20代に人気の「キューブ+マーチ」(1/2)
- 筆者: 岡本 幸一郎
20代に人気の「キューブ+マーチ」
最近、興味深いニュースを見かけたので、筆者なりの分析を加えて紹介したいと思う。
ソニー損保が1月14日(日)から18日(木)にかけて、2010年の新成人1000人(1989年4月2日~1990年4月1日生まれ)を対象に、クルマに対する意識調査を行った。
まず運転免許を持っているのは、全体のちょうど半分ぐらいの51.9%。
やはり男性(59.3%)のほうが女性(46.2%)よりも高く、都市部(40.3%:札幌市、東京23区、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、福岡市という全国の市・区における人口ランキング上位8位まで)よりも地方(55.3%:前記以外)が高いという結果が出た。
さらに「クルマを購入する予定はない」と回答した人以外に「クルマを購入する際に欲しい車種」を尋ねると、トップは日産「キューブ」で27.6%だった。以下、日産「マーチ」(22.8%)、「BMW」(19.9%)、トヨタ「プリウス」(19.7%)、トヨタ「パッソ」(19.7%)、ダイハツ「ムーヴ」(19.3%)と続く。
【クルマを購入する際に欲しい車種ランキング トップ10】
※調査データ:ソニー損保
1位:日産 キューブ/27.6%
2位:日産 マーチ/22.8%
3位:BMW/19.9%
4位:トヨタ プリウス/19.7%
5位:トヨタ パッソ/19.7%
6位:ダイハツ ムーヴ/19.3%
7位:トヨタ ヴィッツ/17.7%
8位:ダイハツ タント/17.2%
9位:日産 ノート/17.0%
10位:トヨタ bB/16.9%
ここで気になるのは、日産の代表的なコンパクトカー2車種がワン・ツーという結果になっていることだ。どうしてキューブ、マーチはこれほど20代の若者に人気があるのか?具体的に考えてみた。
1台のクルマがヒットモデルになるための要素はいろいろあるが、まず何よりも重要なのは価格だろう。マーチは110万3550円~174万900円、キューブは144万9000円~192万8850円と、軽自動車と比べても遜色ないほどリーズナブル。若者でもがんばれば十分に手が届く範囲といえる。
ただし、ただ価格が安いとか、単なる「いいクルマ」というだけでは、こうしたアンケートで上位に食い込むことなどできない。
この結果は、この2台が持つ大きな付加価値が、若者の「欲しい!」という気持ちを刺激することができているからに違いないと推測する。
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