り続けるためのクルマ作りの考え方は、実はまったく同じなんですね。tSの美点を応用したレーシングカーで結果を出すことで、それを証明したい」とのこと。

6月23日から26日にかけて行われるレース本番で、果たしてSTIは我々スバリストの期待に応えてくれるでしょうか!? 激烈に楽しみです!

吉田寿博選手

「今年のマシンはさらに安定感が増した印象です。 “優勝あるのみ!”とのプレッシャーはありますが戦うのが楽しみになるマシンですね。世界中のスバルファンに優勝記者会見をお見せしたいと思います!」

マルセル・エンゲルス選手

「前はVWのチームに居ましたが、今年もSTIのチームから参戦できて光栄です。若手ドライバーも加わってフレッシュな体制で挑めるので、大変楽しみですね」

佐々木孝太選手

「スーパーGTではGT300のレガシィをドライブしています。ニュルでのレースは未経験ですが、大抜擢に報いるような走りを魅せたいですね。国内はレガシィ、海外ではWRX STIの名を広められるよう良い結果を出したいです!」

ニュルを戦うメカニックの面々

チームには、富士スバル/埼玉スバル/神奈川スバル/千葉スバル/東京スバル/大阪スバルからメカニックが1名ずつ参加。ディーラーのメカニックが世界規格のモータースポーツの現場で戦うのはスバルの伝統。

古くは90年のWRCサファリラリーから実施している。

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筆者マリオ 二等兵
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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