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燃費レポート 2017/8/4 11:39

ホンダ 新型フィットRS試乗&燃費レポート|大人ホットハッチの実力とは

ホンダ 新型フィットRS試乗&燃費レポート|大人ホットハッチの実力とは

ホンダ 新型フィットRS実燃費レポート|結果まとめ

6月30日にマイナーチェンジしたフィットで早くも燃費テストを実施。ホンダ フィットの燃費テストとなれば売れ筋の1.3か1.5のハイブリッドと思われただろうが、今回はフィットRSをチョイス。テスターとしてもRSは走りの面でも興味のあるところだし、6速MTとなれば異論はない。

まずは燃費の結果から。参考までにマイナーチェンジ前のフィット1.3(1.3リッターガソリン)と現行スイフトRS-t(1.3リッターターボ)を比較として表記した。

ホンダ フィットRS実燃費レポート、結果まとめ
フィット RS(6MT)MC前のフィット1.3G(CVT)スズキ スイフトRS-(6AT)
JC08モード燃費19.2km/L24.4km/L20.0km/L
街乗り実燃費14.2km/L18.0km/L17.0km/L
高速道路実燃費20.7km/L21.9km/L22.6km/L
郊外路実燃費19.9km/L22.6km/L19.1km/L
総合実燃費18.3km/L20.8km/L19.5km/L
<参考値>ワインディング実燃費5.0km/L---

ホンダ フィットRSの総平均(ワインディング除き)は18.3km/Lを記録した。スイフトや旧フィットを下回ったが、これは当然のこと。6速MTであるがゆえにシフトを楽しみながら、交通の流れに乗って走った結果だからだ。6速MTではなく、JC08モード燃費、21.0km/Lの CVTをテスト車両として選んでいれば、ほぼスイフトと同数値は記録しただろう。

また、旧フィットとの比較では達成率がかなり改善していることがわかる。これは今回のマイナーチェンジにより、エクステリアのエアロダイナミクス向上とともに、エンジンの軽量化の成果といえそうだ。

1.5リッターのコンパクトカーとして、平均実燃費が18km/Lなのは物足りないかもしれない。しかし、後述するように6速MTを駆使しながら、自分の思うままに走らせる快感を思うなら、十分満足出来る数値と評価できる。

ホンダ フィットとは

存在感を主張するスポーティなリアバンパー

累計販売台数250万台と、ホンダの主力車種であるフィット。

日本における登録乗用車市場は徐々に減少傾向にあるものの、その中でフィットが属するスモール・コンパクト市場は約50%の構成比を常に占め安定的に推移。このセグメントはホンダとしても最重要カテゴリーとして捉えられている。

フィットのユーザー層は、独身の若年層が4割弱を占めているが、それ以外にもプレファミリー、子育て中の家族、子離れ層、60歳以上の夫婦など幅広いライフステージのユーザーから選ばれている。

また、近年下取りに出されている車種の約4割がミニバンやSUVであるなか、フィットと同じ3 or 5ドアが4割以上を占めることからも、非常に幅広い層に支持されているといえるだろう。

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さて、2017年6月に実施されたマイナーチェンジのポイントは大きく3つ。

ひとつはデザインの進化、次に静粛性・乗り心地に向上、最後は安全性能の大幅向上と、一般のマイナーチェンジ以上の手が加えられた。

デザインは、先進性、スポーティさ、上質感を向上させるため、内外装に手が加えられた。具体的には、前後バンパーのデザインを変更し、低重心でワイドな表現が取られたほか、インラインタイプのLEDヘッドライトなどにより、スポーティさや先進性を表現。RSなどには、張り出し感のある専用のバンパーや、大型テールゲートスポイラー、サイドシルガーニッシュなどを採用し、スポーティな印象をさらに強調している。

そのほかAピラー周りの形状を見直すことでエアロダイナミクスの向上が図られた。前述の通り、ダウンサイザーが多いことから、静粛性・乗り心地を向上させた。特にボディの適材適所に補強材を追加し、ボディ剛性をアップさせるとともに、ステアリングとサスペンションに新たなチューニングを施し、ハンドリング性能と乗り心地を両立。

