トヨタ ノア 試乗レポート(3/3)
- 筆者： 岡本 幸一郎
- カメラマン：茂呂幸正
リニア感が増して好印象なドライビング
運転感覚としては、飛び出し感が抑えられたことで、いい意味でやや大人しくなったように体感するところだが、全体としてはリニア感が増し、好印象な仕上がりとなっている。
10・15モード燃費は、FF車で従来の0.2km／Lアップとなる14.4km／Lを達成。
開発陣によると「実燃費はもっと上がっている」とのことだったので、期待したいところだ。
標準系のX“Lセレクション”では、195／65R15サイズのタイヤを履く。今回、足まわりのチューニングも若干見直されているが、やはり標準系のほうが乗り心地はマイルド。
16インチ仕様のエアロ系に比べて、タイヤのサイドウォールに厚みがあるぶん当たりがソフトであることも要因だ。
走りやルックスなど16インチにもメリットは多々あるが、15インチ仕様のほうが気になる部分がなく、多くを期待しないのであれば無難といえるだろう。
新しくなったノアは、進化したパワートレインが与えられ、2列目のシートアレンジが変更されるなど、ミニバンとして重要な部分に手が加えられたのがポイントだ。
また今回、ひさしぶりにノアに接したのだが、あらためて実用ミニバンとしての実力の高さを痛感した次第。
走りや使い勝手に何ら不満を感じることなく、誰でもその多彩なユーティリティの恩恵にあずかることのできるクルマである。
少し前にモデルチェンジしたステップワゴンに、これからモデルチェンジを迎えるセレナという、フルモデルチェンジのライバル2台に対し、ノアは当面マイナーチェンジで挑むわけだが、新しいノアもまた新鮮味を失うことなく支持され続けることと思う。
【PR】MOTAおすすめコンテンツ
ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
この記事にコメントする