マセラティ「ギブリ」戦略価格モデルが登場
マセラティは、主力モデルとなるイタリアン・スポーツサルーン「ギブリ」が戦略価格モデル834万円で登場した。
「ギブリ」は、2013年11月に国内デリバリーを開始。マセラティ初のミドルセダン「ギブリ」レンジのベースモデルである。マセラティ伝統の卓越した性能、操縦性や、革新的なイタリアンデザイン、使いやすさを結集。戦略的な価格設定には、マセラティに対する期待や憧れといった価値を兼ね備え、Eセグメントにおける新しい顧客層をターゲットに、マセラティの新境地を切り拓いていくとしている。
「ギブリ」に搭載されるV6エンジンは、「ギブリS」のV6エンジンのパワフルな性能を踏襲、カムシャフトとインジェクター、ターボマッピング、電子制御システムなどが専用に開発され、最高出力は243kW(330ps)。500Nmのパワーとトルクを生み出すだけでなく、9.6リッター/100kmという優れた燃費性能を実現。エコバージョンではなく、0-100km/hをわずか5.6秒で加速し、最高速度は263km/hを達成する。
トランスミッションは、ZF社と共同開発のAT8-HP70型8速オートマチック、ホイールは18インチアロイホイールを標準装備。ブレーキは小型・軽量化を図り、フロントは4個のピストン一体型のキャリパーが、リアはフローティングキャリパーがベンチレーテッド・ディスク(前:345x 28mm/後:320x 22mm)を制御する。
また「ギブリ」のボディ構造は、衝突安全性(パッシブセーフティ)に対して欧州の自動車安全性評価機関であるユーロNCAPのテストで、100点中86点という最高性能に区分される評価を得て五つ星を獲得。さらに米国IIHS(道路安全保険協会)の衝突安全性の分析・評価においても「トップセーフティピック」に認定され、衝突安全における最上級の評価を得ている。
「ギブリ」レンジは、マセラティが掲げる「2015年 年間生産5万台達成」に向けて導入する3車種の第2弾。
■快適かつダイナミックなドライビングエクスペリエンスを実現
新設計のマセラティV6エンジンは、社内部署である「マセラティ・パワートレイン」が開発し、提携関係にあるフェラーリのマラネロ工場で生産。「クアトロポルテGT S」の3.8リッターV8エンジンとテクノロジーの多くを共有するV6エンジンは、最新のガソリン直噴技術を採用しているほか、シリンダーアーキテクチャーや燃焼技術、タービンの慣性質量が小さい2基のパラレルターボチャージャー、4本連続位相可変カムシャフトなどを備え、圧力が200bar前後の高圧で燃料を供給する。
また、いかなるドライビング コンディションでも最良のトラクション性能を発揮する「リミテッド・スリップ・ディファレンシャル」を標準装備するのも、このセグメントでは「ギブリ」だけの特徴である。
トランスミッションは、ZF社と共同開発のAT8-HP70型8速オートマチックを標準装備。急加速にも素早くシフトアップする最高のスポーツドライビングパフォーマンス快適な乗り心地を実現しながら、燃費とNVH(騒音、振動、ハーシュネス)に優れている。シフトモードはマセラティ伝統にふさわしく「Auto Normal」「Auto Sport」「Manual Normal」「Manual Sport」「I.C.E」の5種類のモードを備えている。
また最高クラスの安全性のために、「ギブリ」にはマセラティブランドとして初めて「アクティブ・スピード・リミッター」を標準装備。ハンドル上のボタンによってドライバーは自分で車の最高速度制限を設定することが可能。
■優美・洗練・スポーツ性を融合したスタイリング
「ギブリ」のエクステリアデザインは、大型化した「クアトロポルテ」と外観上の結びつきを保ちつつ、一段とアグレッシブな個性を加えて、ダイナミックなドライビング特性をより前面に押し出した。ボディの輪郭には4ドアセダンでありながら、魅力的なクーペ・スタイルの印象を確保。 スポーティーかつ優美な外観を一つにまとめている。
グリルデザインは現行の「グラントゥーリズモ」や1950年代の傑作「A6 GCS」を彷彿とさせる凹状のグリルが際立つ。また、1963年の「クアトロポルテ」以来の“サエッタ”と呼ばれるクラシックなトライデントのオーバル型ロゴを配したマセラティ独自のCピラーを継承。サイドビューはフロントホイール後方に位置する、マセラティ独自の伝統的なエアインテークから始まり、1本のラインがテールライトで収束する印象的なデザイン。力強い個性を主張する“ネコ目”のフロント・ライト、スマートなフレームレス・ウィンドウも特徴的である。
一方、インテリアでは「クアトロポルテ」とは別の個性を打ち出した。ダブル・コックピット・レイアウトにより、運転席と助手席を独立させた専用デザインのダッシュボードは、類まれなるスポーツ性を強調している。また、インストルメント・パネルを覆うレザーにはステッチが施され、コラムに装備されたシフト・パドルは滑らかで頑丈な金属鋳造製。ダッシュボード中央には、伝統のマセラティ・クロックが配されている。
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