さらにはブレーキフィールにもこだわり、ブレーキペダルにリンク機構を採用。ブレーキを踏み込む足の軌跡とブレーキペダルの軌跡の感覚的なずれと、踏込みに対する急激な制動の立ち上がりを抑制している。

安全運転支援システム、Honda SENSINGの全8機能をガソリンモデル、ハイブリッドモデルともに採用(ハイブリッド、ハイブリッドF、1.3G-Fを除く)。ミリ波レーダーと単眼カメラによる車両前方の状況認識と、ブレーキ、ステアリングの制御技術とが協調し、安心・快適な運転や事故回避を支援。

また、自動ブレーキ、誤発進抑制機能などの衝突回避支援機能に加え、車線の中央に沿った走行をアシストするステアリング制御、LKAS(車線維持支援システム)や、アクセルペダルから足を離しても、前走車との車間距離を適切に保つACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)なども採用された。

搭載されるエンジンは、1.3リッターと1.5リッターガソリンエンジン。そして、1.5リッターのハイブリッドの3機種。RSには1.5リッターガソリンエンジンが採用され、最高出力は132ps、最大トルクは155Nmを発揮する。 同じエンジンを搭載する15XLとはパワートレインでの違いない。

フィットRSには、専用デザインのフロントグリルやバンパーなどのほか、スポーツシートや本革巻きシフトノブ、オレンジがあしらわれたガーニッシュ類が装備される。一方で、15XLに装備されるリアセンターアームレストは廃された。 走りの面では、リアディスクブレーキがRSのみに装備されるほか、ダンパーのセッティングも専用のチューニングとなっている。

フィットRS エンブレム

テスト概要

・テスト期間:2017年7月19日~31日

・テスト距離:市街地 224.4km 郊外 548.0km 高速 390.4km ワインディング 4.9km 合計1167.7km

・エアコン:AUTO25度前後で適宜設定

・タイヤ:ダンロップSP SPORT2030 185/55R16

・燃費計測方法:車載平均燃費計を使用

ホンダ 新型フィットRS燃費レポート|街乗り(市街地)編

ホンダ フィットRS 市街地での実燃費:14.2km/L

走行距離:224.4km

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混んだ都内を走り回った結果、実燃費は14.2km/Lを記録した。前出のスイフトが17km/Lを記録していることを考えると、6速MTとはいえもう少し伸びてほしいのは事実だ。

しかし、エンジンは非常にスムーズに回り、シフト感覚も1速を除いては上々だ。そうなると、やはりエンジンを回したくなるもので、燃費には悪影響が出てしまうのは致し方ないところではある。

大人しく2000rpmあたりでシフトアップしていれば15km/Lはクリアできただろうが、それでは6速MTの意味はなくなってしまうので、そこは快感に身をゆだねたいと思う。

ゆっくりとホンダの青山本社から大通りへ出るために歩道を横断して段差を超えた瞬間、ボディのしっかりした印象が伝わってきた。マイナーチェンジ前はこういった時に、何となくクルマがよじれるような不安感があったのだが、そのあたりは今回大きく改善された模様だ。

また、アクセル、ブレーキ、クラッチとも適度な重さで、ステアリングの重さともマッチしており、違和感なく操作が可能だ。特筆すべきはブレーキフィールの良さ。今回の改良ポイントにも挙げられていた通り、思った通りの制動力が得られ、かつ、停止寸前での踏力調整も十分に可能なので、スムーズに停止できる。

特にアイドリングストップが付いているクルマは、サーボの加減が変わることがあるので、停止寸前のコントロールが難しくなりがちだが、その点も十分に評価出来た。

ほぼアイドル状態からゆっくりとクラッチをつなぎ、加速していくと、街中では2500rpmも回せば十分に流れをリード出来る。トルク感もそこそこあり、1,3,5とシフトをさぼることも可能だ。

少し落ち着いてフィットを観察してみよう。乗った瞬間には少し子供っぽいかと思ったRS専用のオレンジの入ったガーニッシュ類も意外と気にならないし、ピアノブラックに仕立てられたセンタークラスター周りも上質感がありとても好ましい。スイッチ類も適当な場所にまとめられ、使いやすかった。

