フォルクスワーゲン、1-2-3フィニッシュで「ダカール」タイトルを防衛
フォルクスワーゲンは、2年連続でダカールラリーの総合優勝を勝ち取った。1980年の初優勝から数えると、これが通算3度目の勝利となる。
鮮やかなブルーを纏い、TDIエンジンを搭載したレース トゥアレグ プロトタイプ。このマシンを駆るフォルクスワーゲン クルーは、世界でもっとも過酷なモータースポーツイベントと呼ばれるダカールラリーにおいて、1-2-3フィニッシュを達成し、表彰台を独占した。
スリリングなフィナーレの舞台となったのは、スペシャルステージ(計時区間)距離202kmの第14ステージ。カルロス サインツ(スペイン)/ルーカス クルス(スペイン)が総合優勝を達成し、2分12秒の僅差でナッサー アル-アティーヤ(カタール)/ティモ ゴッシャルク(ドイツ)が2位につけ、マーク ミラー(米国)/ラルフ ピッチフォード(南ア)が表彰台の最後の一角を獲得した。
なお、昨年の勝者のジニエル ドゥ ヴィリエール(南ア)/ディルク フォン ツィツェヴィッツ(ドイツ)は、総合7位に入っている。
過酷な条件下にもかかわらず、2.5lの直列5気筒エンジンから300PSの最高出力を誇るレース トゥアレグは、もっとも堅牢なマシンであるだけでなく、最速のマシンであることも証明した。フォルクスワーゲン レース トゥアレグは、全14ステージ中7ステージを制し、11日間にわたって首位を維持した。
勝敗の行方は、最終ステージ土壇場までもつれ、関係者やファンの期待と興奮を駆り立てた。カルロス サインツ/ルーカス クルス、ナッサー アル-アティーヤ/ティモ ゴッシャルク、マーク ミラー/ラルフ ピッチフォードがドライブする3台のレース トゥアレグは、第5ステージでトップから3位を占めて以来、一度もライバルにその座を譲ることなく、ブエノスアイレスのフィニッシュラインに到達している。
一方、3台のレース トゥアレグは、常に接戦を展開、どのクルーも絶対的優位に立つことはなかった。アル-アティーヤ/ゴッシャルクは、最終ステージで強烈な追い上げを見せ、サインツ/クルスのマージンを削り取った。両クルーによる首位争いは、非常にスリリングであると同時にフェアなものだった。
アル-アティーヤ/ゴッシャルクは、「ダカール」の中核的価値とも言える砂丘セクションで気を吐く一方、サインツ/クルスは、ツイスティな高速グラベルセクションで巧みにその差をコントロールした。
フォルクスワーゲン クルーのステージ優勝は、サインツ/クルスが2回、アル-アティーヤ/ゴッシャルクが4回、ミラー/ピッチフォードが1回となり、バラエティに富んだこの結果は、32回目の開催を迎えるダカールラリーの過酷さを証明している。
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