autoc-one.jp 記事・レポート 特集 イベントレポート ルノー 新型クロスオーバー「キャプチャー」デザイナーインタビュー/まるも亜希子 ~“ルノーの味”が表現される過程とは?~

イベントレポート 2014/1/23 18:56

ルノー 新型クロスオーバー「キャプチャー」デザイナーインタビュー/まるも亜希子 ~“ルノーの味”が表現される過程とは?~

ルノー 新型クロスオーバー「キャプチャー」デザイナーインタビュー/まるも亜希子 ~“ルノーの味”が表現される過程とは?~

テーマは「恋に落ちたふたりが一緒に冒険に出る」

ルノー キャプチャー

ジジジとチャックを引っぱり、「こうやって取り外して、ほかのものと着せ替えたり、丸洗いもできるんです。」と見せてくれたのは、鮮やかなオレンジとブラックのツートーンがキュートな、シートのファブリック。チャックがついていると言っても、それさえもお洒落なデザインの1パーツとしてしまう、ルノー・マジックが目を楽しませてくれる。

昨年12月に行われた「東京モーターショー2013」でジャパンプレミアとなった、コンパクト・クロスオーバーSUVの「ルノー キャプチャー」は、新世代ルノー・デザインの第2弾となるモデルで、「恋に落ちたふたりが一緒に冒険に出る」ことがテーマとなっている。アクティブかつ若々しい印象のエクステリアは、カラフルなボディとルーフのツートーンカラーが、冒険に出かける前のワクワク感を伝えてくるよう。そのワクワクが、インテリアにも同様に、先程の“ジップシートクロス”などで表現されていると感じる。

ルノー キャプチャールノー キャプチャールノー キャプチャールノー キャプチャールノー キャプチャー

デザインにストーリーが加わり、作品に込めた想いがストレートに伝わりやすくなった

ルノー キャプチャールノー キャプチャー

実は、そのインテリアをデザインしたひとりが日本人女性だと聞き、とても興味を惹かれた。先ほど、実際にチャックを開けてみせてくれた、笑顔がステキな女性こそが、デザイナーの渡辺加奈さんだ。学生の頃からデザイナーを志し、ロンドンの大学で学んだ渡辺さんは、最初に就職したのがドイツのBMWだった。5年ほど在籍し、MINIの立ち上げにかかわっていたという。ただ、大学ではテキスタイルデザインを専攻しており、まさかクルマのデザインをすることになるとは、まったく想定外だったそうだ。

「学生時代に、とある自動車メーカーからプロジェクトの課題が出たのですが、やってみたら予想外にいい評価をいただけて。その時に初めて、こういうデザインの世界もあるのだなと知りました(笑)。それで、また自動車メーカーからプロジェクトのお声がかかって、取り組んでいるうちに自分に合っているのかなと思うようになったんです。」と渡辺さん。BMWに在籍した後、2007年にルノーに移ってきたのだが、ルノーに対してどのような印象を持っていたのだろうか。

ルノー キャプチャールノー キャプチャー

「確か、パトリック・ルケモン氏がデザインを統括していた頃だと思いますが、アヴァンタイムというクルマが出たんです。それを見た時に、ほかにはないデザインに興味を惹かれました。クルマをよく知らない学生だったけど、すごく面白いなと思っていたのを覚えています。」

昨年からルノーはデザイン統括がローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏になり、大胆なほどに新たな世界観を打ち出している。とくに、デザインの持つストーリーや概念を明確にし、それをクルマのコンセプトにおいても重要な位置づけとしているのが特徴だ。

渡辺さんは、「アッカーさんになって、さらにやりやすい環境になったと思っています。デザインにストーリーがあれば全体に一貫性が生まれますよね。ひとりひとりは自由にやっていいんですけど、その枠の中で考えることでブレないようになりますね。」と語る。これはデザインを受け取る側にとっても、ストーリーがあればイメージしやすくなり、デザイナーが本来、作品に込めた想いがストレートに伝わりやすいのだと感じる。

個性があるんだけどフレンドリーで、押し付けがましくない“ルノーの味”

ルノー キャプチャールノー キャプチャー

キャプチャーのプロジェクトは、2009年にスタートした。渡辺さんはそのスタートから完成までずっと携わったデザイナーの1人だ。実は当初、キャプチャーのインテリアはグレージュを使った明るいイメージで、ブラックはなく、どちらかというと“フェミニン・スポーツ”といったテーマのクルマとしてデザインが進んでいたという。

「ただ、同時期に発表されたコンセプトカーの方はもう、泥がついても弾ける、みたいなアウトドア系の男っぽいカッコ良さのあるスポーツだったんですね。それで、フェミニンと並行してカッコいいスポーツバージョンという、2つの世界を創ったらどうかということで、ブラックのインテリアが生まれたのです。それが2010年から2011年の頃でした。」

そこから現在の多彩なカラーや、着せ替えできるファブリックなどに発展した背景には、何があったのだろうか。

「やはり“時代性”みたいのものは大きいと思います。考え方としてiPhoneのカバーのように、色やデザインが豊富にあって、組み合わせや着せ替えが簡単にできるということ。それがクルマの世界に取り入れられて、このセグメントでわりとトレンドになっていますね。その中でキャプチャーは、楽しむための着せ替えと、機能性のための着せ替えが合体しているところが、面白いと思っています。」

ルノー キャプチャー

機能性の部分は、女性ならではの発想でしょうかと尋ねると、渡辺さんは、「確かにキャプチャーのプロジェクトに女性は多かったですね。企画担当とか、インテリアもカラーもデザイナーが女性でした。コンセプトがEXPLOREですが、このセグメントのクルマなので、子供が1人いらっしゃるくらいのファミリーも意識して、こうした機能性は大事にしたいと考えました。子供ができてもEXPLOREできるクルマ、ですね。」と笑顔になった。

ただし、機能性だけでなく、デザインもしっかりお洒落でないと、ルノー車として認められない。シートはこのキャプチャー専用に新開発されたものだが、チャックとシートの形をうまく合わせるのが最も難しかったという。カーブをきれいに見せながらチャックをつけるために、ハンドバッグなどに使うチャックを作っている会社にレクチャーを受け、「こうするとヨレがでない」などと教えてもらった。また、シート生地の耐久性、洗っても縮まないかどうかなども、通常のシート生地ではやらないようなテストを繰り返した。

こうして完成したキャプチャーを、渡辺さんは“ルノーの味”が出ていると言う。

ルノー キャプチャー

「言い換えると、愛されるクルマということでしょうか。個性があるんだけどフレンドリーで、押し付けがましくない感じが“ルノーの味”だと思います。」

そんな渡辺さんに、これからはどんなクルマを手がけてみたいかと聞くと、スポーツカーという答えが返ってきた。渡辺さんの感性でデザインしたならば、これまでにない新しいスポーツカーが誕生しそうで、今からとても楽しみである。

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