その一方、最も気になったのはAピラーが寝ていることによる圧迫感と、右左折時の死角だ。この辺りは遥かにスイフトが優れている。ホンダもその点は気づいているようで、AピラーとA’ピラーの間にある三角窓が設置されており、これは有効ではあった。

また、停止時に1速にシフトする際は必ずといっていいほど入りにくく、まるでシンクロが弱っているような印象で、試しに2速、あるいは3速を“舐めて”から1速を選ぶと、比較的スムーズに入ることが多かった。

もっともこれは生産初期にありがちな個体差かもしれない。また、アイドリングストップからの再始動は最近のクルマの中ではショックは大きめだった。

フィットRS アクティブに装い、個性を放つ

ホンダ 新型フィットRS燃費レポート|郊外路編

ホンダ フィットRS 郊外路での実燃費:19.9km/L

走行距離:548.0km

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郊外に出て、少し鞭を入れてみよう。信号の手前できちんとシフトダウンしたり、少し低めのギアで引っ張ったりと、のびのびと走らせた結果、燃費は19.9km/Lだった。

大人しく走らせれば20km/Lは十分にクリアできると思われるが、元気に走らせてこの値は十分満足出来るものだ。 市街地からぐっと燃費の数値が伸びているのはストップアンドゴーが少なく、そこそこの速度域で長く走ることが出来たからだ。また、50km/h程度で6速に入れることが出来るので、その点も燃費に貢献しているといえるだろう。

街中では少し突き上げ感があり、細かい凸凹をよく拾っていたサスペンションも、50km/hを超えるあたりからしなやかさが増してくる。それに伴いエンジン音も、ネコが喉を鳴らすようなころころとした音とともに軽快感が増し、きびきびとした走りが楽しめる。

その一方前述の通り50km/hではやばやと6速を選べるので、のんびりと流すことも可能。扱いやすいエンジンであることが良くわかる。

郊外を走る中で気になったのはシートだ。街中では意外と座り心地が良かったのだが、長く座っていると背面が少し柔らかく若干猫背気味になりやすい。また、サイドサポートが甘く、座面が短いので疲れやすかった。

ステアリングの位置もシートもフレキシブルに調整可能

ホンダ 新型フィットRS燃費レポート|高速道路編

フィットRS メーター
ホンダ フィットRS MTシフトノブ

ホンダ フィットRS 高速道路での実燃費:20.7km/L

走行距離:390.4km

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郊外の燃費と高速とでは、ほとんど数値は変わらず20.7km/Lとほぼ誤差範囲の数値だった。この理由は6速のギア比にある。

100km/hで走行時、6速でおよそ2800rpm、5速では3400rpm、4速は4100rpm、3速は5200rpmというエンジン回転だった。この数値を見ると、ギア比は3速と4速が離れており、4速と5速、5速と6速は近いことがわかる。つまり、6速も実用域で積極的に使用させるセッティングが取られているので、高速ではそれが裏目に出てしまったのだ。

2800rpmも回っているわりには、それほどエンジン音は気にはならないものの、もう少し5速と6速はハイギヤードにして燃費方向に振っても良かったように思う。そうすれば郊外路では5速、高速では6速で燃費を抑えることができただろう。

今回のように、マメにタコメーターをチェックしていると、少々サイズが小さいことが気になる。後に述べるワインディングでもそうなのだが、タコメーターを気にしながらドライビングを楽しむには、もう一回り以上サイズが大きいとはるかに見やすくなるだろう。

高速での直進安定性はこのセグメントとしては良い方だが、それでも微修正は必要で、もう一歩安定性が欲しいと感じた。

ホンダセンシングが標準で搭載されたのは、今回のマイナーチェンジのトピックのひとつ。そこで、早速高速で試してみた。

ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)のセットは、ステアリング上の右側にある“MAIN”ボタンを押し、望む速度で同じく右側の方向キーを下に押すと完了だ。あとは適切に前車との車間距離を保ちながらスムーズに走行し、比較的スムーズに加減速を行ってくれる。

さらに、前を走る車両の追従を開始した際や、追従車両がいなくなり前方がオープンになった時などは、随時警告音と共にメーター右側の液晶にイラストで知らせてくれるので、前車を確認しているかどうかをドライバーが把握出来るので、安心してACCを使用できた。

実は今回100km/hでのエンジン回転をチェックしたのはACCを使って行った。つまり、100km/hにセットした後で、6,5,4,3とシフトダウンしながらチェックしたのだ。そう、新型フィットRSは、シフトチェンジを行ってもACCは解除されずに走行することが可能なのである。

6速で走行中、上り坂などでシフトダウンしたくなった場合は、単にクラッチを切って5速にシフトダウンするだけで再び100km/hをキープして走行してくれる便利な機能となっていた。レーンキープアシスト等もそれほど違和感なく、実用性は高い仕上がりとなっていた。

ホンダ 新型フィットRS燃費レポート|ワインディング編

せっかくのフィットRSなので、ワインディングにも連れ出してみた。1080kgのボディを引っ張るのに132psは十分以上で、6速MTの2速から4速を使いながらきびきびと小気味よくワインディングを駆け巡ることが出来た。

エンジンは6800rpmあたりからレッドゾーンで、そこまで気持ちよく回りきるが、5000rpmを超えるあたりからパワーの伸びが感じられなくなる。そのため、4600rpmのトルクピークを上手く使いながら走るのが良さそうだ。

ロックtoロックが2回転半のステアリングは、適度にクイックかつ、路面状況も適切に伝えてくれるのでドライバーに安心感をもたらしてくれた。サスペンションは、鋭い突き上げには負けてしまい、跳ねるような動きはあるものの、コーナー途中のうねりなどはきれいにいなし、しっかりとした動きをもたらしていた。

郊外路で不満だったシートは、ワインディングではさすがに厳しく、コーナリング時などでは、体を支えるのに苦労した。更にフットレストもないので、“RS”を名乗るからにはせめてフットレストは装備してもらいたい。

基本的な性格は弱アンダー。コーナー途中でアクセルを離すと軽くタックインするのでそれと知れる程度である。

このような走り方をした結果、燃費は5km/Lという数値となったが、これは元気に走り回った結果であり、そうそう記録する数値ではないことをご理解いただきたい。

フィットRS 運転席コックピット

ホンダ 新型フィットRS|総合評価

1970年、初代シビックに設定されたシビックRS。このRSは“ロード・セーリング”を意味し、足回りを固めパワーアップすることで、スポーツカーをイメージさせつつも、ある程度の快適性を維持し、ロングツーリングを楽しむクルマをイメージしていた。

そのイメージを引き継ぎ、現代風に解釈したのがこのフィットRSだとすれば、それはやんちゃなボーイズレーサーではなく、もっと大人のホットハッチといった趣だ。

そして、実際に走らせてみるとまさにそのイメージ通り。流石に欧州車のように、どこまでも走りたくなるような完成度にまでは到達していなかったが(主にシートと直進安定性)、このセグメントとしては十分に走り、曲がり、止まるというクルマの基本性能を押さえている仕上がりになっていた。

ホンダ フィットが属するセグメントには、スズキ スイフトやマツダ デミオなど多くの競合がひしめき合う。その中で積極的にホンダ フィットRSを選ぶとするならば、良く回るガソリンエンジンと6速MTをその理由として挙げるだろう。

しかし、その牙城も近い将来登場するスイフトスポーツに崩されるかもしれない。こちらはターボだが6速MTが搭載される様子だ。このセグメントはますます面白くなりそうで目が離せない。

ホンダ フィットRS主要スペック(2017年マイナーチェンジモデル)

ホンダ新型フィットRS 主要スペック
グレード名RS Honda SENSING
駆動方式2WD(FF)
価格(消費税込み)2,050,920円
JC08モード燃費19.2km/L
全長4,045mm
全幅(車幅)1,695mm
全高(車高)1,525mm
ホイールベース2,530mm
乗車定員5人
車両重量(車重)1,070kg
エンジン水冷直列4気筒横置 DOHC
排気量1,496cc
エンジン最大出力97kW(132PS)/6,600rpm
エンジン最大トルク155N・m(15.81kgf・m)/4,600rpm
モーター最大出力--
モーター最大トルク--
燃料無鉛レギュラーガソリン

筆者: 内田 俊一

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